今後の人生について

相談者名
TK
はじめまして。私は大学生です。
私は今まで家族、特に父の望むような人生を生きようとしてきました。進路に関しても父が敷いたレールの上に乗ってきています。
また、私は家庭の潤滑油の働きをしてきました。両親が喧嘩をすれば私が双方の機嫌をとり、鬱憤が溜まってる時は吐き出し口になってきました。(決して暴力的なものがあったわけではありません)そして、どれだけ頑張っても認められない、父の望む子供に完璧にはなれない自分に激しい嫌悪を覚えます。
そのせいか、私はいつも他人の顔色を伺い、他人の一挙一動に敏感になり、他人の機嫌を損ねないことが私の行動基準になっていると思います。そのため基本的に他人が怖く、(恐らく道化になろうとする為に)他人と一緒にいると非常に疲れます。(友人から見た私は気さくで話すと面白い奴らしいです)心の内を話せる友人はいないし、欲しいとも思いません。一人が楽です。
そして一人になった時、ふと自分には何もないことに気付きます。趣味もなければやりたいこともない。人に誇れるようなものもない。ただ他人に怯える自分がいる。
他人の望む自分になるのに自分の意思と感情ほどいらないものはないと信じ、自分のしたいことをしている時に一番罪悪感を感じて苦しくなります。
人生はつらく苦しいことの方が圧倒的に多く、泥の中を歩くようなものだと思っていますが、そんな自分はやはりどこか歪かもしれないとも思います。
家が苦しく、いっそ就職内定と同時に自分の思いを吐露し、家を飛び出そうかと思いました。しかし、そうしたら今まで私が任っていた役割は誰がするのだろう。私が飛び出したらうちの家は壊れるのではないか。(私には弟がいますが、私から見ると彼は好き勝手自由に生きています。彼は今後も自分の好きなように生きると思います)そう考えると、自分の好きに生きることに非常に罪悪感を覚えます。自分が苦しくとも、それで家庭の平和が守られるのであればそれでいいのではないか。その場合、つらいのは自分だけだし。そういった考えが頭を過ぎります。
最近はそんなことを考えることすら億劫になってきました。ただ自己嫌悪と罪悪感の中で生きるのがつらいです。
父は既に私の就職の方向、見合いで結婚させる年齢、事業を始める年齢、場所、子供を生む年齢まで計画済みです。
どうすればいいのか分かりません
カウンセラー
吉村ひろえ
TKさん、こんにちは、はじめまして。
担当させていただく、吉村ひろえと申します。
よろしくお願いします。

TKさんは本当によく、ここまでがんばってこられましたね。
ご家族の為、特にお父様の意向に添い、期待に応えなければ、と必死に我慢や努力を重ねてこられたのではないでしょうか?
それに加えて、ご家庭の潤滑油のような役割をしてこられたとのことですので、気を使ったり、家族の言動を先読みして気を回して、TKさんさえも気づかぬ内に自分自身をすり減らし疲れ果て、もうそんな生き方は限界だ、とTKさんの心が叫び声を上げておられるようです。

ご両親の喧嘩があれば間に入り双方の機嫌を取り、鬱憤が溜まっていれば吐き出し口になり、常に人の顔色を伺い人の機嫌を損ねないことが行動基準になっている。

家でも外でもTKさんが安らげる場所がないのではないかと思います。

私たちは、小さな子供の頃はとても無力で、多くは両親に頼って生きてきました。
親に愛され認められるため、見捨てられないために、たくさんの我慢や努力をします。
と同時にいつしか、親を救いたい、と願い行動します。
家族を救うためなら、どんな犠牲も厭わない、といった感じでしょうか。

TKさんの場合、時には家族の中でヒーローになろうとしたり(カリスマ・成功者)、殉教者(犠牲者・被害者)という役割にはまっていらっしゃるようです。
他にも役割はありますが、どの役割も家族を助け救うために、各自が無意識的に役割のパターンに嵌ってしまっていることが多いです。

> 自分が苦しくとも、それで家庭の平和が守られるのであればそれでいいのではないか。その場合、つらいのは自分だけだし。

家庭・家族とは、ご両親・弟さんだけではありませんよね。
TKさんも含めての家庭・家族です。
TKさんがそんなにも悩み、苦しんでいるのに家庭の平和が守られているとは決して言えません。
家庭の平和とは家族全員が幸せで穏やかな状態にある、ということではないでしょうか。
そのうちの誰かが一人でも辛くて苦しい思いをしているのであれば、平和で幸せとは言えないのです。

> 人生はつらく苦しいことの方が圧倒的に多く、泥の中を歩くようなものだと思っていますが、そんな自分はやはりどこか歪かもしれないとも思います。

私は、TKさんを歪だと思いません。
しかし、人生はつらく苦しいものではなく、謳歌するものだと思っています。

TKさんが今まで、必死にお父様の期待に応えて来られたのは、誰にでもできることでは無く、家族の為にいろんな場面で心を配り配慮してきたことは素晴らしいことだと思います。
しかし、もっと楽で簡単に家族を救い助けることも出来ます。
それは、TKさんのおっしゃる『家庭の平和』というものの中にTKさん自身をも数に入れてあげることです。
『自分を数に入れる』ことをTKさん自身がご自分に許し、選ぶことも出来るのです。

今は、先が見えず苦しい事だけしか感じれないかもしれませんが、この時が本当の意味での 『家族の幸せ』 『家庭の平和』 を掴むチャンスの時です。
よかったらいつでも私たちを頼って下さい。
TKさんが心の底から笑顔になれることを願っています。

ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦、浮気、離婚などのパートナーシップから対人関係、子育て、また、死や自己受容のテーマなど幅広いジャンルを得意とする。 女性的で包容力があり、安心して頼れる姉貴的な存在。クライアントからは「話しをすると元気になる」「いつも安心させてくれる」などの絶大なる支持を得ている。