マイナス思考を直して本当の自信をつけたい

相談者名
みき
はじめまして。自分の外見と内面のギャップに時々ひどく落ち込みます。
だれから見ても明るく、人当たりもいい方だといわれます。自分でもなるべくそうふるまっています。なぜなら暗い人と一緒にいて楽しい人はいないと思うし、できれば明るい人でいたいから。ただ本当はさみしがり屋(人に依存するタイプで)孤独な時間が耐えられません。既婚で、ある意味では私を大きく包んでくれる夫もいます。ただ、満たされません。何をしていても他のことを考えている自分、その時を思いきり楽しんでいることが思い当たりません。いろんな事をマイナスに考えてしまいます。物事を深く深く考えてしまいます。たくさん前向きな本も読み一時的には元気を取り戻しますが、やはり何かあるとすぐくじけてしまいます。結婚しているのに好きな人がいます。お友達としてでもうまく付き合えたらと思っているのですがどうしても[女]の部分を前面に出してしまうし、オブラートに包んだ発言ができないため男性は引き気味です。。何かに夢中になる=恋と思っています。この件だけでなく、毎回何かあるたびにいちいちくじけ、傷つきたくなく、みんなに好かれたい、そう思っているのかもしれません。ただ原因は自分の根本的な部分にあるのではないかと。。。
あまのじゃくで素直になれず、冗談ばかり。自分の気持ちを誰にもわかってもらえない不安、ずっとこの繰り返しが嫌で何とかしたいです。
アドバイスよろしくお願いします。
カウンセラー
山下ちなみ
みきさん、ご相談をありがとうございます。

私たちは、ひとりの中に、いくつもの自分を持ち合わせています。
誰だって、楽しいことがあれば元気になるし、つらいことがあれば気持ちが落ち込んでしまうこともありますよね。
生まれつき落ち込んでいるだけとか、その逆というひともいませんから、ある時点から、私たちは自分がこういう性格だ、という概念をもってしまったということになります。

どうやってその概念ができていくのかというと、例えばもともとの自分の人格に、「明るい私」と「暗い私」がいたとします。
あるとき、暗くしていることで悪く言われたり、怒られたり、もしくは、暗い友達と一緒にいて嫌な気分になったり、暗い友人の悪口をきかされたり、などなど、そんな経験をすることで、自分の心の中で「暗い=悪いもの」というイメージを持ちます。
自分がその悪いものになるのは嫌ですから、暗い部分を隠して、明るく振舞おうとします。
すると、「明るいね~」とか周囲は褒めてくれるんですよね。
明るく振舞ったら褒められたのですから、今後、ますます、明るい自分になろうとしますよね。
同時に、暗い自分は、ますます隠したくなります。
すると、さらに褒められるんです。
いつでも明るいよね~、とか、どんなときでも明るいね、とか。
こうなると暗い自分は隠さなくてはならない存在となり、どんどん明るい自分でいることが義務のようになってきます。

これが続くと、明るくいることに疲れてきますよね。
それに、どんなに褒められても、それは「明るい私」なのです。
「暗い私」は、誰からも見てもらえず、さみしいまま。
そして、本当に愛されたいのは、「暗い私」であり「さびしい私」なのです。
私は誰からも理解されない、そんな気持ちになってしまうのです。

もちろん、これは誤解で、明るく振舞えるということは、「明るい自分」もいるはずなのですが、あまりにも「暗い自分」ばかりを自分の中に留めているので、暗いのが本当の自分なのだと感じてしまうのですね。

みきさんの場合にあてはめてみると、どうですか。
暗い、だけではなく、自由な女性としての私、依存的な私……などなど、そんな私をずっと悪いものだと思って、隠してきませんでしたか。
自分の背後に、暗い自分、自由な女性の私、依存的な私がいる、と思ったら、必死でかくまいたくなるのではないでしょうか。
でも、本当に愛されたいのは、暗い私、女性として自由な私、依存的な私、そんな気持ちでずっとさびしく思っていなかったでしょうか。

背中に隠したいものがあると、誰かが近づいてきても、距離をとりたくなります。
近づかれたら、隠しているものがバレてしまいますから。
こうして、距離を置いている度合いだけ、どんなに愛されても満たされないのです。

この「嫌っている自分」を誰かに愛してもらえるといいですよね。
ただ、これは最終目的です。
まずは、背中を向けている「嫌いな自分」を、自分が見てあげることから、ですね。
「嫌いな自分」は、誰からも愛されませんでした。
自分ですら、ずっと背を向けてきたのです。
この自分も、みきさんの一部なのですよ。
どんなに嫌っても、切り離そうとしても、この影はずっとあなたを追いかけてくるのです。

好きなひととお友達としてうまくやっていきたいのに、オブラートに包んだ発言ができないとのことですが、これも、ずっと押さえ込んできた、隠してきた自分が、もう、隠れているのは苦しい、つらい、といってSOSを出しているのかもしれませんよね。
想像してほしいのですが、抑えるときは圧力をかけていますから、それを外に出すときはものすごい圧力で出てこようとしてしまいます。
中身に圧力がかかった状態、つまり、よく振ったコーラの缶を開けるときのようなイメージをしてもらうと分かりやすいかもしれません。
他に空気の抜け道を作ることができたら、噴出すようなことはありませんね。

心も同じです。
まずは、自分の声に、耳を傾けてみてください。
「暗い私」は、どんな気持ちだったのでしょうか。
「自由な女性の私」は、どんな気持ちだったのでしょうか。などなど。
さびしかったり、つらかったり、悲しかったりしたのかもしれません。
そんな自分を見てあげてください。
そんな自分に、「落ち込むときがあってもいい」「奔放に生きてもいい」「誰かに甘えることがあってもいい」と許可を与えてあげましょうね。
特に、普段の生活の中で、こうした嫌な気持ちや嫌な自分が出てきたときほど、自分に優しく優しくしてあげて欲しいのです。
優しくできないとき、自分でも無意識のうちにコーラの缶を振っているようなものです。
押さえ込んで、中身に圧力をかけているのですね。
ですから、抜け道を作ってあげましょう。

まずは、自分の心からはじめてみてくださいね。
できれば、具体的に自分を大切にするような行動に結びついていくと、もっといいと思います。
そうなれば、自然に自分を出していくことができるようになります。

最も気をつけたいのは、ひとっとびで一気にやろうとしないこと。
ずっと隠してきた、外界に慣れていないデリケートな部分ですから。
それに、焦るといいことはありません。
一歩一歩、ゆるやかに進めるといいですね。

みきさんが自分らしさを前面に出して、魅力的に輝いていけますように。
応援しています。
ありがとうございました。
山下ちなみ

この記事を書いたカウンセラー

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