ギリギリにならないとできない

相談者名
うさぎ
こんにちは。よろしくお願いします。
私は24歳なんですが、中学や高校のころから、時間的に追い詰められないと課題が進まない、というパターンを持っています。
もともと、学生のころから勉強の予定を立てる、ということも苦手だったんですが、それ以上に、課題提出1日前とか、当日ギリギリにならないと手をつけない癖みたいなものがあります。一番ひどかったのは、大学のとき、1日に4本のレポートを書いたり(すべて当日or翌日提出のもの)したことでしょうか。
いつも、もっと前から始めてれば~と後悔します。でも、火事場の馬鹿力というんでしょうか、やれば出来てしまうので、それがまた負の強化になっています。でも、ほんとはもっと推敲したいとか、いろいろ後から思います。
今は、会社勤めの他にやりたいことがあって、それ中心の生活なんですが、それにはある意味期限がなくて、なかなか手がつきません。やれば進むし、やらなければせっかくのチャンスを逃してしまうような類のものです。時間的にはやっぱり会社が多くを占めてしまうので、空いた時間を何より有効に使いたいんです。
やりたい!!という気持ちは誰よりもある自信があるんですが、実行に移せない自分に嫌気がさしている今日この頃です。
なんとか打開策はありませんでしょうか?アドバイス、よろしくお願いします!
カウンセラー
大谷常緑
うさぎさん、こんにちは。
担当させて頂く大谷です。
よろしくお願いします。

ご相談拝見しました。
ぎりぎりに追いつめられて仕事をこなしていくのは気分がしんどくなりますね。
何とか早くから始めて、終わらせたいと思います。
また、やりたいのになかなか手がつけられない、ついつい他のことを先にしてし
まい、やらなければならないことや、やりたいことを先に先にと延ばしてしまう
のも、いったい自分は何をやっているんだろう・・・というような嫌な気分にな
りますね。

さて、うさぎさんのご相談を読ませて頂いて、うさぎさんには2つの心理側面が
あるなぁ~と感じました。

一つは、完璧に出来ないと嫌、という完璧主義です。
もう一つは、そうはいってもどこかで、何とかできる自分を感じておられること
です。

一般的に、完璧主義の人は、完璧にやれることはきちんとやるけれども、完璧に
やれないことには手を付けないんですね。
世間の多くの人たちは、「完璧主義の人は何でも完璧にやる」と思われているよ
うですが、本当の意味での完璧主義の人は、完璧にできないと嫌な感じを味わう
ので、完璧にできないことはやらないんです。
例えば、完璧主義の人の部屋は、乱雑になっている場合が多いです。
部屋をきれいに片づける、というのは、どうしても片づかない物があったりして、
なかなか完璧にはできないですね。

では、完璧にできないときに感じる嫌な感覚というのは、何からきているのでし
ょうか?
これは、意識出来る状態で感じておられるかどうかは別にして、「怖れ」です。
では、何を怖れているのでしょうか?
もし完璧にできないとしたら、どんなことが起きると思ってらっしゃるのでしょ
うか?

できない自分を感じたり、駄目な自分を感じたり、あるいは、誰かにできない自
分がばれるとか、誰かから怒られる、誰かに迷惑をかける、という感覚になった
りします。
この感情を感じるのが怖いんですね。

完璧にしないといけない、と感じた分だけ、完璧にできないという怖れが出てき
て、手がつけられなくなる、といった感じになります。
要は、適当にやることが、許せないし、できないんですね。

しかしながら、一方で、
“課題提出1日前とか、当日ギリギリにならないと手をつけない癖みたいなもの
があります。一番ひどかったのは、大学のとき、1日に4本のレポートを書いた
り(すべて当日or翌日提出のもの)したことでしょうか。”
とお書きいただいているように、結果的にできているんです。

完璧主義的な感覚と、(満足度は別にして)どうにかできる自分を感じておられ
ること、この2つが、うさぎさんの今のやり方を形作っています。

また、この下側の心理には、「時間がなかったから」と完璧にできない言い訳を
自らが作り出している感じもあります。「もう少し時間があったらなぁ、もっと
できたのに」と。

では、どうすればいいかというと、少し怖いかも知れませんが、「完璧にしなけ
ればいけない」という考えや「うまくやらなければいけない」という思いを手放
すことです。少しでもできればいいという考えや、失敗してもやり直せばいいと
いう考え方をされることです。そして、とにかく始めてみることです。やると決
意することです。この決意が大切です。
もし、何か他のことをやり始めようとしたら「また逃げてるんだなぁ」と思って
ください。
きっと、始められると思いますよ。
ご参考になれば幸いです。

 

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。