くだけたつきあいができない

相談者名
コロン
様々な年代の人がいる習い事で年の近い人や会社の比較的年の近い人たちとくだけた付き合いが出来るようになりたいのですが、敬語を使ってきちんとした接し方やいつもにこにこ笑っていい人のように振る舞うことは得意ですが、友達言葉を使って冗談を言ったり、くだけた会話をすることが出来ません。本で人と親密な付き合いをしたければ、自分をオープンにしなければだめだと読んだのですが、自分の事を話す事ができません。家族の詳しい話や兄弟の年齢差、自分が住んでいるところ、学歴やって来たこと全てに小さい頃から劣等感を感じており、話すことがとても怖いしできません。普通の人とは違っているからです。本当は「普通の人」でいたかったのですが、受験に失敗したりで大分わき道をそれてきました。自分の努力の結果ではなく、人生に意欲的になれなかった結果です。そうでなかったら私も「普通の人」ルートを来れたのですが。上記の全てに劣等感を感じこれまでずっと隠したいことでした。自分の年齢を会社の飲み会ではなしたのですが、その年でまだこんな仕事をやっているの?と自分でも思うのですが、年齢を言ったら、やはりその方もそう思ったみたいで一歩引かれてしまいました。上記の自分に関すること全てが客観的に普通の人と違っています。かなり変わったことばかりです。駅からかなり離れた田舎と評価される場所にすんでいるなど。どうやったら自分をオープンにして人と親密に、またくだけた付き合いが出来るようになるでしょうか。
カウンセラー
近藤あきとし
コロンさん はじめまして。
カウンセラーの近藤あきとしと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

他人と比べて自分は劣っていると感じていると、周りと対等な付き合いを
することはなかなか難しいものですよね。
おそらくそんな状況になったら、コロンさんだけではなくて、
きっと誰もが同じことを感じてしまうと思います。

私たちは他人と比べている時、無意識のうちにしていることがあるんですね。

それは“他人の良いところ”と“自分の出来てないところ”を比べてしまう
ということなのです。必ず自分が負けてしまう比較をしているので、
様々な場面で劣等感を感じるのは、ここが起点になっているからなんですよ。

ですが一番の問題は、「他人の素晴らしい部分」と「自分のダメな部分」
とを比べることで、「自分は誰より劣っている」ことを
コロンさんは証明しようとしてきたことかもしれないですね。

だとしたらコロンさんが比較の罠から抜け出し、現状を変えていくためには
「それはもう止めよう」という意欲を持つことが大切です。
できるかどうかではなくて、そうしたいと心に強く思うことがスタートですよ。

私たちは、時に、素晴らしい自分を恐れてしまうことがあります。
どうしてかというと、「そんな素晴らしい自分になんかなれるはずがない」
と感じている分だけ、素晴らしい自分を見上げて攻撃してしまうからです。

すると今度は、もし本当に素晴らしい自分になってしまったら、
今までしてきたのと同じように周りから攻撃をされてしまうのではないかと
怖くなってしまうんですね。

だから、周りから劣っている自分のほうが安心、
なんて感じることがあるのです。理屈で考えたらオカシイことですが、
私たちの心はこんな感じ方をしてしまうこともあるんですね。

おそらくコロンさんにとって本質的な問題の解決方法は
どれだけ自分を好きなれるような行動を続けていけるか、
ということになってくるでしょう。

もしかしたら、
「いやいやそう簡単にはできないよ」
とか、
「好きになれるなんてとうてい思えない」

と、思われるかもしれませんが、それでも大丈夫です。
それよりも「なんとかしたい」という意欲を選ぶことができるなら
自分を好きになる努力を続けていくことができますからね。

1日1個でも良いですので、【今日の良かった自分】【褒めてあげたい自分】
を見つける時間を作ることから始めてみて下さい。
コロンさんには当たり前にできるけど、実は他の人にはそうでないはことが
意外にあったりするものですよ。

また、自分をオープンにするには、と書いてくださいましたが、
コロンさんは誰かに対して心をオープンにすることが必要なのではなくて
自分自身に対してオープンになることが必要ではないかと思いますよ。

要は本音を知る、ということです。

周りともっとくだけた付き合いがしたい、というのも
コロンさんの本音ではあると思うのですが
その気持ちの反面、いや自分にはそんなことできっこない
という諦めさせようとする、もう1人のコロンさんがいるのではないかと
私には感じられます。

周りの人たちともっと気楽に打ち解けてつながりを実感したいけれど、
上手くできない自分や、つながれない寂しさを感じるのが嫌で、
ついつい自分は「普通の人」ではないから、ということを
周りと打ち解けられない理由にしてしまうのかもしれません。

「普通の人」ではないから人とつながれないんだ、
と自分を責めて、そんな自分自身を嫌っているところから
コロンさんの悩みは始まっているのではないかと思います。
言い訳を作ってでも自分を変えたくない、という本音が
あるのかもしれないんですね。

とすると上にも書きましたが、やっぱり自分を好きだと思えたら
今の悩みから抜け出せるということなんですね。

自分を好きになれない理由を大事にするよりも、
こんな自分でも私は大好き、と思える自分になろうと決めることが
初めの一歩になります。

最後になりますが、人というのは自分でも知らないうちに周りの誰かに
何らかの影響を与えていたりするものです。コロンさんが意識していなくても
誰かの助けになっていたり、行動のきっかけになっていたり、
感謝されていることがあったりするのです。

でも、それらは行き過ぎた気遣いや、遠慮をし過ぎていたりすると
見えなくなってしまいます。そんな周りが送ってくれている愛を
受け取る為にも、コロンさんが自分自身をもっと愛せるように
意欲を持ってみてもらえたらと願っています。

今回はご相談ありがとうございました。

近藤あきとし

この記事を書いたカウンセラー

About Author

超自立男性との恋愛・コミュニケーションに関わるお悩み・慢性的な生きづらさの解消などを得意とする。 理論的な“心理分析”と、感覚を使った“心理セラピー”を活用する多面的なサポートが好評。 問題の裏に隠れた「真実の物語」を読み解き「自分の本質を生きる」ことを目指すカウンセリングを提供している。