普通に戻りたい

相談者名
マシュー
数年前、リラクゼーションサロンに勤務していました。4年程前のある日お店に男性客が来て、足ツボマッサージを希望し私が担当する事に。するとその男性は、イスに座る瞬間にズボンを下ろし、自分で下半身を触り始めました。とても怖く、怖すぎて声も出ない、逃げる事もできない、結局足ツボコース終了まで耐えました。その後、大泣きしました。それ以降もその男性は来店し、また、他の男性客にも「かわいいね」と顔を触られたり、卑猥な言葉をかけられたり…。スタッフに相談すると、あるスタッフに「あなたは愛想が良すぎるから」と言われました。愛想良くしようとしているのではなく、自然にそうなるのが私の性格なので凄く傷つきました。それから、私が悪い・私のせいだ、と自分を責め、接客するのが怖くなり、接客が終わる度トイレに吐きに行っていました。そのうち、家から出るのも怖くなり、死のうと手首を切る日が続きました。そんな私を救ってくれたのが、ある男性スタッフでした。何かを向こうから聞いてくる訳でもなく、しかし、私は彼だけには生きているのが辛いと、全て話せました。その彼に病院に行くよう言われ心療内科に行きました。鬱病と診断され、診断書を書かれ休職しました。
それから暫くしてその彼と交際するようになり、先月彼と結婚し、彼は子供が欲しいようです。しかし、4年前の事があってから、男性=気持ち悪いと思ってしまい、触られるだけで恐怖心が出てしまいできません。彼は逆に「怖がらせてしまってごめんね」と謝ってきます。それが凄く悲しいです。私のせいで迷惑をかけていると思います。
未だに人ごみや男性は怖く、背後に誰かがいるのもダメ、不特定多数の人が触れた物も汚く思います。何をしても楽しくなく今まで趣味だった事も全く興味がありません。
先日心療内科に行きました。すると「あなたの場合はお薬で治すんではなく、心の中の問題。カウンセリングに行くべき。」と言われました。
4年前に自己判断で通院を止めてしまったので、あの時ちゃんとしていればこんな事にならなかったのかなと思いますが、私は今のこの状態から脱する事はできるのでしょうか?潔癖も治るのかな。子供を作る事もできるのかな。何故触れられるのが怖いのか自分でもわかりません。何から始めたらいいのかもわかりません。
カウンセラー
根本裕幸
マシューさん、こんにちは。根本と申します。
ご相談ありがとうございました。

それはほんとうに辛い思いをされましたね。
本来は事件化しても良さそうな問題なのかもしれません。
その男性にセクハラを受けたことはもちろん、同僚に受け止めてもらえなかったことも
精神的な影響を大きく受けていると思います。
味方のはずの仲間に裏切られたような感じもあったかもしれないですね。

それゆえ、全部「自分のせい」にするほか無かったんだろうと思うんです。
自分が悪いことにしないと、自分を保つことすら難しかったのではないでしょうか。

そして、今もまだ、その事件を冷静に受け止めることは難しいのではないでしょうか。

性的だったり、暴力的だったり、恐怖で支配されてしまうと、声も出ないし、何も考えられず、
思考がフリーズした状態になってしまいますよね。
その時、心も完全に停止した状態(いわゆるショック状態)で、何も感じなくなります。

その男性に接するたびに、その状態は繰り返されるんですよね。

でも、心は麻痺したとしても決して死んだわけではありません。
そのときの感覚は、時を経てぶり返してくることが少なからずあるのです。

痴漢や性的いたずらなど、はるか昔の出来事でも、そのショックが大きければ大きいほど、
今に与える影響も大きいんですね。

だから、優しい彼に救われたものの、その数年前の出来事は、今も、目の前で展開されて
しまっているのかもしれないなあ、と思うんです。

すなわち、他の男性ばかりか、今のご主人にだって、「あの男」を映し出してしまうことが
こうした事件の場合はよく起こるんです。

頭で違う、と思っていても、心の一部はまだあのサロンのあの場所にとどまっているとしたら、
触れられるだけでもダメな気持ち、理解できませんか?

こういう場合、まずは信頼できるカウンセラーを見つけることが一番いいですね。
男性でもいいですが、始めは女性の方が安心し易いでしょうか。
うちでしたら、初回無料電話カウンセリングもありますから、何人か試してみて、一番
心が穏やかになる人を選んでみるといいかと思います。(それは何人でもいいですが)

そして、私達はその出来事について、時間をかけながらじっくりとお話を聴いていきます。
心の中から少しずつ、その辛い思いを吐き出していこうとするでしょう。
そうして、少しずつではありますが、心のスペースが生まれたとしたら、そこにはご主人
からの優しい愛情がたくさん入ってくるでしょう。

今はご主人に対しても罪悪感ばかりかもしれませんが、それくらい辛い状況だということ。
だから、それでまた自分を責めないで欲しいんですよね。

そのうちに、必ずや、そのご主人の優しさが心に染み入ってくることがあるはずです。
そうしたら、この人のために、子どもを産んであげたい、とも思えるかもしれないし、
この人との子どもが欲しいと感じられるようになるかもしれません。

だから、希望は捨てないで居てくださいね。

参考になれば幸いです。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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