ルックスに執着するのはなぜ?

相談者名
のだめ
こんにちは。私は面くいで悩んでいます。とても見た目の良い人と付き合って、二股をかけられた挙句振られて悲しい思いをして、それでもまた見た目重視で次の彼を探そうとします。「この人といれば確実に幸せになれる。」と確信させてくれる、でも見た目が余りよくない人にアプローチを受けても心は動かず、傷つくのが分かっていても格好の良いプレイボーイに惹かれてしまいます。
若いうちはそれでも良かったのですが、私はもう35です。そろそろ結婚も考えています。それなのにやはり見た目をとても気にします。相手だけでなく自分にも同じです。実は1年半付きあった10歳年下の彼と2週間前に二股が発覚して別れたのですが、原因は自分が歳をとって醜くなったからだと思い、ダイエットやエステに通い詰めています。付き合っている間に転職によるストレスが原因で10キロ太り、ルックス重視の私には許せないほどの醜さで自信を無くし、セックスができなくなりました。彼はまだ十分かわいいよ、と言ってくれていたにもかかわらずです。
見た目がよければ出会いのチャンスは増えるでしょうが、付き合いが続くかどうかは内面にかかっているのは分かっています。なのにどうしてもルックスにこだわってしまうのです。なぜでしょうか?若い頃はかわいくてチヤホヤされていい気になっていたので、今でも親いわく、「性格ブス」です。すごくわがままで今回彼が去っていったのも、私のわがままに付きあいきれなくなり、顔は大した事ないけれど癒してくれる人に心が移ったのだろうと思います。
性格ブスを直すほうが幸せな結婚の為には重要と分かっています。できれば西村知美さんみたいに、いつでも周りに感謝している心から優しい人になりたいのに、私ができるのは優しい人のフリだけ。それもしばらくすると不満が貯まって爆発してしまいます。
「見た目重視」から解放されるにはどうしたらいいですか?
心から優しい人になるにはどうしたらいいですか?
カウンセラー
大谷常緑
のだめさん、こんにちは。
ご相談を担当させていただく大谷です。
よろしくお願いします。

さて、御相談拝見しました。
本当は内面重視でありたいのに、どうしても自分自身も、そして選ぶ彼もルック
ス重視になってしまう、またその事が彼との関係がうまくいかない原因ではない
かと悩んでおられる、のだめさんの気持ちがよく伝わってきました。
先ずは、ルックス重視の一般的な心理からお答えしていきます。
我々が中学生の頃や高校生の頃に経験する事が多いのですが、学校の中で、特定
の男の子や女の子ばかりがもてるという経験をされた事はないでしょうか?例え
ば「サッカー部の彼は格好いい!」と複数の女の子が一度に限られた男の子を好
きになったり、「あの子は可愛い」と複数の男の子が限られた女の子を好きにな
ったりという感じです。あるいは、女の子の多くがファンになるのはジャニーズ
系だったりします。
その年代というのは、多くの男の子も女の子も内面はともかく(よくその男の子
なり女の子なりを知らないので)、格好いい、可愛い異性に憧れます。特に女性
の場合はこの傾向が強いようです。
では、なぜそうなるのかというと、この年代は思春期で、子供から大人への成長
過程にあり、意識しているかどうかは別として、どこかで自分の不完全さを感じ
ているんですね。そうすると、完全さに憧れを持ちます。自分が不完全だと感じ
る度合いだけ、完全に見える男の子や女の子に憧れを持ちます。それが、ルック
スの良い特定の男の子や女の子が好きになる現象に繋がったり、あるいは中学生
や高校生の女の子がジャニーズ系を好きだったりする心理です。
さて、のだめさんも、どこかでご自分は不十分だ、特に「性格ブス」という表現
を用いられていますが、内面が十分ではない、と思われている様です。
先の一般論がのだめさんに当てはまるかどうかは別として、のだめさんのルック
ス重視の裏側には、ご自分が不十分だと思っておられる気持ち、そしてそこを責
めておられる感情があるようです。
のだめさんは、「いつでも周りに感謝している心から優しい人になりたい」と思
っておられるとのことですね。これはとても素晴らしい事だと思います。でも、
そうは出来ない私が問題になっているわけですね。
「私ができるのは優しい人のフリだけ。それもしばらくすると不満が貯まって爆
発してしまいます。」と書かれていますね。
人に優しくするときに、のだめさんはどんな気持ちが出てくるのでしょうか?
人によりますが、義務や犠牲でやっている感覚を持つ場合もありますし、本当の
自分はそんな人間ではない、という感覚を持つ場合もあります。
いずれにしても、先ずは、人に優しいフリをしているご自分に信頼を置くのでは
なく、本当に優しい自分になりたいと思っているご自分に信頼をおいてください。
御相談を拝見して、僕はのだめさんが本当は優しい人で、それを本当に表現した
い人なんだなぁ、と感じました。のだめさんの真実の姿はここにあります。
次に、人に優しくしている時に出てくる感情を、感じてみてください。私はどう
してこう感じるんだろう?という感じで、感じてみてください。これは少し難し
いかも知れません。でも、人により感じる感情は様々ですよね。みんなが同じ状
況で同じ感情を感じるわけではありません。だとすると、どうしてこう感じるか
は、のだめさんの内側にある問題と繋がっています。のだめさんの本当の気持ち
への入り口になります。
もし怒りがでてきたとしたら、怒りの感情の下側にある感情を感じてみてくださ
い。
怒りは「感情の蓋」と言われます。怒りの下側には、悲しい、寂しい、わかって
欲しいなどの感情があります。
のだめさんが、これらの感情とつながり、向き合う事で、ご自分が何を求めてい
るのか、欲しかった物は何か、何を怖れているかをだんだんわかってこられると
思います。
先に書きましたが、自分の感情と向き合う事は、なかなか難しい事だと思います。
電話カウンセリングでカウンセラーとともに進まれる事をお薦めします。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。