浮気性を克服したい。

相談者名
たろう
私は長年交際をしてきた彼女がいながら、浮気を繰り返してきました。
これまでそれが彼女に露呈しながらも、私のことを見捨てずに寄り添ってきてくれ、先日婚約までいたりました。
そんな中で私はまた過ちを犯してしまい、そのことが彼女に露呈し、婚約破棄になるかもしれません。

これまでも浮気が正しくないことで、彼女を悲しませてしまうことだと理解しているものの、止めることができませんでした。
浮気関係にない他の女性と連絡を取り合うことも癖になっています。
本当に愛したいのは彼女だけにもかかわらず、裏切ってしまう自分に悩んでいます。申し訳ない気持ちでいっぱいです。

私は10代、過去いじめ・授業についていけないことによる学校の中退や、当時の彼女に裏切られた経験があり、劣等感が強く、他人と信頼関係を気付くのが苦手なところがあります。そのことが浮気性につながっているのはないかと感じています。
そしてインターネットで調べてみたところ「回避依存症」ではないかと思うに至りました。

現在彼女は、私のことを信用できないと言いながらも、これからの関係について考えてくれています。
もう彼女を泣かせたくありません。絶対に克服をして彼女を幸せにしたいと思っています。
今回のできごとで改めて2人のこれからを考えたら、強くそう思っている自分がいました。

今自分にできることはなんなのでしょうか。
こんな私へのアドバイスと克服法。そして、彼女を幸せし、幸せな家庭を築くにはどうしたら良いのかをお教え頂きたいです。

カウンセラー
大塚亘
たろうさん、はじめまして。

今回担当させていただきます、大塚亘と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

まず、正直にご自身の悩みを無料相談コーナーにお寄せいただいたことに、たろうさんへ、
深く敬意を表したいと思います。

一般論として、浮気は悪いこと、良くないことというイメージがあるのは否めないと
思います。そのような中、カウンセリングでも、浮気をされた側のご相談はとても
多いですが、浮気をした側の方のご相談はとても少ないのが現状です。

そのような中、勇気を持ってありのままをお知らせくださったことに、改めて深い敬意を
表したいと思います。

たろうさんは、とても勇気のある方ですから、ご相談下さった問題も、必ず乗り越えられる
と思います。一緒に考えていきましょうね。

まず、私の文章は、全て「たろうさんは悪くない」という前提で書いています。
たろうさんは、浮気をしてきたご自身を自己否定しているかもしれませんが、私には、
たろうさんを責める気持ちは全くない、ということをまずお伝えしたいと思います。

浮気をしてしまう原因はたくさんあるのですが、私のカウンセリングの経験上、浮気を
する方は、みな「何か」から逃げるために浮気に走ることが多いです。

「何か」には様々な事例が入ります。例えば、仕事が上手くいっていなくてとても
悩んでいるが、それを奥さんには素直に言えずに、どこかに逃げ場所、現実逃避を
する場所が欲しくなり、自己破壊的に浮気をしてしまう、この場合は、仕事の悩み
から逃げる、というのが「何か」になります。

また、過去のトラウマや、経済力のなさや、外見や性格などについてのコンプレックス
により自信がない場合、

「無意識に、一人の相手と向き合うことを避ける」

ために浮気をしてしまうことがあります。自分はダメな人間なので、彼女や妻には
必ずいつかは振られる、捨てられるはずだと思ってしまい、浮気という「保険」を
掛けたくなってしまうのです。

この場合は、「一人の人と真っ直ぐ向き合う」ということから逃げているといえます。

実は、浮気する方には、大きく分けて2つのタイプがあると私は思っています。ひとつは、

「浮気をすることに、全く罪悪感を感じていない」

タイプです。このようなタイプは、罪悪感を感じていないだけに、いつまでも浮気を
繰り返します。このタイプは、そもそも浮気が問題だと認識していないので、
無料相談コーナーに相談いただくことはありません。ですから、たろうさんは、
このタイプではありません。

もうひとつのタイプは、

「浮気をしてしまう自分を責め、罪悪感を感じてしまう」

タイプです。たろうさんは、もちろんこのタイプです。実は、私は、このタイプは、

「責任感の強い方々」

だと思っています。浮気をされた女性からしたら、大塚は狂っているのか?と思うかも
しれませんね。

たろうさんも、責任感が強い方だと思います。しかし、ご自身を否定されていたり、
自信が無かったりすると、

責任を果たせない自分を極端に自分の心の中で責めてしまい

「本来したくない浮気に逃げてしまう」

ということが多いのです。もし責任感がなかったとしたら、先ほどの一つ目のタイプと
同じように、浮気自体を悪いものとしてとらえることがありません。責任感が強いから
こそ、その責任を果たせない自分を攻撃し、自暴自棄になってしまうことがあるのです。

では、次に、たろうさんの自己否定や自信のなさを見ていきたいと思います
(たろうさんが悪いという意味はありません)。

>私は10代、過去いじめ・授業についていけないことによる学校の中退や、当時の彼女
に裏切られた経験があり、劣等感が強く、他人と信頼関係を気付くのが苦手なところ
があります。そのことが浮気性につながっているのはないかと感じています。

たろうさんがこのように書いて下さっていますので、劣等感や、人間関係に自信がない
ことが、浮気をしてしまう一因であることは間違いないでしょう。

劣等感が強いと、自分を否定するあまりに、自分自身がまるで病原菌、毒のかたまりで
あるがごとく、自然と人を寄せ付けなくなります。多少接したとしても、表面的な
付き合いにしかならず、信頼関係を築くまでにはなかなか至りません。

たろうさんが仮にそのような感じだとしたら、私は、ここに、たろうさんの長所を
見い出すことができます。それは、

「ものすごく優しい方である」

ということです。また大塚は狂ったのか?と思う方もいるかもしれませんね。

どういうことかというと、仮に自分が毒のかたまりだとしたら、

周りに迷惑を掛けないように

人になかなか近づかないわけです。つまり、たろうさんは、周りへの配慮を自然として
いるということです。とても優しい方だと思いませんか?

もしたろうさんが優しくなかったら、仮に自分が毒であったとしても、周りなんか
知ったこっちゃない、関係ないという感じで、自分の欲求のままにわがままを言い続ける
と思います。たろうさんは、その逆ですよね。

とりあえず、「責任感が強い」、「ものすごく優しい」という2つの長所をお伝え
しましたが、カウンセリングでお話しを伺えば、もっとたくさんの長所が出てくる
はずです。

そして、ここがポイントなのですが、これらの長所は、

「たろうさんが以前から持っていた長所」

なのです。これから頑張って自分を律して、自己研鑽して素晴らしい人間になる必要は
全くありません。なぜなら、たろうさんは既にたくさんの長所をお持ちだからです。

カウンセラーだから長所ばかり言うんでしょ、という意味のことを言われることが
良くありますが、私は本音しか言っていませんので、堂々と何度でも長所を伝えます。

つまり、たろうさんは、以前から素晴らしい人間だったのです。ご自身では、
そんなことは今は全く思えないと思いますが、ここに、浮気癖をなおすポイントが
あると思います。それは、

「たろうさんが、今までの、そして、今の自分自身を認める」

ということです。何の努力もいりません。

我々人間は、実は、みな自信がないんです。私大塚も、今でも完全な自信なんて
ありません。自己否定していると、周りの人間が素晴らしく見えてしまいますが、
実は、みな結構同じで、自信がないし、余裕もないし、自分のことで精いっぱい
なのです。

例えば、私には妻がいますが、私の自己評価と、妻の私の評価は、今でも妻の方が
高いのです。私大塚には、今でも、

「夫が自分でゴメンね」

ぐらいの妻に申し訳ないという気持ちがあります。つまり、自信がないのです。
しかし、これを妻に言うと(実際に言ったことが何度もあります)、妻の私の
評価が高いので、妻は、私のことをたくさんほめてくれたりします。私だって、
こんなものなんですよ。

いつかは、たろうさんも、私と私の妻がしているように

「お互いを認め合って、自分の価値を再認識していく」

という好循環のパートナーシップを築けると思います。もし今の彼女とお互いほめあう
ことができるなら良いですが、今の状況では難しいかもしれません。

ですから、まずは、カウンセリングを使っていただいて、カウンセラーにたくさん
ほめてもらってください。たろうさんが、少しずつご自身の価値を再認識する
ことができたら、だんだと「保険」を掛ける必要がなくなっていき、しっかりと
彼女と一対一で向き合えるようになると思いますよ。

読んでくださり、ありがとうございました。

大塚亘

この記事を書いたカウンセラー