ネガティブ思考をやめたい

相談者名
べるつの
初めまして。
酷いネガティブ思考、不安感、嫉妬心をどうにかしたいです。

私には彼氏が居ます。
彼には女友達が少なく、過去に女性関係で裏切られたことは一度もありません。
でも私の考えは悪い方向にしかいかず、彼が他の女性と会話しているのを見ると、その女性のことが好きなんじゃないかと不安になります。
また、彼と会えない日には、彼が誰とどこで何をしているかが気になって仕方がなくなります。
女性と会っているんじゃないか、女性が居るお店に行ってるんじゃないか・・・男友達と会っていると言っていたけれど嘘だったらどうしよう・・・
勝手に考えて不安で壊れそうになります。

そんな思いを彼にぶつけてしまいます。
気になって気になって、何度も同じことを彼に確認してしまいます。
そして彼をとても不快にさせ、私はその度に後悔します。

私にはどちらかというと男友達が多いです。
兄弟に挟まれて育ったせいか、昔から女性とどう接して良いか分からず苦手で、女友達が少ないです。
普段から男性と仲良くしている私ですから、私に上記のような嫉妬や不安感を彼にぶつけても、彼にとっては全く面白くないことだらけです。

彼にとって私は必要な存在ではなくなってしまいました。
それは当然だと思うし、原因は自分にあると十分に理解しています。
私は彼とずっと一緒に居たいと思っています。
けれどこの先、彼が女性と会話したり、彼と会えない日があったり、そんな日は必ず出てくるので、その度に上記のような思いをすると思うととても辛いです。
彼にとっても大迷惑です。

彼を信じたいのに、どう頑張っても考えが悪い方向にいってしまいます。
気にしないよう、彼に何も言わないよう、何度も努力しましたが長続きしません。
気がついたら行動に移していたり、感情が爆発してしまいます。
彼にはいつも努力が足りないんじゃないかと怒られてしまいます。

こんな自分が大嫌いです。生きていても仕方がないんじゃないか・・・とも思います。どうにかしたいです。

昔はこんなにネガティブじゃなかったのですが・・・。

カウンセラー
池尾昌紀
べるつのさん、こんにちは。
池尾昌紀と申します。
ご相談ありがとうございます。

べるつのさんは、ご相談の冒頭から「醜いネガティブ思考」と
ご自身の悩みのことをとてもとても悪いことのように書かれておられますが、
その苦しみの大きさは、誰にも理解できないと思われるほど大きく辛く苦しいものではないでしょうか。
ご相談を読ませていただき、最初に感じたのはこのことです。
もし、本当にあなたが悪人であれば、このような形で相談を送ったりしないですよね。
苦しさがあまりに大きいから、そして、それをなんとかしたいという前向きな強い思いがなければ。
どうか、まず、ご自分のことをそんなに責めないであげてください。
こんなにも苦しんできたのです。
そして、それを今、変えようと努力されておられるのです。

嫉妬というのは、その気持ちの後ろに様々な感情が隠れているといわれます。

最初にあるのは、「私のことをもっと見て!私だけを愛して!」という思いです。

けれど、その下には別の感情があります。たとえば、

「私は愛される価値がない」から「彼が離れていってしまう」と感じてしまう。
「私のせいで彼の気持ちが離れてしうのだ」から「なんとか罪滅ぼしをしたい」と思ってしまう。

この例では、私が悪いのだから、という自己否定が源になっていますが、
実は、さらに深いところでは、

「私のことを愛して欲しいのに、どうして愛してくれないの!」というニーズが隠れているのです。

あれ?最初に戻ってしまいましたね。

でも、この最後の「愛して欲しい!」という強い思いは、
今、わきあがっている思いではなく、ずっと昔、幼い頃に感じていた感情のことです。

たとえば、
小さい頃、親から愛されていないと思い寂しかったとか
いつもほったらかしにされていたとか
いつも不機嫌だったとか

幼い子どもにとって、親は世界のすべてで、そして、世界で一番愛している存在です。
けれど、そんな親からそんな冷たくされる、しかられる、放任されるといったことを
されると、純粋なだけに、その理由を自分自身に求めてしまいます。
「私が悪いから愛してもらえないのだ」と思うようになるのです。

けれど、そう理由付けをしても、源になっている思いは消えません。
それが、「私のことを愛して欲しいのに、どうして愛してくれないの!」という気持ちです。

これは、大人になると忘れてしまうこともありますが、ずっと心の中に眠っていて
この部分を見つけてあげて、扱ってあげないと消えることがありません。

そのポイントは、「もしかして、やむ得ない事情があったのかも」という視点です。
親には親のどうしようもない事情があったのかもしれないのです。
経済的に困窮していて、やむ得ず共働きで子ども達と触れ合う時間がなかった。
大問題があって、いつもそれに苦しみ、不機嫌な顔をしてしまっていた。

子どもが世界で一番親を愛しているように、子どもを愛していない親はいません。
その思いと事実がどうして違ってしまったのか、その理由を探っていくことは
自分の「愛してもらえなかった」思いのルーツを見つけるひとつの手段です。
その見方をして、思いもよらない誤解をしていた、ということもあるのです。

もしかしたら、べるつのさんの中にもこうした思いがあるのかもしれません。
一度、そんな見方で自分について考えてみると、新しい発見があるかもしれません。

ところで、ご相談の一番最後に、「昔はこんなにネガティブじゃなかったのですが・・・。」と書かれておられますよね。
ということは、ネガティブになったのはいつからなのでしょう。何かきっかけがあったのでしょうか。
先に述べた、小さい頃の思いが本当なら、そのきっかけは、昔閉じ込めてしまった「ふた」をはずす役割をしてくれたのかもしれません。

問題は人を苦しめるためにあるのではありません。
未完了だった心の源にあるものを思い出し、それを完了するためにあるのです。
今、べるつのさんの直面している苦しい苦しい問題は、愛にあふれた幸せな心を取り戻すためにやってきているのかもしれないのです。
最後に、今回のご相談でとても気になる言葉がありました。
それは、「彼にとって私は必要な存在ではなくなってしまいました。」という言葉です。

不要な存在になってしまったのなら、どうして彼はあなたから離れていかないのでしょう。
本当に不要な存在であれば、文字通り、一緒にいる必要がありません。
けれども、彼はあなたと一緒にいます。
それは、不要な存在ではなく、必要な存在だからだ、と私は思います。
彼は、今もあなたのことを愛しているのではないでしょうか。
そして、だからこそ、あなたは今の自分を変えたいのではないでしょうか。
その気持ちに応えるために。

人は、自分のためには、なかなか動くことはできません。ましてや、自分自身を変えていくという困難な作業ならなおさらです。
けれど、人は愛する誰かのためにならどんなことでもできます。
それが自分を変えていく原動力になるのです。

べるつのさん。
あなたにはそれがあります。
どうかご自分の勇気を褒めてあげてください。そして、その勇気で、もう一歩、自分を変えていくチャレンジをしてみてください。

少しでもそのお手伝いができるようなら、こんなにうれしいことはありません。
あなたの幸せを心から祈っています。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。