自分がゴミとしか思えません・・・

相談者名
早蕨
初めまして、こんにちは。私は中学生の女です。

私が自分のことをゴミと称するようになったのは、幼稚園の時です。
幼稚園のころはよく絵を描いていて、その当時すごく上手に出来た絵を父に見せたら、「そんな下手くそな絵を描くな」と言われ傷ついたことを覚えています。
同時期に私は武道を初め、父が師範となって稽古をしていたのですが、それがすごく厳しくて、いくら頑張ってもほとんど褒めてもらえなかったと思います。

母は普段優しい反面キレやすく、一度キレてしまったら「死ねばいいのに」「なんで生んだんだろう」などとシャレにならない暴言を吐き散らかします。今まで体験してきた中で一番怖かったのが、父と母が同時に私に怒った時です。体罰と暴言が同時に降り注ぎトドメは丸3日無視という三段戦法を食らった時です。考えただけで悍ましいです。(給食だけで3日過ごしたのを覚えています)

自分が本格的にゴミと思い始めたのは父が死んで(小6くらい)少しした頃からです。その頃は、母が悲しくてよく泣いていたのですが、私は「泣いても死んだ人間は帰って来ないのにどうしてそんな無意味なことをするんだろう」と思いました。悲しくて泣くのは分かりますが母は「どうして泣かないの!?悲しまないなんて最低」と、泣いて当然、みたいないいぶりでした。

友達はわりといて、面白い、明るい、裏表が無いとよく言われます。(自分で言うのは恥ずかしいですね)
でも本当はそんなことなくて、ほとんど友達を騙して自分も騙して生活をしている状況です。

本当のことを言えばいいと思って前にカウンセリングの先生に試みたのですが、本音を言うとぼろぼろ出てきて言える状況じゃありませんでした。それ以降カウンセリングを受けるのがトラウマになってしまいました。

もう、自分の性格も何もかもが不快です。生ゴミを放置した部屋に暮らしている感じです。自分のいいところは探せば見つけられますが、いいところがある自分→好き、というわけではないようです。ゴミの分別よりめんどくさいです。
自分を好きになりたいです。

カウンセラー
三島桃子
早蕨さん、初めまして。今回担当させていただく三島桃子と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

早蕨さんは中学生なのですね。中学生の時の自分を思い出すと、早蕨さんと同じようなことを感じていたかもしれないなあと、懐かしいような、切ないような気持ちになります。

早蕨さんはとっても頭のいい人ですね。中学生でこのぐらいまとまった文章を書けるってすごいですし、内容からもとても能力の高い人だと感じます。

でも、早蕨さんは自分のことをゴミのように感じてしまい、つらいのですね。

私もそうでした。「何でもとにかく自分が悪いんだ」と思って、苦しい気持ちを抱えたまま大人になりました。

大人になってから振り返ると、中学生の頃の私は、「とにかく自分が悪いんだ」と思いながら、一方で親のことを強く責めていたと思います。「本当は親が悪い」と思っていたんだと思います。自分のそんな気持ちはよくわかっていなかったですけどね。

そして、しんどい気持ちのまま20代を過ごしました。30代になって、「このままでは私には死ぬぐらいしか道がない」と思い、カウンセリングを受けたり、心理について勉強するようになりました。そして自分の内面と深く向き合う中で、中学生の頃の自分にはわかっていなかったいろいろなことがわかるようになりました。

中学生の頃、自分に見えていないものがあるとは思っていませんでした。でも、見えてないことはたくさんありました。その中で大きな誤解をしていました。

早蕨さんのようにとても頭のいい人は、頭がいいからこそ、こういう誤解をすることが多いのです。頭のいい人は、自分であれこれ考えて、「こうなんだ!」と思い込んでしまう傾向があります。

私も、自分で言うのもなんですが、かなり頭のいい中学生でした。勉強なんかはどうってことありませんでした。みんながわからないということも、学校で習う程度のことは簡単に感じていました。

だから、自分が大きな誤解をしているなんて思っていませんでした。「とにかく私が悪い」という思い込みがおかしいということに、気付いていませんでした。

頭が良くても、中学生の心はまだ未熟です。本当はわかっていないことがたくさんあります。

「自分はゴミだ」というのは間違い、勘違いです。

そのことを理論的に理解することは、中学生には難しいのではないかな、と思います。大人でも難しいです。40代ぐらいになってやっと心が深く成熟し、「本当のこと」を説明する理論がわかるようになってきます。私は今43歳です。30代の頃はまだよくわからなかったことが、この頃は理解できるようになってきました。

あなたはとても頭がいい人ですが、まだ大人ではないのです。まずはそのことを自覚してみてください。自分はまだ子どもで、わからないことがたくさんあって、まだまだこれから生きていく中でわかることが山ほどあるのだ、と思ってください。わかればわかるほど人生は素晴らしいものになります。本当に、まだまだこれからなのです。

早蕨さんに本を一冊お勧めしますね。

「カラフル」森絵都(もりえと)文春文庫(ハードカバー版もあります)

図書館にも必ず置いてある本です。

「桐島、部活やめるってよ」朝井リョウ(集英社文庫)もお勧めです。他にも、ティーンが主人公のいろんな本を片っ端から読んでみてください。100冊読んだら、多分早蕨さんは今より自分のことが好きになれます。

このアドバイスは、中学生の私に伝えてあげたいメッセージでもあります。

私は「とにかく自分が悪いんだ」という思いが誤解だとわからないまま、10代、20代を苦しい気持ちで過ごしましたが、早蕨さんには楽しい青春の毎日を送ってほしいなあと心から思います。

ご相談ありがとうございました。

三島桃子

この記事を書いたカウンセラー

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