えむこさん、こんにちは。根本裕幸と申します。 ご相談ありがとうございました。頑張って生きてこられた、何とか生き延びてこられた、そんな感じかもしれませんね。 これだけご両親始め、これだけ心が痛んでいる人たちに囲まれれば、どうしたって、 えむこさんだってめちゃくちゃな思いを抱いてしまうだろうと思います。家族、というものに対して、そして、人との近い距離において、非常に強い恐怖心を お持ちなんだろうと思います。 もちろん、それは育った環境からしておかしいことではありません。無理ないものです。 でも、何となしに、何とか家族をつなげようと、うまくやろうと、お母さんを救おうと、 頑張ってこられた時期もあるような気がするんですよね。 それが昔なのか、ついこの間なのか、お父さんが亡くなられたときのように、つい、 助けようとしてしまうのか(たとえそれがうまくいかないと分かっていても)は、 分かりません。 こうした家族関係の下では、未だに「どうなるかとどきどきしていた」私が心の奥に ちょことんと居続けてしまいます。 大人になっても、ビクンとして、ドキッとして、体が固まったり、心臓がどきどきして しまうことってありませんか?荒げた声を聞いたときなど。 他にもたくさんあると思いますが、子ども時代から自分がどうなるか、お母さんが どうなるのか、不安や怖れでいっぱいいっぱいな毎日を送ると、それが癖になったかの ように、大人になってからも、そのパターンを引きずることが少なくないと思うのです。 特にそれがお父さんがきっかけ、原因だと感じていれば、やがては、今のご主人との 関係性(不仲)にも通じることになるんです。 そういう意味では根源的な問題は、やはりお父さんと言えるかも知れません。 そして、そのお父さんに傷つけられたのか、とても依存的になってしまったお母さん。 そのお母さんのことこを放っておけずにずーっと心配されてしまうのかもしれません。 さて、そんな状況ではありますが、日常の中では、まずは今の家族に注目することが 一番得策かと思うんですね。 今の土台になる部分ですから。 お子さん達との関係はいかがでしょうか? もし、ご主人と向き合うよりも、お子さん達と向き合う方がやる気になるのであれば、 今よりもっといい関係をお子さん達と築こうと思ってみてください。 まずは、そこからが出発点です。 つい私達は難しいところから手を付けようとしてしまいます。 でも、普通は難易度の低いところから徐々にチャレンジしていくものですよね? オリンピックの高飛びの選手だって、いきなりバーを最上段にして始めません。 確実に飛べるところから徐々に高くしていきます。 そして、お子さん達との更に太い絆を作りつつ、ご主人、お母さんへと広げていくのが いいんじゃないでしょうか。 特に日常ではそんなに過酷な課題を自分に与えない方がいいでしょう。 そして、お母さんやお父さんといった根の深い問題については、カウンセリングや セラピーの場を利用されるといいでしょう。 人との親密感やおそらく癒着の問題などもあろうかと思いますから、グループでの セラピーなんかもお勧めしたいところです。 そうした中で、知らず知らずのうちに押し込めてきた感情を解放し、さらには、 お父さんやお母さんが、あんな人生になってしまった背景などを理解していくと、 やがては「許し」という境地に達せられるかと思います。 焦る必要はありません。 今まで知らないうちに抱えてきた感情を解放するということは、今の自分を認め、 許し、ありのままを受け入れてあげるという意味です。 まずは、「今の私」から始めてみようと思ってみてください。 それでは失礼いたします。 有難うございました。 |