父親との関係

相談者名
M美
初めまして、こんにちは。
私の父親は“この世は自分の為に回ってる”と強く考えている人間で、気に入らなければ暴力を振るっても、暴言を吐いてもという父親だったので、母親を始め、私、そして弟は、いつも父親の顔色を窺いながら暮らしていました。
「俺が働いた金だから、俺の自由に使うから」と、家にはお金を入れず、母親が昼夜問わず働き、私達の生活を支えていました。
しかし、そんな生活に疲れ切ってしまった母親は、ある日、私達を残し出て行ってしまいました。
それを機に、私は更に父親と係わるようになり、長女であった私は、全ての家事を任され、精神的にも肉体的にも、苦しい日々が続くようになりました。
母が去ってからも、父親は相変わらず家にお金を入れる事はなく、祖父母が変わって、私達を支えてくれていました。
学生だったのにも拘らず、毎日家事をこなす毎日で疲れてしまい、高校卒業と同時に、私は上京を決意しました。
しかし「あんな父親だけど、1人しかいないから」と、いつも私が折れて、父親に電話をしては、罵声を浴びせられ、そして暫くしてから、私がまた折れて、そして電話をして‥。
この繰り返しでした。
酷い罵声を浴びせて、私が深く傷ついた事を知っていても、父親が謝ってくれた事は、1度もありません。
私にも「結婚をしてほしい」という男性が表れ、父親に紹介する為、故郷に彼を連れて行きました。
そして連れて行った日の事、わざわざ父親に会いに来た私達に「この娘は、可愛くないから、俺は結婚式の費用なんて一銭も出さないぞ!お前ら、お金を貰いに来たんだろ!!」と、言って来たのです。
私は1度だって父親から、お金を貰った事など無かったので、何故、あんな事を言われなければならなかったのか、今でも怒りがこみ上げてきます。
今まで、私が折れていましたが、今まで自分好き勝手に生きて来たのに、娘の大イベントの結婚式さえも祝えない父親に、とうとう嫌気が差し、それ以来、父親とは連絡を取っていません。
父親が謝るまで、私達に子供が出来ても、見せに行くつもりは、更々ありません。
ですが、いつまでも怒りの気持ちを持っているのも、気持ちが穏やかになれず、自分が惨めに思えてきます。
とはいえ、父親を許せる気持ちにもなれず、この2つの気持ちに挟まれ、苦しんでいます。
どのようにすれば、気持ちが楽になるのか、アドバイスを頂けば幸いです。
カウンセラー
宮本恵
M美さん、はじめまして。
今回、担当させて頂きます宮本恵と申します。
よろしくお願いします。

ご相談を拝見させていただいて、M美さんが家族思いの優しい方であることを強く感じました。

ご相談の中に

>いつまでも怒りの気持ちを持っているのも、気持ちが穏やかになれず、自分が惨めに思えてきます。
>とはいえ、父親を許せる気持ちにもなれず、この2つの気持ちに挟まれ、苦しんでいます。

とありました。
この2つの気持ちに挟まれて苦しんでいるということは、信じられないかもしれませんが、M美さんはどこかでお父さんのことを許したいと感じているようです。
でなければ、許せないことでこんなに苦しむことはないですから。
M美さんは、それだけ愛情深い素敵な女性です。
お父さんに対して怒りを持つ自分、許せない自分を嫌ったり、責めたりしていませんか?
そうだとすれば、それは、とてもしんどいことです。

今の状況でお父さんを許すことは、なかなか難しいことだと思います。
なぜなら、許せない背景には、M美さんの傷ついた気持ちがいっぱいあるからです。

そこで、まず、私が提案したいのは『許し』です。
但し、ここでの許しはお父さんに対しての許しではなく、
M美さんがお父さんを許せない気持ちを持つこと、お父さんに対して怒りの気持ちを持つことに対して許可すると言う意味での許しになります。
これにチャレンジされると2つの気持ちに挟まれて苦しいという状況も軽減されると思います。

もう一つは、上京を決意されるまでの間に感じたありのままの気持ちを受け止めていくことです。
ご相談に書かれてあった状況下では、寂しいと言うことも、弱音を吐くことも、甘えることも充分に出来なかったのではないでしょうか?
今まで、とても頑張ってこられましたね。
今まで感じた気持ちをどんなものだったでしょうか?
傷ついた気持ち?しんどい?寂しい?それとも、愛して欲しい?
もっと別のものかもしれませんが、その一つ一つを認めてあげましょう。
きっと欲しいものだって、たくさんあったはずですよね。
それを欲しかったんだなということを認めてあげましょう。

M美さんの中にある思いを受け止めて、認めて、感じることで心に余裕が生まれてきます。
そして、楽になればなった分だけ、今の状況との新しい関係性が生まれます。
もし、よろしければ、チャレンジしてみてくださいね。
M美さんが、より楽に穏やかな日常を過ごせますように願っています。
ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

人間関係の築き方・コミュニケーションのスキルアップ・個性を生かすことを得意とする。 お客さまのテーマを多角的な視点でとらえて分析することにより、新たな視点や心の気楽さを持つことが出来ると定評がある。ゆるぎない安心感の基盤を基に行うカウンセリングは、心のうちを語りやすいと評価が高い。