ひどい妻でしたが、離婚したくありません!

相談者名
みゆか
結婚15年弱。夫43才、私39才、娘4才。別居しもうすぐ3ヶ月です。
主人は超多忙で平日はほぼ母子家庭でした。
私は主人とすれ違い会話もなく不満だらけで、喧嘩が絶えない毎日をなんとかしたいと思いつつ、気持ちを伝えられず、わかってくれない主人に苛立ち、主人の為に何かしようという気持ちもなくし、ひどい妻でした。
かなり傷つけることも言ったようです。
主人は私が口うるさく人の意見を聞き入れない人間だとずっと我慢し私に合わせていたそうです。
主人は我慢、私は怒りを爆発だけで、原因を探る、解決策を考える、話し合うもせず。
ある日怒りをぶつけた私に主人が激怒し怒鳴り暴力。
私は夫に家を出るよう離婚と言いました。
最初の1ヶ月主人から怒り以外に「両親が必要。
話そう」のメールもありましたが私は離婚、娘に会わせないとも言ったようです。
やっと主人が大切と気づいた頃には「じっくり考え、やりなおしは無理。
娘の為にも離婚しよう」のメール。
好きだから、わかって欲しく、甘え、頼り、話を聞いて欲しかったのに傷つけました。
悪かった、感謝している、父親が必要等メールしても決心は変わらず。
周囲から「早く別れるべき。
いい子を紹介する」と言われているようです。
調停に同意したのに日程相談に応じず。
明日から娘に秘密にさせてた1泊旅行とも知りました。
悪かったと反省し心を入れ替え夫を理解し優しい自分に変えてやり直したいと思っていたのに、仲間はずれの寂しさ、娘が秘密にしたショック、夫が娘に隠し事をさせたことへの怒りの気持ちがあります。
娘は「パパもママも大好き。
3人で暮らしたい」と言い、「今すぐパパに会いたい。
寂しい」と号泣する日も。
電話で落ち着かせ、翌日等に会ってくれることもありますが。
でも数年前も同様に別居したのに結局繰り返しているので、主人が私を許せない、信じられない気持ちも当然です。
同じ失敗はしない、大事な娘に喧嘩を見せたくないと。
住所も教えてくれません。
それでも私は娘を両親そろった温かい家庭で安心して育てたいです。
今度こそ絶対自分が変わりたいので努力します。
いい年して愚かな私ですが、なんとかアドバイスいただけないでしょうか?まだ諦めたくないんです。
カウンセラー
大谷常緑
みゆかさん、こんにちは。
ご相談を担当させて頂く大谷です。
よろしくお願いします。

みゆかさんがご主人に自分のこともわかって欲しかった、しかしご主人とはうまくコミュニケーションがとれない、わかってくれない悲しみ、寂しさが心の中で渦巻いてついついご主人に怒りをぶつけてしまう・・・このお気持ちはよくわかります。そして、今このような状況になってしまった事でご自分をひどく責めておられますね。辛い気持ちがいっぱい伝わってきました。

ご夫婦の問題は、心理学的に見れば、多くの場合、どちらか一方が絶対的に悪いというものではありません。みゆかさんがご主人にして欲しかったことがうまく伝えられなくて、また、ご主人もそれがわからなくて、お二人の問題として今の状況があります。だから、今、みゆかさんがご自分を責めることは、みゆかさんが辛くなるだけで何も得られるものは無いと思います。先ずは、ご自分を責めないようにしてください。ご自分を責める感情を持ったまま、すなわちネガティブな感情でご主人と接すると、ご主人もネガティブな感情=自分が悪いという感情を抱かせてしまいます。感情は、当事者同士で伝搬します。みゆかさんがこの感情を手放すことが先ずは第1段階かと思います。

さて、次にご主人の気持ちを感じると、今はみゆかさんに対して心を閉じられている状態ですね。お子様との秘密の1泊旅行には、ある意味「おまえが悪い」という攻撃的な気持ちも含まれているかも知れません。あるいは、お子様をご自分の味方につけたいという感情もあるかもしれません。みゆかさんと同じ感情ですね。
人が人を攻撃するときは、実は自分の中にある「悪い自分」を感じたくない場合がとても多いんです。頭では決して悪いと思っていないかも知れませんが、心のどこかで悪い自分を感じることが怖いので、外の世界、すなわち自分以外の人に向けます。「おまえが悪い」と考えれば、「私は悪くない」となりますね。まず、このことをわかってください。ご主人にも余裕のない状態なのだと、わかってください。ご主人もご自分の問題にはまっておられることをわかってくださいね。

みゆかさんがご主人とやり直したいと思われても、ご主人がご自分の問題にはまっておられる状態ですから、少し時間がかかるかもわかりません。みゆかさんも自分が悪いという感情や、この先どうなるのだろうという不安を抱えておられて、またご主人も先に書きましたように問題にはまっておられる。お互いにネガティブな感情を持っておられる事になりますね。お互いに怖れが強くなります。この状態では、えてして、お二人の間で綱引きが行われます。勝ち負けの世界になります。ご主人との競争、例えば綱引きのようなものなのですが、これを先ずはやめることです。綱引きは、どちらかが勝って、他の一方が負けます。勝った方はその時はいいのですが、負けた方は、今度は復讐をします。いつまでたっても争いは収まりません。気づいた方が綱引きの綱を手放すことで、実は両方が勝った感覚を味わうことが出来ます。ただ、この綱を手放す事は、凄く怖いことです。勇気が必要ですが、ご自分の、ご主人とやり直したいお気持ちを強く信じられて、綱を放してみましょう。やりあうことは、止めてみましょう。何も生まれません。
更に言えば、お互いに怖れが生じており、「自分の痛み」に入っています。そのため、冷静に、客観的に相手の気持ちを考えることが出来なくなっている状況です。
自分の痛みに入るのではなく、すなわち、自分ばかりを見るのではなく、相手を見てあげることが必要です。人は、何か問題が起こると、多くの場合、心のどこかで自分の悪いところを感じるので(顕在意識と呼ばれる、頭で認識できる場所で感じることもありますし、無意識と呼ばれる、頭で認識できない部分でそれを感じることもあります。無意識は、例えば、何となく嫌という感じや、感覚で現れます)それを感じたくないという気持ちから
相手を攻撃します。自分を見ている状態ですね。そうではなくて、相手がどう思っているか、どう感じているのかなぁ~と、感情レベルで、ご主人の気持ちを考えてあげてみてください。怒っているかもしれませんね。でも、「怒りは感情の蓋」と呼ばれます。その下側にある感情は、「寂しい」「悲しい」「わかって欲しい」などです。要は、自分を愛して欲しい感情なんですね。ここをまずみてください。

さて、ご主人との接し方ですが、以上のことを理解された上で、もし、みゆかさんが逆にご主人の立場だったら、相手にどうしてもらえれば、心が開けると思われますか?これは、今、みゆかさんが感情面でご主人から本当に欲しい物と同じです。
ご主人から信じて欲しいし、自分のことを理解して欲しいと思われていないでしょうか?
心理学の鉄則になるのですが、自分が欲しいものを相手に差し出すと、相手も自然とそれをくれるようになります。もし、みゆかさんが信じて欲しいお気持ちをお持ちであれば、先ずはご主人を信頼されることです。
ご主人も、本当はこんな関係になりたかったわけではありませんよね。暖かい家庭をみゆかさんと作りたかったはずです。みゆかさんの笑顔が見たかったはずです。この気持ちに先ずは信頼をおいてみませんか?そして、ご主人と接してください。みゆかさんの「私が悪い」というネガティブな感情でご主人と接すると、逆効果になります。信頼する気持ち、ポジティブな気持ちで接してみてください。
ちょっと時間がかかるかもしれませんが、そこは、みゆかさんがご主人とやり直したい気持ちを信頼して、接してみてください。

最後に、「今度こそ自分が変わりたいので努力する」が少し気になりました。
努力するのはいいのですが、義務や犠牲で努力すると、結果的にまた、みゆかさんが辛い状況になってしまいます。義務や犠牲ではなく、本当になりたい自分を頭の中に描きながら、焦らずに進んでください。

ご自分お一人で問題を解決するのは、精神的に少し厳しいかも知れませんね。
よろしければ、カウンセリングをお使いになることをお薦めします。

回答がお役に立てれば幸甚です。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。