友だちのつくりかた(出会える場所と打ち解け方)

相談者名
T
初めまして、T(28歳♂)です。表題のことを探し20年以上です。
5歳のときに10歳の子におもちゃを奪われ、親には「お前が悪い、自分で解決しろ」と言われ必死で取り返しましたが壊れていました。これが人間嫌いの始まりでした。厳しい家で禁欲の中、明るく小中学校では少し遊ぶ子もいました。
動物好きのため15歳で獣医を目指し進学校に行きましたが、質問も許されない厳しさと勝つために手段を選ばない人たちに絶望し、人に会うと嘔吐するほどになりました。感情を断ち乗り切りましたが、受験は失敗し他大学へ行きました。しかし、環境変化でアトピーが悪化し薬漬けと鬱になりました。親には「気持ち悪い、まだ生きてる」と言われました。大学では緊張性の嘔吐の改善でカウンセリングを受けていました。また、卒研の際、希望した研究室の登録を抹消され、圧力をかけた教授の下へ入れられました。世界的に有名ですが教授間でも嫌われ者の人で、意思疎通すら難しくただ耐えるだけでした。
社会に出て有名企業の研究者となりましたが、実際は生産の3Kで人と関わらずに仕事をする暗い人が多く労災も目立ちました。私が生きてきた世界とは違い私が人一倍なんでもできる立場になり過ごし易いともいえました。ただ、将来的な経済面ややりがいに不安を感じると同時に友だちが欲しくなりました。数年、貯金し、これらを変えるためには苦手の克服しかないと思いました。苦手な人付き合い・暗記の克服、将来的な安定を考え医療職に決め、現在、専門学校生(4年制・夜間4年)です。
医療界も異常ですが、ひとり好い人に出会え、人は私ほども自分を犠牲にしていないことに気付かされ気が楽になりました。夜間部で忙しい人が多い上に通学に2時間かかるので、学校の人と遊ぶ・長く話すのは無理です。私も朝はバイト、夜は学校、帰宅は23時以降で人と時間が合いません。人と遊ばず15年は経つので人に興味が沸かないのも事実ですが、まず出会える場所がなく、田舎なのでサークルもないです。
家族とは必要なとき以外、話さず10年は経ちます。傲慢な父と怠慢な母・姉なので話したくないです。私は小柄ですが筋肉質で意見をはっきり言うので、悪く言えば怖く、良く言えば頼りになるそうです。社会に出るまでお金をほとんど持ったことがなく、お洒落や世間のことには疎いです。昨年初めてマクドナルドに行ったほどです。宜しくお願い致します。
カウンセラー
赤松わこ
Tさん初めまして、ご相談ありがとうございます。
担当させて頂きます、赤松わこと申します。
どうぞよろしくお願いします。

Tさんは大学卒業後、企業に職を得て働いておられたのに、自分を変えるため
「苦手を克服しよう!将来的な安定を目指そう!」と、アルバイトをしながら、
往復4時間もの時間をかけて、専門学校で勉強されているんですね。
読ませて頂いて、すごい努力家だなぁと感心してしまいました。
これだけの努力が出来るのは、強い意志とハッキリした目標が持てる人だから、
なんだろうなぁとも思いました。ホントにスゴイことですよ。

その努力家のTさんならば、あなたがその気になりさえすれば、『友達を作る』
なんて難しいことではなかったと思いますよ^^
『出会える場所も打ち解け方』も、何とでもなっただろうと思います^^
なぜなら・・・『友達を作る』ことは、あなたがこれ迄やってこられた、
様々な努力に比べたら、遥かに楽で簡単なことだからですよ。
Tさんは5歳で「人嫌いになった」と書かれていましたね。5歳でこんな決心が出来る
なんて、幼い頃から自立した、ホントにしっかりした性格だったんだなぁと思いました。

自立している人は、『人に頼ったり甘えたり、弱音を吐いたりする』ことが苦手な、
人が多いのですが、Tさんはどうでしたか?そんなことはなかったですか?
Tさんのご相談の中には、中学生から現在までどれだけ努力をして、頑張ってこられたか
が克明に書かれていますね。自分を叱咤激励しながら、常に目標を目指して・・・
その間誰かに頼ったり甘えたり、弱音を吐いたりはしてきたでしょうか?
「人が嫌いだったから、そんなことは考えたこともなかった」と、言われるかも
知れませんね。でも、動物が好きで、獣医になりたかったとも書かれていましたね。
あなたは本来、とっても人が好きで、生き物を可愛がる優しい女の子だったんだと、
私は思います。でなければ5歳で「人を嫌いになろう」なんて思わないですよ。

「人のイヤな部分をこれ以上見たくない!」、そんな風に思った小さい頃のTさんは、
人を嫌いになりたくないから、人と距離を置くようになったんだと思います。
加えて能力もあったんでしょうね、人に頼らなくてもやっていけてしまった。
それはTさんにとっては、人との距離を縮める為には、マイナスに働いてしまいましたね。
「友達なんかいなくたって、私は1人でやっていける!」、Tさんの意識の中では、
そんな風になっていたんじゃないかな?と思うのですが、どうだったでしょうか?

あなたの優しさは、競争や足の引っ張り合い、人を陥れたりコントロールしたりする、
そんな人間関係がイヤだっただけなんですよ。そんな人達を見ているのが辛くて、
これ以上失望するのがイヤで、感情を切るしかなかったんだろうなぁ・・・
私にはそんな風に感じられましたよ。
それは心の中ではずっと、「人と人は信頼しあったり労わりあったりして、助け合い
お互いが支えあって生きていけるはずなのに、どうしてみんな敵対したり非難したり、
そんなことばかりやっているんだろう」と言うような思いがあったからじゃないかな?
と思います。「人を信じたい」と思いたかったからなんだろうと思えたんです。

Tさんは、これまで「友達が出来なかった」と、思ってこられたのでしょうが、
Tさん自身が、『作ろうとしてこなかった』んだと言うことに気づいて下さいね。
今の学校で「いい人に出会った」ことが、これまで頑なに人と距離を置いてきた
Tさんの気持ちをほぐしてくれたんじゃないでしょうか?
「人を信じてもいいんじゃないか、人を信じてみたい」、そんな風に思えるように
なったんじゃないでしょうか?いい出会いがあってよかったですね^^
そんな人に出会えたのも、Tさんの決断があったからこそです。

人付き合いは、「こうしなければいけない」と言うルールなんてありません。
「この人のことをもっと知りたい!仲良くなりたい!」それで十分なんですよ。
これまで「また傷つけられるんじゃないか」「攻撃されるんじゃないか」と言った、
『怖れ』や『不安』が強かったから、なかなか人に近づけなかったのだろうなぁと、
思いますが、その気持ちよりも、「友達が欲しい!」と思う気持ちの方が、
大きくなったんでしょうね。少しづつTさんの方から、周りの人に声をかけたり、
ちょっとした挨拶でいいので話しかけてみませんか?
時間がない出会いがないと悲観的にならずに、気軽に周囲の人達と関わってみよう!
と思ってみませんか?あくまでもTさんのペースで^^

これまでTさんが経験されてきた様々な出来事は、ホントに辛かったと思います。
でもそれを経験してきたあなただからこそ、人に優しく接してあげられる筈です。
心の中の『怖れ』や『不安』が、どうしても拭いきれない時は、遠慮なくお電話で
私達カウンセラーにお話を伺わせて下さい。お手伝いさせて頂けると思います。
1日も早く心から信頼出来る、いい友達が出来るよう!私も応援しています^^
ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

家族関係・対人関係・パートナーシップ・自己肯定自己実現を得意分野とし、がん看護・認知症介護の経験から医療・福祉関係にも精通している。 深層心理への唯一のアプローチである【感覚・感情】を解放する、癒しのスペシャリスト。 「体感で楽になった」「腑に落ちる」「納得がいった」と好評をえている。