小児精神科の受け方

でも、僕のお勧めもありのままにお医者様にお話することですので、その通りにされたのであれば幸いです。

具体的な方向性については、もう少しお話を聞いてから、という感じがしますね。
お母さんやお父さんのキャラクター的なもの、お子さんの表情や態度など。
あと幼児期に高熱を出したりしたことがないかどうか、今までの経緯なども。

お医者さんはきっと医学的な見方をされるかと思いますし、有効な治療方法もあるかもしれませんが、僕なりにお話をさせていただきますね。

彼はすごく「甘えた」のようですね。
もっとママにくっつきたい、甘えたい、一緒にいたい、そんな感じなのかもしれません。
どうしてそんなに甘えん坊なのでしょうね・・・。

僕たちがお子さんの行動から見るのは、その両親や周りの人たちの態度だったりします。
なぜかというと、子ども達の行動は誰かの真似であることがとても多く、それは表面的に出ている行動を真似ることもあれば、逆に抑圧されている感情を真似ることもあります。

こんなケースもあるんです。
例えば、ご家族の中で例えばお父さんがとても自立的で、感情を抑圧されて生きていらしたとします。それはとても自分に厳しく自分を律していたりもします。
そんなお父さんの下で育つと、子どもが非常に依存的に育つケースがあります。
なかなか言葉が話せるようにならなかったり、一人で寝られなくてすぐにお母さんのところに甘えに来たり。
それでお父さんやお母さんが厳しく子どもを躾ようとすると、今度は病気になってみたり。

これは心理的にはお父さんが抑圧している弱さを子どもが真似てる、と見ることが出来ますし、前向きには、お父さんのその弱さを教えてくれている、とも見ることが出来ます。
すなわち、お父さんの中には弱さ（恐れ、不安、無価値感、罪悪感などの感情）があって、それを抑圧せずに解放して欲しい、というお子さんなりのメッセージと。
そうして実際にお父さんがその弱さを向き合って、より自然な生き方を選べるようになるにつれて、子どもの状態も改善していく例もあります。

よく聞きません？
「うちの子どもは私や夫の嫌なところばっかり似るんですよ・・・」と。

そんな風にお子さんを問題や病気と見ることももちろんＯＫですが、それを通じて、自分達夫婦や家族全体の何らかの問題を教えてくれている、とみることもできるんですね。

ですから、英美子さんなりにお子さんからのメッセージは受け取っていらっしゃるようにお見受けしますが、そこからさらに一歩踏み込んで見ることも出来ますね。

> 髪の毛を切る行為は心当たりがありました。前の晩に私がきつく叱ったりしていたからです。頻繁に切り出した時は、叱っていなくても。
> この行為って、自傷行為なのでしょうか？
> 私は、何でもはっきりしたがりですが、彼はいつまでもモジモジ君です。
> そして、自分の身に何が起こったのかはっきり教えてくれません。気長に待っても。。。
> そんな彼を見てて苛々するので感情的に叱ってしまう事も認めます。

たぶん、彼も何が起きたのかは分かっていないのかもしれませんね。
「なんとなく・・・」「気分的に・・・」「そうしたいから・・・」という理由かもしれません。
ハサミで何かを切ることは、自傷行為の一種と見ることも出来ますし、お子さん自身の苛立ちと見ることもできます。
何かを破壊したい願望かもしれませんし、窮屈さを感じているのかもしれません。
もちろん、最終的にはお母さん、お父さんの愛情が欲しい事には違いありませんが。

お子さんのこの経験を元に、よりご家族がまとまって行かれると、将来的にはとても幸せで暖かな家庭が作れるようになるかもしれませんね。

頑張って下さい。

ありがとうございました。