心の切り替えを上手くする方法

相談者名
K.I.
はじめまして。いつもホームページを興味深く読ませて頂いています。
先生方の心理学講座やブログ等に、どれだけ元気を頂いているか分かりません。本当にありがとうございます。

私は、心の切り替えが上手く出来ません。

朝から何となく気分もよく、全てが調子良く進んでいる時、気分を害されることがあると、その事に気を取られてしまい、落ち込んでしまいます。そしてその後、何事もなく無事に一日を終えられたにも関わらず、その日が台無しになってしまうのです。ひどいときは、次の日までひきずってしまったり...。

私は今、受付の仕事をしているのですが、順調に物事が進んでいる時に、イヤな態度の人から電話を取った時などです。仕事場でずっと落ち込んでいるわけにもいかず、態度には出さないように仕事を続けています。
相手にも相手の事情があって、自分に向けられた言葉(態度)ではないかもしれないのに、そんな事に振り回されてしまう自分に疲れてしまいます。

私は、英語圏で暮らしています。私の英語が不十分で、電話の向こう側でイライラされたりしたこともあったので、英語環境で仕事をする事の難しさはもちろん、英語力のコンプレックスも感じています。嫌な態度の人と接客していると、そういうものがオドオドした態度に出てしまうのかもしれないです。

こんな性格ですが、人と接する事が大好きなので、今の仕事に就くことができて幸せです。どうしたら、嫌なことに振り回されないでいることが出来るのでしょうか?自分の好きな仕事をさせて頂いているので、更に楽しく、自信をもって仕事をすることが出来たらと思い、相談させて頂きました。

カウンセラー
かねがえゆうき
K.Iさん、はじめまして。かねがえゆうきと申します。
いつも弊社のホームページを読んでくださってありがとうございます。
少しでも心がラクになるよう、お役に立てれば嬉しく思います。

K.Iさんはとても感受性豊かな方なのですね。
そして、楽しいことや気分のいいことが大好きで、人生を楽しみたいという姿勢を持っている方だと思います。

感受性の豊かな方は、喜びも悲しみも、繊細に感じ取ることができ、反応が素直なんですね。

そして、相手の気持ちを察することや、どうしたら相手が喜ぶかを感じ取って、細やかにおもてなしすることなどが得意なのではないでしょうか。

また、K.Iさんは、共感能力が高い方なのだと感じました。
相手の気持ちを理解しようという気持ちが強く、思いやり深い方なのだと思います。

ですから、人と接する受付の仕事は、K.Iさんの才能を生かすことができるお仕事だと思いますよ。
英語環境で仕事をする難しさを感じながらも、今、大好きな仕事ができているということは、K.Iさんの能力が評価されている証だと思います。
自分のできているところを、もっともっと認めてあげてくださいね。

私自身も海外で仕事をする機会に恵まれたことがありますが、慣れ親しんだ環境で働くのとは違う苦労をたくさん経験しました。
自ら望んでいった地とはいえ、言葉の壁もあり、他愛もないことが思うようにできず、まるで自分が赤ちゃんのように無力になった感じがして、一人で悔し泣きしたことも何度もあります。

K.Iさん、本当にがんばってこられましたね!
そして今も、日々努力されているんですね!
K.Iさんご自身が望んだ仕事に就くことができたという事実に、どうか自信を持ってくださいね。

とはいっても、相手の感情に振り回されてしまうのは、しんどいことですよね。
では、どうすれば感情に振り回されずに心の切り替えができるかを見ていきましょう。

私たちの心は、共鳴作用が働いています。
例えば、映画を見ているとしましょう。
主人公は自分とは違う、見ず知らずの人で、しかも映画の中の出来事です。
それでも、別れの場面にはせつなくて涙が出ることもありますし、ピンチの時にはハラハラします。
主人公が幸せになると、心が温かくなります。

感情移入とも言われますが、映画の中の主人公と心の動きを共鳴させて、それが感動につながっているのですね。
こうした心の動きは、私たちが意識せずに日常的に行われていることです。

K.Iさんのご相談に、「気分を害されると、そのことに気を取られてその日が台無しになってしまう」とありました。これは、インパクトのある出来事や、強い感情を外的刺激として受けた場合、他者の動向や感情に影響を受けすぎているような状態です。
自分の領域を越えて、他者の感情に共鳴しすぎているような状態ですね。

自分の感情の境界線がはっきりしていない時、つまり、自分よりも相手の気持ちを優先しすぎてしまう場合に、こういった現象が起きることがあります。

意識の上では、相手の感情に振り回されているように感じてしまいますが、潜在意識や無意識層では、自分の感情を相手に明け渡しているような状態です。
相手の動向次第で自分の気持ちが決まりますから、自分では自分の感情をコントロールできないような、大きな無力感を感じてしまいます。

私はこんな時、「自分自身に感情の主導権を取り戻しましょう」とお伝えします。

相手の動向で自分の感情が一喜一憂してしまうのは、とても疲れます。
でも、相手がどんな状態であっても「私は私」という態度でいられる人もいますよね?
自分のためにも相手のためにも、「自分の領域」をしっかり確保することは大切だと私は考えます。

私がK.Iさんに一番お伝えしたいのは、「自分の感情は自分で選ぶことができる」ということです。
今、どんなテレビ番組を見たいのか、チャンネル券は自分にあるのと同じようなものです。
他人にチャンネル券を預けたままにせず、自分自身で選択していきましょう。

何かショックを受けるような出来事があった時、自分に質問してみてください。
「今、私はどんな感情を感じたいんだろう?」と。

このショックを一日中引きずっていたいのか、いい気分を感じたいのか。
それから、「どうしたら、この出来事を学びに変えられるだろう?」と考えてみてください。

世の中にはそんな人もいるんだな、という事かもしれません。
うまくいかなかったことに気持ちをフォーカスするのではなく、うまくいっていること、できていることのほうに目を向けていこう!というメッセージかもしれません。

心の切り替えや違う視点を持つためには、人の力を借りる方が早い場合もあります。
ついつい落ち込んでしまう状況を、信頼できる友達やカウンセラーに話してみることで、客観的な視点を得ることができる場合も多々あります。

英語圏での生活ということで、母国語である日本語で思う存分自分の気持ちを解放するような時間も大切だと思います。
海外在住の方には、スカイプカウンセリングもご利用いただけますので、もしよろしければご検討くださいね。

K.Iさんが更に楽しく、充実した日々を過ごせますよう、応援しています。
ご相談ありがとうございました。

かねがえゆうき

この記事を書いたカウンセラー

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