母親離れしなければならないのですが

相談者名
USAN
私は大学院生(24歳,男),父は会社員(49歳),母は主婦(48歳)です。
親元で暮らしてきて,来年4月の就職を機に親離れしなければと思うのですが,やや変わった考えを持つ母への対応について,ご意見を賜りたく存じます。
母は「女は股の間から血を流す汚いもの。
関わらないようにしなさい。
」「食事は家で食べなさい。
外のものは食材が安物で食器も汚い。
」,稀に私が昼食を大学などでとれば,「年老いた母親に孤食をさせる親不孝者」と私を非難,私も母の意に反することで気が咎めます。
父が不在のとき,私が永遠に親元にはいられないと言うと,「私は(母自身の)父親から離れるために結婚した。
あれ(夫)と2人で暮らすと思うと悪寒が走る。
自分が1人で暮らすなどありえない。
(私が)家を出るならついて行く。
」私が選択を誤った感もあります。
自宅から大学へは片道1時間ですが,約2年前から自らの希望で遠隔地(自宅から片道2時間)の研究室に所属,できる限り自宅で作業しています。
研究室に行くときは弁当を持たされます。
人前で親の作った弁当を広げるのは嫌ですが,こうして親を意識すること自体子どもっぽいですよね。
反抗期の延長か,親と出歩くのも恥ずかしいです。
最近は自宅で昼食,午後に外出が普通ですが,これではいけないと思い,来週火曜から平日は研究室に通うことにしました。
私は女性を忌避はしていません。
ある女性と,双方の親に知られずに約3年間交際もしました。
私の親子関係,彼女の前の交際相手や両親との関係などについて相互に話を聞く関係が発展。
しかし,彼女の思いを汲み取る努力を怠った私に対して半年前に彼女が爆発。
「あなたからの一方的な依存に疲れた」「あなたの母親のスペアにはなれない」「あなたの言動には心が伴っていない」「自分が(私の母に)負けていると思うといつも悔しかった」と私を批判。
私は彼女の前から逃げるように連絡を絶ちました。
母と衝突したこともありますが,母が「言うことを聞け」と自分の主張を繰り返すだけで議論にならないのが普通。
数ヵ月前,月1回散髪に行けという指示を拒絶したら,母にやかんや手で数回殴られました。
就職先は自宅から通勤できますが,父は就職を機に親元を離れるのに賛成と言います。
しかし,半年後にどう話を進めたら良いか不安です。
今は経済力のない学生なのである程度は仕方ありませんが,半年後に向けて今すべきことは何でしょうか。
カウンセラー
木村祥典
USANさん、はじめまして。木村と申します。
ご相談ありがとうございます。

USANさんは、就職を機にご両親からの自立を考えていらっしゃるんですね。
自立するにあたり、お母さんや女性との接し方に困っているようですね。
その中でも、お母さんの意に反することがUSANさんを苦しめてしまっているよ
うですね。

お母さんへの対応のお話の前に、まずは、USANさんの心の中で起こっているこ
とから見ていきましょう。

USANさんは「母親離れしなければならない」と書いてくださいました。
そのように思うことは、ごくごく自然なことだと思います。
半年後に社会に出ていくわけですからね。

ところが、「母親離れをしていこう」ではなく、「母親離れをしなければなら
ない」となっていますよね。

細かいところなのですが、「○○しなければならない」というのは、どことな
く無理矢理だとか、強制的な感じがして、ちょっとしんどそうな感じがしたり
窮屈そうな感じがしませんか?

「してもしなくてもいい」とか、「したいなぁ」というのだと、少し楽だった
り自由な感じがしませんか?

USANさんにとって「母親離れ」というのが「しなければならない」ものになっ
ていたとしたら、それ自体が、苦痛やストレスになっているということなんです。

そして、USANさんにとって「母親離れ」というのが「しなければならない」も
のになっているのだとしたら、USANさんの心の一部分では、それを「したくな
い」と感じているのかもしれませんね。

やりたくないことを「しなければならない」という理由でやるというのは苦痛
ですよね。

まずは、こうした苦痛やストレスを減らし、USANさんの心に余裕のある状態を
作ることに取り組んでみてはいかがでしょうか?

その他にUSANさんを苦しめるものとして、気持ちが揺らいでしまう状態という
のもあるようですね。

「自立もしたいけど、お母さんの意に反してお母さんを怒らせたり悲しませた
りしたくはない…」と、相反する2つの間で揺れ動いて、どちらにもいけない
といった感じでしょうか?

これはあくまで私の推測にしか過ぎないのですが、ひょっとしたら、USANさん
にとって、母親離れをすることが、極端に言うと、まるで母親を見捨てて見殺
しにしてしまうように感じてしまっているのかもしれないなと思いました。

「女は股の間から血を流す汚いもの。関わらないようにしなさい。」と、自分
を責めるお母さん。

「食事は家で食べなさい。外のものは食材が安物で食器も汚い。」と、USANさ
んの安全や健康を考えてくれるやさしいお母さん。

「年老いた母親に孤食をさせる親不孝者」と非難してしまうほど、1人でごは
んを食べるのが寂しいお母さん。

「私は(母自身の)父親から離れるために結婚した。あれ(夫)と2人で暮ら
すと思うと悪寒が走る。自分が1人で暮らすなどありえない。(私が)家を出
るならついて行く。」と、いつも居場所がなくて安らぎの場所を探しているか
わいそうなお母さん。

USANさんにはお母さんがそんなふうに見えていて、そんなお母さんを置いて家
を出るというのが、とても悪いことをしているような、そんな心苦しさがある
のかもしれませんね。

このように、お母さんに対して罪悪感があるために、USANさんは、自分の意見
や気持ちをお母さんに言えなくなってしまっているのではないでしょうか?

この罪悪感を解放していくことで、USANさんは、自分の意見や気持ちをお母さ
んにきちんと伝えることができるようになります。

「心に余裕がある状態で、USANさんが自分の意見や気持ちをそのままお母さん
に伝える」というのが、お母さんへの対応の仕方のひとつになるのではないで
しょうか?

そのためには、日常の中にある小さな罪悪感を少しずつ解放していくことにチ
ャレンジしてみることをお勧めします。

例えば、お母さんがUSANさんのために作ってくれた弁当をを持たされた時、US
ANさんは、ありがた迷惑のように感じたりはしませんか?
そこで「作らなくてもいいよ!(怒)」と言うこともできますが、「作ってくれ
てありがとう」と言うこともできます。

USANさんは、今まではどちらを表現してきましたか? どちらかは表現できて
いましたか?

表現するのに抵抗がある時や自信がない時には、カウンセラー相手に練習をし
てみるのもいいかもしれませんね。

初回無料電話カウンセリングなど、お気軽に使っていただきやすいと思います
ので、よかったら、ぜひ使ってみてくださいね。

ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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