誰にも愛されない

相談者名
りーす
40代前半の女性です。普通の家庭で育ち両親からも愛されて育ってきたと思います。ですが、中学校の時にいじめられて以降、男性に心を開く事ができなくなりました。20代の時にはそれなりに恋愛しお付き合いした人もいるのですが、自分自身を出すことができず最後にはどうでもいい扱いをされて終わってきました。30代は趣味に打ち込み恋愛とは程遠く過ごしてきましたが、40を過ぎ、誰かを愛し、愛されたいと強く思うようになりました。結婚願望はそれほどないのですが、誰かに必要とされたいと思っています。ファザコンのせいか素敵な男性に出会ってもほとんど既婚者で私の思いが叶う事はありません。
今まで誰にも本当に愛されたことが無いので自分に自信もなく、私なんてどうでもいい存在なんだろうと思ってしまいます。それでも自分を労り、前向きに進もうといろいろな事にチャレンジしたりしていますが、何をやってもむなしく感じ、誰からも認めてもらうこともありません。
ただ、虚しく時間だけが過ぎ、年を取って誰からも相手にされなくなるのではと不安になります。
お金を払って婚活もしてみましたが、もともと合コンなども好きではないため
苦痛に感じてしまい辞めてしまいました。
誰からも必要とされない中で生きていくのはとても辛く息苦しい毎日を送っています。前向きでいようと頑張る事にも疲れてしまいました。
カウンセラー
三島桃子
りーすさん、初めまして。今回担当させていただく三島桃子と申します。どうぞよろ
しくお願いいたします。

誰にも愛されない、と思う時、私たちの気持ちはどんよりと重くなったり、不安で苦
しくなったりすると思います。りーすさんもおそらくそのようなお気持ちを抱えてい
るのではないでしょうか。

せっかくの人生、やっぱり幸せな気持ちで過ごしたいですよね。そのためのヒントを
見つけるお手伝いをさせていただければと思います。

まず最初にお伝えしたいとことは、りーすさんは一人の女性として、十分すてきな方
だ、ということです。ただ、そのことをあまり自分で感じられないかもしれません。
でも、りーすさんの存在そのものがりーすさんの魅力なのです。

同時に、その魅力を本当に発揮するためには、ご自分の視点を切り替えていく必要が
あると思います。視点を切り替えることができると、同じ状態の中にいても感じるこ
とが変わってきます。そうすると、自分の幸せのためにできることが見えてきます。

りーすさんはご両親に愛されたとのことですね。でも、中学生の時にいじめられて、
それから男性に心を開けなくなったのですね。

このいじめの件をヒントにするとしたら、そこで何が見えてくるでしょうか。

いじめられる経験はとてもつらいものです。ですから、自分は被害者、相手は加害
者、という視点で考えるのが一般的にも当たり前ですね。でも、この視点のままで
は、「自分は被害者」という立ち位置から抜け出ることが難しいんですね。その結
果、人生の中で「自分は被害者」という立ち位置を選び続けることになってしまうこ
とも多々あります。

ここで逆転の発想です。

「自分は被害者ではないとしたら?」ということを、仮定でいいので考えてみます。
感情はちょっと脇に置いておいてくださいね。ちょっと推理的になって、探偵のよう
な気持ちでやってみていただけるといいと思います。

自分は被害者ではないとしたら?と仮定した時、ひとつの可能性が浮かび上がってき
ます。

「投影」という心理の働きをご存知でしょうか。「投影」というのは、自分の姿が相
手に映る、という心理の不思議な働きです。「相手の姿は自分の姿」なのです。そし
て、「されたことはしたこと」と言い換えることもできます。

「ええ?!」って思うかもしれませんね。

つまり、りーすさんがされたのと同じことを(あるいは同質のことを)、りーすさん
自身が「知らず知らず」誰かにしていたかもしれないということです。ポイントは
「知らず知らず」です。人は、自分がやることは自分にとって当たり前なので、自分
で思う以上に相手にとってダメージのあることをしていたりします。「知らず知ら
ず」なので記憶にも残っていないことが多いですが。

だから、「してない!」って思うかもしれません。でもできれば、「もしそうだとし
たら?」と考えてみていただくことが、リースさんの人生を大きく変えるかもしれま
せん。両親やきょうだいに対しては人間甘えがありますので、うっかりやってしまっ
ていることはけっこうよくあります。

そこに気付いて、「あー、私やっちゃってたわ!」と認められた時、人は全面的な被
害者意識から抜け出すことができます。ただ、一時的に「やってしまってた!しかも
それに気付いてなかった!」というような罪悪感を感じてしまいますので、ちょっと
つらいと思いますが、その罪悪感を解消する方法もちゃんとあります。

また、おそらくいじめた相手に対しての怒りなどもあるのではないかと思うのです
が、「投影」からわかることを理解した上で怒りの解放をすると、安全で早いです。
大きな被害者意識の中で怒りを感じると、怒りも増幅してしまって、その怒りが自分
で怖くなってしまい、動きがとれなくなる傾向があります。

「投影」に向き合うことには抵抗感を感じるのが当たり前なのですが、もしご興味が
おありでしたらカウンセリングもお気軽にご利用ください。

私自身も「投影」の考え方を使って、自分の人生を仕切りなおしてきた一人です。

自分のすてきさを感じられ、自信を持ってパートナーに向き合えるっていいですよ
ね!

ご相談をいただきありがとうございました。

三島桃子

この記事を書いたカウンセラー

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