素直に人の言うことが聞けない

相談者名
luotuo
私は人の言うことが素直に聞けません。

私の仕事は非常に細かい仕事で、小さなタイプミスなども許されず、スケジュール管理も厳しくしなければなりません。そのため多くのルールが決められ、ダブルチェック体制をとっています。

私は、間違えたり、忘れてしまったり、ルール通りにできていないことがあり、ダブルチェックをしてくれる先輩に指摘されてしまいます。自分では気をつけて、確かめたり、それなりの工夫をしてはいるのですが・・・。

重大なミスでもないけれど、指定されると凹んでしまい、段々「どうせ私にはできない」と卑屈になってしまいます。卑屈になりすぎて、時には先輩に嫌な態度を取ってしまいます。他の人に指摘されてもそこまで応えないこともあるのに、なぜか特にその先輩に対してはそんな態度を取ってしまいます。でもその先輩はとても優しいんです。それが、逆に完璧すぎて、しんどくなってしまうのです。

少し話は変わるのですが、最近別れた彼氏にも「luotuoはあまり努力しないタイプだ。オレがこうやった方がいいのになって思うことでも、言っても初めからそうしようとしないし、すぐにあきらめてしまう」と言われてしまいました。私は、親や周りから努力家タイプで、しっかりしているし、粘り強いといわれてきました。なので、そう言われたのが意外で、自分でも今までとても努力してきたつもりだったのでショックでした。その彼と付き合う上でも色々と努力してきたのに。

でも、思い返すと確かに小さな指摘やアドバイスなど、言われたときは彼に「いいやん、べつに」と言ってしまっていたり(でも後で2回目は言われないように自分では気をつけていたんですよ!)、「できないもん!」と言ってしまっていたこともあったように思います。

最近別れたことや、仕事での自分の態度などを考えていくと、今うまくいかない原因が私が人の指摘やアドバイスを素直に聞けなくて、「できない」とあきらめているところにすべての原因があるような気がしてきました。どうにかして直したいのですが、心が勝手に卑屈になる方向に働いてしまって、うまくいきません。どうしたらいいのでしょうか?

カウンセラー
近藤あきとし
luotuoさん はじめまして。
カウンセラーの近藤あきとしといいます。
今回はご相談をお寄せくださいましてありがとうございます。
どうぞよろしくお願いいたします。

素直になるのが難しいって感じる時ありますよね。
素直になりたい、ならなきゃって思うんだけど
いざとなるとできなかったり、素直さとは反対の態度をとってしまったり・・・

luotuoさんは、きっとたくさんそういった場面を経験してきた中で
上手くいかなくて自分を責めたり、自分には無理なんじゃないかと
思って諦めたり、でもやっぱりどうにかしたいと思って気持ちが
先走って焦ってしまったり、そんな気持ちをずっと感じてこられたのかな
と思いました。

素直になりたいと思っていても、上手く出来なかった経験がある分だけ
今度は人から指図を受けなくて良いように、誰の手も借りずに自分の力で
物事をかたずけていきたいと思うようになりがちですから、口を挟まれると
何だか邪魔をされたような嫌な気持ちが出てきてしまうのかもしれませんね。

そんな場面になると「自分の力で頑張りたい」ということへこだわってしまう
ちょっと頑固なluotuoさんが出てくるのかもしれませんよね。

また誰かの手を煩わせてしまうのが申し訳ないような感じもしてしまうのでは
ないでしょうか?
だとしたら、それはもしかしたらさんが自分の事を嫌いな分だけそう感じて
しまうのかもしれないんですよ。自分は助けてもらうだけの価値なんてないって
心のどこかで感じているとしたら、誰かに優しくされればされるほど、
心苦しさを感じてしまうものですからね。

そういった自己嫌悪がある分だけ他人の善意や助けの手が信じられずに
疑ってしまったり、優しさを受け取れなかったりしてしまうんです。

もしかするとluotuoさんの心の中には、本当はとても助けて欲しい気持ちや
誰かにそばにいて欲しい気持ちが隠れているのかもしれません。
そしてその気持ちのルーツがさんがluotuoさんの過去のどこかにあるのでは
ないかと思います。

かつてluotuoさんが苦しくて助けを求めていた時に、助けてくれなかった
誰かに対する怒りが今でも心の中に眠っていたとしたら。
あるいは寂しくて誰かにそばにいて欲しかった時に、誰も来てくれなかった
辛い心の痛みが今でもあったとしたら。

周りに期待したから傷ついたんだから、もう二度と周りに期待なんてしない!
と期待した自分自身を否定しようとしていたのかもしれないんです。

その思いが強かった分だけ、先輩や元の彼氏にアドバイスを受けた時に
かつての心の痛みが浮き上がってきてしまい、それをもう一度抑え込もうと
アドバイスを受け取らないような頑なな態度をとってしまったのだと思います。
そのたびに素直な自分も一緒に抑え込んでいたのではないでしょうか。

私たちは過去に心に痛みを感じさせられた相手を現在の自分の周りの人たちに
映し出して、またあの時みたいな痛い目に会うのではないかと感じてしまうことが
良くあるんです。そしてそんな目に会いたくなくて自分を防衛しようと思いますから
相手の与えてくれるものを、いらないように感じてしまうんですね。
抑えていた怒りがあると「なによ今さら!もういいよ!」という気持ちが湧いてくる
ことだってあるんです。

ちょっと考えてみて欲しいのですが、luotuoさんが先輩や彼氏にアドバイスを
受けた時に感じた気持ちは本当は誰に対して感じていたものだと思われますか?

もし思い当たる誰かがいるのならluotuoさんとその人との関係で何かまだ
収まりの付いていない感情があるんだと思います。そしてその感情は心の奥に
抑え込まれていて今も手つかずのまま眠っている状態なんです。

だから、まずは自分自身の気持ちと向き合うことから始めてみると良いと思います。
感情というのは複雑なものですから、怒りも寂しさも色々なものが一緒に心の中に
同時に存在しますからね。なかなか掴みずらいものではありますけれど、ちょっと
ずつで良いので一つ一つを感じていってみてください。

私すごく怒ってたんだなあ、寂しいって言えなかったんだなあって、
そうやって自分の感情を自分で受け止めてあげることで、
luotuoさん自身の心との繋がりを感じていきましょう。

抑えていた感情が外へ出やすくなって感情の流れが出来ていくことで、
少しずつ本来の素直なluotuoさんが外へ出てきやすくなりますよ。
やり方が分からなかったら、どうぞ私たちカウンセラーを頼って下さいね。

luotuoさんが安心して本来の自分を出せて、大切な人たちの優しさを素直に
受け取れるようになれるのを祈っていますね。

今回はご相談ありがとうございました。

近藤あきとし

 

この記事を書いたカウンセラー

About Author

超自立男性との恋愛・コミュニケーションに関わるお悩み・慢性的な生きづらさの解消などを得意とする。 理論的な“心理分析”と、感覚を使った“心理セラピー”を活用する多面的なサポートが好評。 問題の裏に隠れた「真実の物語」を読み解き「自分の本質を生きる」ことを目指すカウンセリングを提供している。