損する人生

 

相談者名
ムンク
考え方の歪みなのかもしれませんが、相談させてください。
私は30代前半既婚の女性です。

先日、明らかに私に対しての意地悪をするおばちゃんがいました。
私より10歳年上のいい年した人なのですが、私はその会社の中でも下から2番目に若く、言いやすいのかもしれませんが本当に頭にきました。
そういう人に対して、もう少し自分の意見が言えるような人間になりたいです。
でもやはり10も年上だとあちらの方が知恵が高い部分もありまして、何かと面倒くさいところもありますが(笑)

人の目を気にしすぎて自分の意見にふたをしてしまうというか、
「私が不機嫌な顔をすることで周りの雰囲気を悪くしてはいけない」と、
どうしても周りの人の顔色や雰囲気を気にしてしまうクセがあります。
他の人達は割と気にせず、自分の意見を言っているのに。。。
そういう人達を見て大人げないと思う私もいるのですが。
「不機嫌な顔をすると相手の思うツボだ」と思い我慢して、平気な顔をしてしまったりします。

とにかく、
人の顔色を気にせずもっと自然に自分が出せる人間になりたいです。
どうしたらこんな損な性格を楽にできるでしょうか?
同じ環境でも私のように思わない人がいますよね。そういう人になりたいわけではないけど、とにかくこの性格を変えたいです。

人の目というのは、案外自分の中で作り出してる“自分の目”だというのも分かっています。つまりは自分の考えが変わり楽になれば、周りも自然と変わるのではないかとも思います。
ずっとこの考えで損をし続けてきました。
でも本当にこれも損な考えなのか・・・・
苦しんでるのに、そう思ってしまう自分もいます。もう自分の力ではどうしていいかわかりません。
乱文失礼しました。

カウンセラー
黒石久美子
ムンクさん、こんにちは。ご相談をお寄せいただきありがとうございます。

> 考え方の歪みなのかもしれませんが、相談させてください。

はい、ありがとうございます。考え方って、一人一人、みんな違っていますよね。
ですから、どうぞご心配なく、どんなことでもご相談くださいね。

ムンクさんはこれまで長い間、自分の意見をあまり主張されずに、周りの人たちと歩調
を合わせてこられたのですね。
我慢も多く、しんどかったことでしょう。よく頑張ってこられたと思います。
そのおかげで助かった人も、少なからずいらっしゃると思いますよ。
でも、これからは、上手に自分の意見を出していかれたいのですね。
おっしゃる通り、ほんとうに自然に出せたらいいですね。

では、実際の場面でお勧めの対応と、心の深い部分へのアプローチの二つをご紹介
していくことにします。

◇ まず、実際の場面でお勧めの対応をご紹介します。

自然に自分を表現できる時というのは、おそらく相手に意識を向けることが出来ている
時ではないかと考えられます。
自分に意識が向いていると、誰の心の中にもある傷や不十分と感じている部分を相手
に見られているような気分になり、無意識に自分を責めたり、隠そうとしたり、自分を
繕おうとしたり、痛みを感じてしゃべれなくなったり・・・ということが起き易いのではない
でしょうか。

相手に意識を向けるには練習が必要ですが、慣れてくると楽になると思いますよ。
相手をよく見ることから始めてみるといいと思います。
すると、相手の表情から言葉以上のものが伝わってきたりします。それを感じ取って、
できればすぐに反応してあげるようにします。

なぜ「すぐに」かというと、間をおくと、瞬時に自分へと意識が戻ってしまい、上に書いた
ように自分を責めたりし始めます。自分を責めていると、相手も責めたくなり、怒りや
文句をぶつけたくなるかもしれませんし、自分の痛みを感じていると、苦しくて言いたい
ことが言えなくなるかもしれませんね。
でも、相手の表情などを見てすぐに反応するときには、自分の痛みや不十分さを感じ
る暇がないので、自然な思いやりや共感がにじみ出易くなります。

「どうしたんですか? ~~みたいだけれど。」
「その○○すてきですね!」
「もしよかったら、私にやらせていただけませんか?」
「大変そうですね。では、このお話は後にしますね。」
といった感じでしょうか。

キツイことを言われた場合を考えると、相手に意識を向け続けるのは難しいかも
しれませんね。それは本当によくわかります。
でも、相手の言葉が自分のことを指していると思わずに、相手が顔を引きつらせて
イヤミを言っている様子に意識を向けることができたとしたら、
「あ~、この人、いっぱいいっぱいなんだろうなあ」とか、「誰かに責められてるんだろう
なあ」とか、「自分を責めてるのかもしれないなあ」とか、思えるかもしれません。
すると、相手の評価から自由になれ、少し楽になれるのではないかと思います。

もし、このような対応に慣れてきたとしたら、
> 「不機嫌な顔をすると相手の思うツボだ」と思い我慢して、平気な顔をしてしまった
りします。
と書いてくださったような姿勢が、『我慢することなく』実現するのではないでしょうか。
平気な顔で、相手の思うツボにはまらず、職場も明るくできるかもしれませんね。

◇ 次に、心の深い部分へのアプローチを、少しご紹介します。

ムンクさんがおっしゃるとおり、

> 人の目というのは、案外自分の中で作り出してる“自分の目”

でもあり、その自分の目が一人一人違うことによって、

> 同じ環境でも私のように思わない人がいますよね。

というようなこともおきてくると考えられますね。

> 人の目を気にしすぎて自分の意見にふたをしてしまうというか、
> 「私が不機嫌な顔をすることで周りの雰囲気を悪くしてはいけない」と、
> どうしても周りの人の顔色や雰囲気を気にしてしまうクセがあります。

> そういう人達を見て大人げないと思う私もいるのですが。

ムンクさんの、このようなクセや目や思いは、もしかしたら小さい頃、親御さんからそんな
目で見られていたか、親御さんが何らかの事情でそんなクセをもっていらっしゃったことで
つくられてきたということはありませんか?

親や先祖代々から、クセや目といいますか見方のようなものが、子どもに引き継がれる
ことは、よくあることのようです。
子ども時代は、親に頼らなければ生きていけませんから、望んでいないクセを引き継いで
でも、親御さんに愛されるようにせざるを得なかったのかもしれません。
そうしてしまったとしても無理もないことだったと考えられます。
親御さんも、何らかの事情があって、そのせざるを得なかったのかもしれません。

子ども時代の自分や、親御さんなど成長に関わった人々を理解したり、受け入れたり、
認めてあげたりすることが出来ると、心の中の自分自身が、今以上に成熟していきます。
そして、『大人になった今では、もう親や人の目を気にしなくてもいいんだ。今は自由だ。』
と感じ始めたりします。

最初にご紹介した、「実際の場面での対応」がなかなかうまく行かない時には、深い部分
にアプローチしてみることもお勧めですよ。

よろしかったらこれからもカウンセリングをご利用くださいね。応援しております。
ムンクさんが、もっと楽で、自由に意見を言えて、いっぱい得をする、そんな日が
一日も早く来ることをお祈りしています。

この記事を書いたカウンセラー

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