ゆきさん、はじめまして。 勇気を出してのご相談ありがとうございます。 お返事を担当させていただく、成井です。 よろしくお願いします。「お父さんに何とか立ち直って欲しいし、出来ることならその助けにな りたいけれど、どうしたらいいのか分からない・・・。」 お父さんだけでなく、ゆきさん自身もとてもしんどいのではないかな? と思います。 自分にとって、「人生であまり関係の無い人」という言い方をしたら語 弊がありますが、でも町でたまたま偶然通りすがったような人に関して は、私たちは助けたい!とも思わないでしょうし、相手が苦しむのを見 て自分が悲しい気持ちになったりはしないと思います。 ゆきさんの文章を読ませていただいていると、お父さんの「借金癖があ る」ということに関しては、お父さんに対して呆れている部分や、その お陰で色々な問題があったようですから、お父さんに対して少し怒りを もっている部分もあるように感じます。 でも、それよりも何よりも、今は「今のままだと、お父さんがしんどい でしょ~!!!もう!しっかりしてよ~!!!」とお父さんに言ってし まいたくなるほど、お父さんのことを思いやっている気持ちがあるんだ な~。と感じました。 お父さんは、そんな娘を持って幸せものですね。 でも問題は、お父さん自身がこの「俺はいろんな人に支えてもらえて幸 せものだな~」という感覚を今まで感じてこれなかったことにあるので はないでしょうか? 「借金」というのは、ある意味お父さんの問題のパターンになってし まっている部分があるみたいですね。 今日は、こうして相談をしてくださっているので、借金を「お金」とい う物質的なものではなく、ちょっと心理学的に「感情」として見てみま しょうね。 自分が持っているもの以上に使ってしまう。自分に入ってくる以上に外 に出してしまう。 ということからマイナス分が出たのが「借金」ですよね? そして借金が出来てしまったときに、お父さんは誰かに援助してもらえ て、その援助で何とか自己破産を免れて今日までこられたのだと思いま す。 これを「感情」ベースで見ていくと、何かお父さんはいつも、自分に 入って来る「愛情」だったり、「幸せ」な感覚というものはほとんど無 いように感じていて、それよりも外面がいいということですから、表面 的に気を使ったりして、自分から出て行くエネルギーのほうが多いよう に感じているようです。 「外面がいい」ということは、普段のありのままの自分では愛してもら えないように感じているので、何か「みんなに好かれるであろう自分」 を取り繕って演じているような感覚があるのかもしれません。 だから、「愛される自分」演じている分、相手との距離を感じて、いつ も「誰も自分のことを愛してくれない」と感じているのでしょう。 そんなお父さんにとって、唯一「人から援助をうけてもいい」と自分自 身に許可が出来るのが、自分だけの力ではどうしようもない状態に陥っ たとき。なようです。 お父さんにとってはそれが「借金」なのではないでしょうか? そして、その自分自身でもどうしようもないように感じる自分自身を受 け入れてもらえたり、愛してもらえるように感じれたときに、お父さん の「誰も自分のことを愛してくれていない」という感覚が休まるのでは ないかな?と思います。 だから、お父さんにとっては自分の居場所が無いときに問題を起こした り、「愛して欲しい」とその言葉を伝える代わりに「ほら、こんなどう しようもない自分でも愛してくれるのか?」とまるで周りの人を試して いるかのようなことをするのだと思います。 もし、彼が「寂しい・・・」と言えたとしたら? もし、彼が「愛して欲しい・・・」というその一言を言えたとしたら? お父さん自身にとっても、決して楽でも幸せでもない今の状況を選ぶ必 要はないのかもしれません。 > 私・妹が父親と連絡をとっています。しかし、父親は自分の問題に触 れられると、かたくなになりはぐらかされてしまいます。 お父さんは、今の自分自身を変えて「よりよくなることが出来る!」と は思ってないのかもしれませんね。 ずーっとこのしんどいところで、1人ぼっちの感覚があるでしょうか ら、「幸せになりたい!と望んでもどうせ無理じゃないか!」と絶望し ている部分があるのかもしれません。 だから、今は「もっと頑張りなさいよ!」という形での叱咤激励は、あ まりお父さんの心には響かないかもしれませんね。 余計に「ほら、誰も俺のことを大事にしてくれない!」「みんなが俺の ことを責める」と心を頑なに閉ざしてしまうかもしれませんから。 私の提案はこうです。 どうしてゆきさんはお父さんに立ち直ってもらいたいのでしょうか? そこにはお父さんへの文句ではなくて、ゆきさんがお父さんに対して 持っている沢山の愛情があると思います。 その「愛情」の部分をお父さんに伝えてあげてください。 例えば、もしお父さんを見て「しんどそうだな・・・」と思ったとした ら、私たちはついつい相手に「なんで頑張らないの!?」といってしま います。 でも本当に伝えたいのはそこで相手を責める言葉ではないんですよね。 「なんで頑張らないの!? お父さんはやれば出来る人だって私知ってるのに!」 というこの2行目の言葉なんです。 『私、本当はお父さんがすごい人だってしってるよ!』 っという、その言葉を伝えたいんですよね。 「なんで頑張れないの!? お父さんのそんな辛そうなところ見ていると、私も苦しいよ!」 という気持ちがあれば、 『私、それくらいお父さんのこと大事に思っているし、応援している の!』 という気持ちを伝えたいんです。 でもそれがうまく相手に伝わらないように感じるから、悔しいし悲しく なってしまうんですよね。 本当はゆきさんはお父さんに何を伝えてあげたいでしょうか? きっとそれは、お父さんが昔から欲しくて欲しくて、でも手に入らな かったものだと思います。 それがゆきさんからお父さんへの贈り物になりますよ。 私たちでよければいつでもお話を聞かせてください。 その言葉を一緒に見つけていきましょう! ご相談ありがとうございました。 |