同居の兄と疎遠

相談者名
あきこ
23歳、女性です。両親と兄の4人暮らしです。
私には5歳年上の兄がいます。兄は仕事、食事、トイレ風呂以外は自室ですごしており食事も一人でとっています。そのせいなのか私と兄は十数年程会話が無く顔を合わせることもありません。私はそれが寂しくて悲しくてなりません。時には兄を憎んでしまうこともあります。一方で兄は(これは母の推測ですが)私のことは好きでも嫌いでもないようです。

兄の性格は一言で言うと無関心(これも母の推測です)。自分が家族から孤立していても全く気にしていないようです。そして私は細かい性格で、小さなことで悩んだりこだわったりして立ち止まってしまうことがよくあります。きっと兄の件も小さな悩みだと思います。両親は兄のことは全く気にしていませんし堂々としています。

不満がたまるとよく母に相談します。母は私の言うことを否定せず親身になって話を聞いてくれます。最終的に「口うるさくなくていい、世の中にはひどいことを言ったり、暴力を振るう兄もいる」と助言してくれます。私もそのとおりだと思います。しかし、自分の幼稚さ未熟さゆえにどうしても納得することができず割り切ることができません。ないものねだりをしてしまうのです。

自室と兄の部屋は隣同士で、物音を立てたら嫌われてしまうのではと不安になり自室へ入れなくなってしまいました。しかし、兄は私の部屋に勝手に入り本やゲームソフトを持っていってしまいます。私はそれをやめてほしいと言えません。兄は言葉遣いが悪く不機嫌そうに話すので怖くて話しかけることができません。
両親が亡くなって兄と二人残されてしまったらどうしようとか無駄な心配をしてしまいます。最近は兄の生活音が聞こえると動悸がします。私が家を出ればいいのですが、経済的に厳しいので一人暮らしは選択肢にありません。

何故自分はこんなことも我慢できないのだろう、なんて幼いのだろうと嫌になります。いい年こいてこんな悩みを持っていることが恥ずかしいです。兄のことにこだわりすぎて何か見失っているように感じます。もっと自分の人生をしっかりと歩まなくてはならないのに。

こんな私が精神的に自立し前向きに生きることはできるのでしょうか。
どうか助言をお願いいたします。

カウンセラー
宮本恵
あきこさん、こんにちは。
今回、担当させていただきます宮本恵です。
どうぞ、よろしくお願いします。

あきこさんは、とても家族思いな方なんですね。
特に、お兄さんのことは大好きなのでしょうね。
あきこさんの中にある、細かさや小さなことで悩んだり、立ち止まったりすること
も、あきこさんが繊細で優しい方であるが故のことのように感じます。
細やかな面や、優しい面がある分だけ、お兄さんのことにも、たくさん心を痛めてこ
られたのでしょう。

そんなときに、あきこさんの話を否定せずに親身になって聞いてくれる、相談するこ
とのできる存在=お母さんがおられることは、心強いですね。
とても素敵な関係です。

>最終的に「口うるさくなくていい、世の中にはひどいことを言ったり、暴力を振る
う兄もいる」と助言してくれます。私もそのとおりだと思います。
>しかし、自分の幼稚さ未熟さゆえにどうしても納得することができず割り切ること
ができません。ないものねだりをしてしまうのです。

この部分は、あきこさんの幼稚さや未熟さではないんですよ。
確かに、今ある状況を受け取ることはとても大切です。
しかし、あきこさんの悩みも、お兄さんとの関係をよりよくしたいとか、どうしてい
きたいかという気持ちの表れであり、前向きな姿勢や向上心として、とても大切なも
のだと思います。

あきこさんは、お兄さんに対して、嫌われてしまう怖れや不安を感じているご自身を
「我慢できない私」「幼い私」として、責めたり、悪い人のように扱ったりしている
ようですね。
でも、お兄さんに対して感じる怖れや不安は、感じるなりの理由やルーツがあると思
います。
ですから、あきこさんがあきこさん自身を責めないであげてくださいね。

お兄さんに対して、○○してあげれないなぁと感じるものありませんか?
それは、あきこさんがお兄さんにしてあげたいことなんですよね。
まずは、そのお兄さんにしてあげたいあきこさん気持ちに気づいて、認めてあげま
しょう。
ここでのポイントは、してあげれていないことに注目するのではなく、してあげたい
気持ちに注目すること。
そうすると、あきこさんの中にあるお兄さんや家族に対する大切な気持ち「愛」の部
分を感じることが出来ます。

そこを感じることが出来たら、次にあきこさんにご自身のことに取り組んで良いとい
う許可を出しやすくなります。
そして、あきこさんが何をしたいのか、どんな時間を過したいかに思いを巡らす時間
を意識的に取っていきましょう。
初めは、5分、10分という短い時間で結構ですから、意識的に取ってみてください
ね。
そうすることが、あきこさんの自分の人生を生きることへの許可になり、あきこさん
があきこさん自身のことを考えるきっかけを作ってくれます。

問題解決には、いろんなプロセスがあります。
1人で取り組むのが難しいと感じるときは、ぜひお手伝いさせてくださいね。

あきこさんが、あきこさんらしい素敵な時間をすごせますように。
お力になれれば幸いです。
ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

人間関係の築き方・コミュニケーションのスキルアップ・個性を生かすことを得意とする。 お客さまのテーマを多角的な視点でとらえて分析することにより、新たな視点や心の気楽さを持つことが出来ると定評がある。ゆるぎない安心感の基盤を基に行うカウンセリングは、心のうちを語りやすいと評価が高い。