他人のことが気になる。

相談者名
EIKO
はじめまして、32歳で2児の子供をもつEIKOと申します。

早速、相談なのですが、結婚し今の場所に住んで四年、子供と同じ年や近い年の子がいる近所の方が多く仲良くさせてもらっているのですが、その方達が外で立ち話をしていたりするのを見かけるとものすごく気になってしまって不安に陥ってしまうのです。
家の中にいても、外の様子が見えたり、声が少し聞こえたりするので、不安で何かを言われてるのではないのかと疑ってしまったりして、心が落ち着きません。
これは、他人に依存してるのかもしれないと自分的に思い気にしないように心がけてもどうしても気になって心がもやもやするのです。
戸建ての住宅で容易に引越しなどできないので、近所の方とは、この先もうまくやっていきたいと思っているのですが、このような気持ちを手放すにはどのようにすればいいのかわからなくて、こちらに相談させていただきました。
どうぞよろしくお願いします。

カウンセラー
中原謙一
EIKOさん、初めまして
私は中原謙一と申します。
よろしくお願いいたします。

読ませていただいて、私が感じたことなのですが、EIKOさんのなかで、誰かが外で立
ち話をしている=誰かの悪口を言っている、という構図があるのではないでしょうか?
人間、誰だって陰口をたたかれたりするのはいやなものです。
そして、EIKOさん自身も、外で立ち話をしているときに、誰かの悪口を聞いたりして、
果たしていい気分だったのでしょうか?

そもそも、立ち話をしながら、なぜ人は誰かの悪口を言うのでしょう?
多くの女性にとって、必ずではないのですが「誰かの悪口を言う」という行為そのも
のに、ある感情を発散させる効果があるんです。
それは「いかり」という感情です。
女性がよくするいかりの感情の発散方法に、「しゃべる」「食べる」「泣く」という
のがあり、悪口を言うのは、「しゃべる」にあたるわけです。
じゃあ、誰かの悪口を言う人たちは、誰に怒っているのでしょう?
悪口をいわれている人ですか?
実は違います。
本当にいかりを感じている人は別にいて、でもその人に怒りを向けてはいけない、も
しくは怒っても意味がないと感じたとき、「誰か」を悪者に仕立て上げて、そこにい
かりをぶつけていくんですよね。

そのなかで、EIKOさんみたいな方は、もともといかりの感情などを敏感に感じやすい
タイプではないかと感じられます。
そうすると、たとえばAさんがいないときはAさんの悪口を言う。
BさんがいないときはBさんの悪口を言う。
だとしたら、私がいないときは私も悪口を言われているのだろうか?
という、この「何かを言われている」という怖さだけが、EIKOさんのなかでまるで真
実のように感じられるわけです。
実際に悪口かどうかはわかりませんが、ここではあえてわかりやすくするために悪口
という表現を使います。
これが自分のうわさでも、何でもいいんですよね。

ここで、じゃあ何が怖いを感じるのかというと、実際には2つあると感じられます。
ひとつは、何を話しているかわからない、という、この「わからない」ということで
す。
人間「わからない」ことがあれば誰だって怖いんですよね。
たとえば、生まれて初めて、海外のある町にいったとします。
日本語も英語も書いていない。
そして、日本人も誰もいない。
地図もガイドブックもない。
普通であれば、この状態ってかなり怖くないですか?
「わからない」という状態は、実はEIKOさんが考えている以上に、すごく人間にスト
レスを与えるんですよね。
そして、「わからない状態」がいやだから、必死で考えて、自分を納得させようとす
るわけです。
それが間違えていたとしても、自分が納得しさえすれば、この怖さからは逃れられま
すからね。
EIKOさんの「他人に依存してるのかもしれないと自分的に思い」というのは、自分を
納得させるために、怖さから逃れるために、EIKOさん自身が作り出した思い込みの可
能性があるわけです。

そしてもうひとつは、誰かに何かを言われる自分は、もしかしたらEIKOさんは「自分
に問題があるのではないか」と思ったりしているのではないでしょうか?
さらに、誰かに何かを言われている自分、そんな自分は、EIKOさんは好きでしょう
か?

EIKOさんはそんな自分を好きにはなれないかもしれませんね。
そして、実際に何を言われているかわからない立ち話に振り回されている自分って、
好きになれるでしょうか?
それも好きになれないかもしれませんね。
実はもうひとつは「自分が嫌い」という感情が原因になっている可能性があります。
なぜなら、「嫌いな自分」はみんなから愛されると思いますでしょうか?
そして「嫌いな自分」がみんなからいいうわさを言われていると思えるでしょうか?
思えないかもしれませんよね。

おそらく、これは私の所見ですが、EIKOさんはこの2つの恐れの感情に振り回されてい
る状態にあり、その感情に振り回されている自分が、どこかで「いや!」と思っている
かもしれません。

ここで私からの提案です。
もし、ご近所さんと仲良くしていこうと思うのであれば、何を言われてもできる限り
気にしない、つまり、恐れという感情に振り回されない自分になってみるというのは
いかがでしょうか?
恐れの感情を手放すことは、なかなか簡単にできることではないかもしれません。
なぜなら、誰にでもある当たり前の感情ですからね。
だとしたら、恐れの感情を感じても、振り回されないくらいしっかりと自分の感情を
受け止めてあげられる自分になれば、いかがでしょう?

ここで、恐れの感情を感じなくすれば、と考える人もいるでしょうが、そうすると立
ち話をしている人たちみたいになるだけですね。
それがよければそれも選択肢ですが、EIKOさんの今の状態では、この選択はできそう
もありませんし、この選択には後で大きなしっぺ返しがありますから、私はお勧めは
しません。

すべては「自分が信頼できない」ところから来ています。
今よりほんの少しでも「自分を信頼できる」そんな自分に、時間がかかっても成長し
てみようと思ってみるのはいかがでしょう?

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
EIKOさんの人生が平和で穏やかな人生であるための、何らかの参考になれば幸いです。

ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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