一緒に住んでいた人に暴力を振るわれて・・・

相談者名
美咲
相談したくて、メールさせていただきました。
私は、今、26才ですが、昔の古傷がまだ癒えず、大変な思いをしています。
16才から20才までの間、年が20才以上も離れている塾の先生といっしょにすんでいました。ここには、複雑な家族背景もあって、そうなっているのですが。
そして、その塾の先生から、18才から20才までの間、暴力を振るわれるようになっていました。ほぼ毎日のように。その先生が、仕事から帰ってくると、必ずといっていいほど、暴力を私に振るいます。仕事のストレスを抱えてかえってきて、私に、暴力として発散しているようです。その先生は、家族背景は、またとんでもなくひどいものでした。お父さんは、毎日お酒を大量にのんでかえってきて、お母さんに暴力を振るう(言葉の暴力)というものでした。
私は、毎日の暴力と言葉の暴力によって、感情を押し込めてしまったようです。本来は、活発な人間なのですが、こういう目にあって、消極的な人間になってしまいました。どうしたら、元の自分らしく、活発な人間に、そして、心の傷を癒せるようになるでしょうか?
アドバイス、お願いいたします。
カウンセラー
根本裕幸(退会)
美咲さん、こんにちわ。根本です。
お待たせしました。
ご相談ありがとうございます。

心に大きな痛みを背負っていらっしゃるようですね。
その先生の痛みも一緒に美咲さんの心にのしかかっているようにも感じられます。

2年間も良く耐えられたと思います。
まだ10代というのにね。
そこにはどんな思いがあったのでしょうか?
毎日暴力を振るわれてもそこに居ざるを得ない事情がきっとあったんでしょうね。

> 私は、今、26才ですが、昔の古傷がまだ癒えず、大変な思いをしています。
> 16才から20才までの間、年が20才以上も離れている塾の先生といっしょにすんでいました。ここには、複雑な家族背景もあって、そうなっているのですが。

そこにしか居場所が無かったのかな。
毎日暴力を振るわれたとしても、逃げる場所も無く。
それが美咲さんの家庭環境によるものであったとしたら、その状況だけでもとても辛く、悲しい現実があったように感じられます。

> その先生は、家族背景は、またとんでもなくひどいものでした。お父さんは、毎日お酒を大量にのんでかえってきて、お母さんに暴力を振るう(言葉の暴力)というものでした。

その先生もまた心に大きな傷を背負っていらっしゃるんですね。
美咲さんと先生とはその辺で通じ合うところだったのかもしれません。
(例えば、同じような苦しみを感じた先生がいたたまれなくなり、美咲さんに手を差し伸べた、など)

美咲さんは2年間の間、どんな気持ちで先生と一緒にいたのでしょう。
苦しく、痛みを感じながらも、先生の境遇に心を寄せていらっしゃいますね。
そうして先生と一緒に痛みを感じていたのかもしれません。

>  私は、毎日の暴力と言葉の暴力によって、感情を押し込めてしまったようです。本来は、活発な人間なのですが、こういう目にあって、消極的な人間になってしまいました。どうしたら、元の自分らしく、活発な人間に、そして、心の傷を癒せるようになるでしょうか?

長い間肉体的な痛みを背負ってしまうと、それはやがて麻痺してしまいますね。
2年間の後半などは、エスカレートする暴力にもあまり痛みらしい痛みを感じていなかったのかもしれません。
心が感情と引き換えに美咲さんを守ろうとされていたのかもしれません。

そしたら、活発さや明るさは陰を潜め、目立たないように心のどこかで常に恐怖感を感じながら過ごしていらっしゃるような感じがしますね。
とても自分が窮屈になり、また、自分らしさも見失ってしまって辛いだろうと思います。

美咲さんにとっては、ゆっくり時間をかけることで、その時代の痛みや恐怖を手放し、乗り越えて行くことができるでしょう。
ただし、本当にゆっくりゆっくり進める必要がありますね。
焦ってしまったり、無理やり進めると逆効果になってしまうでしょう。

僕達のアプローチは“心”に注目したものですから、安全な場所を一緒に作った上で、その場でもう一度あの恐怖や痛みと向き合っていくことを提案するでしょう。
ですから、美咲さんにとって、泣いたり、叫んだりしてもいい場所、安心して、心を開ける場所。
そんな場を作っていくことをまずはお勧めしたいです。
カウンセリングを選ばれてもいいですし、信頼できる恋人や仲間にお願いしてみることもいいでしょう。

そこで言葉にしてみたり、その当時の気持ちを再体験したりしながら、押し込められた感情を取り戻して行きます。
きっとその最初はイヤな、辛い感情ばかりが出てくるでしょう。
ものすごい怒りもあるかもしれません。
悲しみもきっと強いことと思います。
でも、それを少しずつ少しずつ感じて手放して行くことができたとしたら(それはちょうど、遺跡の発掘のような作業ですね)、やがては美咲さんが本来持っている輝きを取り戻すことができるようになるでしょう。
また、同時に自分がしたかったこと(なぜ、その先生の元へ行ったんだろう?という本当の意味やそれを耐えぬいた自分の才能)が見つかってくるかもしれません。

でも、この過去に向き合うことはとても勇気の要ることだと思います。
できれば記憶から消去してしまいたい経験でもあろうかと思います。

僕も決して無理は言いません。
美咲さんが出来る範囲で少しずつ、少しずつ、その押し込められた気持ちにアクセスしていきましょう。

ありがとうございました。

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