30歳の主婦です。 結婚して4年が経ちます。ご相談したいのは、「母性」というのは女性なら誰でもあるものなのだろうか、ということです。 私たちにはまだ子供がいないのですが、私は他の女性に比べると、母性が少ないのではないか?と思っています。 昔から子供が少し苦手でした。 それでも赤ちゃんを見たら、かわいいな、と思うし、無邪気な子供の姿を見ると、ほほえましく思います。ただ、「甘えられる」ことに、とても抵抗があり、主人や昔の彼氏にも「私も甘えないから、あなたも甘えないでね」というスタンスでおつきあいをしていて、あまり女性らしい思いやりというのを出したことがないように思います。 結婚して半年ぐらいの頃、生理が10日ほど遅れたことがありました。 その時はまだそれほど子供のことを意識していなかったと思うのですが、もしこういうことがあったら嬉しく思うものなのかな、と思っていたのですが、実際のその時の自分の反応は、とても衝撃というか怖いような気持ちがいっぱいで、自分で検査薬を試し、「陰性」であることを確認しホッとしたのですが、それでも「もしかしたらこの結果が間違っていたらどうしよう」とまで思ってしまい、産婦人科で再度確認してもらいました。この時の自分の反応がとても過敏すぎるような気がしています。 再検査で「陰性」であることを確認し、本当に安心したのですが、そんなふうに思うことがいけないような気がして、周りの雰囲気に合わせてがっかりしたように振舞ったのですが、そのことにもとても違和感を感じています。 子供がいてもいなくても、どちらがよいというものではないと思うし、どちらになるか私が決めることが出来るわけではない(あくまで授かり物なんだという意味です)ということは頭では分かっているのに、自分に子供が出来て母親になることにはとても怖い気持ちがあるし、かといって「子供はいなくてもいい」と思うことには、罪悪感を感じるのです。 どちらになっても、これが自分の人生だと、胸を張って思いたいのですが、そのためにはどうすればよいのだろう、と思います。 欲を言えば、主人と子供と楽しく生きていければいいなと思うのですが、それに対する抵抗感が無くなればいいな、と思います。 よいアドバイスをお願いします。 花さんはじめまして、桃井裕子といいます。この度は母性についてのご相談ありがとうございます。 花さんの「母になる」ことへの葛藤を強く感じました。 >昔から子供が少し苦手でした。 それでも赤ちゃんを見たら、かわいいな、と思うし、無邪気な子供の姿を見ると、ほほえましく思います 花さんは素直でとても優しい人なんでしょうね。だからこそ子供を苦手と感じる自分が許せないのではないでしょうか? >主人や昔の彼氏にも「私も甘えないから、あなたも甘えないでね」というスタンスでおつきあいをしていて、あまり女性らしい思いやりというのを出したことがないように思います。 花さんの中の「女性らしい思いやり」というのはどんな思いやりなのでしょうか?お互い甘えないスタンスでのお付き合いはどうでしたか? 例えば、恋人がデートをして食事に行ったとします。お昼に買い物したり、色々お金を使ってしまったので花さんの財布の中には1000円しか残ってなかったとします。でも花さんの食べたい食事は2000円だったとします。そんなとき花さんならどうしますか? 1.仕方がないから1000円までの食事にする。 2.食べたいものを食べて、彼に甘えてご馳走になる。 3.彼にご馳走になるけれど、申し訳ない気持ちでいっぱいで「ごめんね~」と罪悪感を感じる。 私の想像では1か3ではないでしょうか?でも花さんは2番が出来る女性になりたいと思っているのではないですか? これが逆パターンの場合はどうでしょうか?彼のお財布に1000円しかなかった場合は、今までの彼はどうでしたか? 1番の場合甘えるという発想はないわけですね。しっかりものの女性ですね。 2番は甘え上手かわいい女性のイメージですよね。 3番は本当は甘えたいけれど出来なくて「ごめんなさい」という女性ですね。 >再検査で「陰性」であることを確認し、本当に安心したのですが、そんなふうに思うことがいけないような気がして、周りの雰囲気に合わせてがっかりしたように振舞ったのですが、そのことにもとても違和感を感じています。 生理の遅れが妊娠ではなかったことに花さんは本当に安心したのですね。でもそう思うことに罪悪感を感じてしまう。周りに合わせてがっかりしたように振舞う。 花さんという人は、心から優しい人なんだということがうかがえますよ。 周りの雰囲気に抵抗する方法もありますよね。例えば「私は今子供が欲しくないから妊娠してなくてよかったわ」と本心を言う事。 でも、そう思っていると周りの人に気づかれるのは、周りの人を悲しませるから嫌なんですよね。 >自分に子供が出来て母親になることにはとても怖い気持ちがあるし、かといって「子供はいなくてもいい」と思うことには、罪悪感を感じるのです。 花さんが小さい頃どんな思い出がありますか?ご両親とは仲がよかったですか?お母さんにはしっかり甘えることが出来た子供でしたか?お母さんのぬくもりを感じてきましたか? 私の想像では、何らかの事情で花さんはお母さんに甘えることが出来なかったのではないでしょうか?(仕事で忙しかった。お母さんにも何かストレスがあり、甘えさせてくれなかった。などなど) 一般に母親にたくさん甘えて母親の暖かさを充分に感じた子供は大人になって「甘える」「甘えられる」という行為が抵抗なく自然にできます。 一方、何らかの事情で母親に甘えられなかった子供は大人になって「甘える」「甘えられる」という行為に抵抗を感じ、人に頼る事が苦手になります。 私がお母さんに甘える事で、お母さんが嫌な顔をしたり、悲しんだり、怒ったり、するくらいなら私が我慢すればいいんだ。甘えたいけど我慢しよう。子供はこんな風に思ってしまうのです。その子が大人になって彼氏やパートナーとの付き合いの中で「甘える」「甘えられる」という行為に直面した時、(本当は甘えたくても)私が甘えたら彼は(昔のお母さんみたいに)嫌な顔をしたり、悲しんだり、怒ったりするに違いないと思うのです。その逆の「甘えられる」も自分がどう反応したらいいかがわからないんだと思うのです。 >欲を言えば、主人と子供と楽しく生きていければいいなと思うのですが、 心の奥底では「子供が大好き、子供が欲しい」と感じているようですね。 でも幼い頃に何らかの「傷」があって、その幼い花ちゃんが「しんどかった、つらかった、甘えたかった」って泣いているような気がします。 その傷に思い当たるものはありますか? その「傷」が癒されればきっと本来の花さん自身を取り戻せて、ご主人と子供さんと幸せな家庭を築くことができると思いますよ。 花さんのそんな幸せな日々が訪れることをお祈りしています。 ありがとうございました。 桃井裕子 |