さくらさん、こんにちは。 池尾昌紀と申します。 ご相談ありがとうございます。タイトルには、両親の夫婦仲について書いてくださいましたが、 お父さん、お母さんのことだけでなく、お兄さんご夫婦や妹さん という、家族全員が関わる問題で、それだけに悩みも深く けれども、すでに結婚して家を離れておられるために、心配は大きく、 思い悩む日々を送っておられるのではないかとお察しいたします。 それでも、こうしてなんとか状況を変えようとご相談くださった 勇気を持っておられること。 さくらさんご自身を、まずは誉めてあげていただきたいと思います。 心理学では、「怒り」は何かを隠す蓋である、と言ったりします。 本当の感情を出すのが辛すぎるために、それを隠す手段として 「怒り」を使うと考えます。 隠している感情は、多くの場合、「悲しみ」「寂しさ」と言われて います。 もしそうであるとしたら、さくらさんのご家族は、どのように当てはめる ことができるでしょうか。 お父さんは、借金をしても反省が全くないばかりか、お母さんに対して 辛く当たっておられるようです。 お母さんは、自分の体調の悪さを全てお父さんのせいだと泣きなが ら話されて おられます。泣くという表現はではありますが、それも怒りの表現 のひとつと みうけられます。 どちらも、形は違っても「怒って」おられます。 では、それは、怒っているのではなく、悲しんでいるとしたら。 その下に隠されているのは、どんな悲しみなのでしょう。 その「悲しみ」が何であるかに思いを巡らし、気づいていくことで、 「悲しみ」は半分は楽になれます。 もうひとつ、家族には意識していないけれど、役割がある、と言わ れています。 例えば、乱暴を働く家族のメンバーがいたとしたら、そうして暴れ ることで 家族を団結される役割を担っている、というケースに現されます。 お兄さんは、まるで家族の不調に無関心で無感覚のようですが、 実は、無意識的に、家族の中に入っていくことで、家族同士が向か い合うよう 方向づける役割を担っているのかもしれません。 そして、それは、お父さん、お母さん、妹さん、それぞれにも言え る事です。 それぞれ、どんな役割で家族全体のバランスを取ろうとしているの でしょうか。 こちらも、その新しい視点で家族を見る事ができれば、受け止め方も いろいろと変わってくると言えます。 けれども、最も大切なのは、さくらさん自身がどうであるか、とい う視点を持つこと だと思います。 さくらさんは、こうした家族の苦しみに対して「怒って」おられる のではないでしょうか。 そして、嫁いでおられながらも、家族のことを思う気持ちで、どん な役割を担っておられるのでしょう。 怒りの下にあるのが「悲しみ」だとしたら、それはどんな悲しみですか? さくらさん自身の実家での役割はどんなものなのでしょう。 そして、そのことで、嫁ぎ先の家族ではどんな役割を担っているの でしょう。 家族の苦しみは、身を切られるほど辛いものです。 お母さんを救いたい、と書かれておられますが、 さくらさんが救いたいのは、お父さんをはじめとする家族全員なの だと思います。 その苦しみを救う一番の道は、まず、自分自身が幸せになることな のです。 さくらさん自身は、家族のこと以外に、どんな苦しみを持ってい らっしゃいますか? それに焦点をあて、まずは、自分自身の悩みや苦しみを解決することで、 家族の苦しみを様々な視点で見たり、対応する余裕が生まれます。 まずは、そうした見方でご自身と家族を見ていかれてはいかがで しょうか。 一人では大変な作業も、誰かに話すことで、まとまることがあります。 ご友人、パートナー、そのほかの頼れる方達。 カウンセラーが必要と思われれば、私たちをご利用ください。 どうか、自分だけでやらないで、我慢しないで、ご自身の幸せについて 思いを巡らせてみてください。 さくらさんの幸せのお手伝いができれば、こんなに幸せなことはあ りません。 ありがとうございました。 |