セックス嫌い

さて、メールを拝見いたしました。
みみさんは、これまでセックスについてお辛い思いを一杯されてきたんですね。
お察し致します。そんなみみさんが、

> 地獄に突き落とされた気分です。私は彼とならHをしたいと思うようになったんです。

と思える方と出会って、お付き合いされたのは、大きなことでしたね。
彼との時間は、色々な不安や怖れがあったかもしれないけれど、とても嬉しくて、大
好きで、幸せ…だったのでしょうね。

だからこそ、

> ただ自分の過去が付きまとうんです。楽しくHをと思うと身構えてしまいます。

という自分を客観的に見つめ、今回、お話してくださったのでしょう。

これまでは、恋愛が終わると傷ついて、次の恋愛の時には、
「前のようになるのを避けるように」相手の方を見ていましたよね。
また傷つくのが怖いから…と。
そんな時って、それでも自分が、もっとよい恋が出来る、彼とラブラブになれるとは
信じられなくなったりもするものです。

でも今回は、いいお付き合いだったから、これまでのように自分をただ諦めてしまう
のではなく、

> 彼とやり直したいです。もうこんな自分が嫌です。どうしたら変われますか？

と、「何とかしたい」という相談をしてみようと思われたのではないでしょうか。

彼との出会いは、本当に素晴らしいものでしたね！

今のみみさんならば、付きまとう過去から自分自身を解放して、例えば、セックスも
楽しめる恋愛が出来る、そんな自分になれる道を必ず見つけてゆくことが出来ます！！
みみさんは、どんな自分になりたいでしょうか。
どんなことをする人になりたいでしょうか。
そして、何を見て、聞いて、話し、味わい、持ってみたいでしょうか。

みみさんが、よりよい自分、なりたい自分を探すきっかけになればと、
ご相談内容から二つのことに触れてみたいと思います。
よろしければ、ご参考にしてみてくださいね。

一つめは、今回の彼に出会うまでに出来てしまった、みみさんの男性観についてです。

～男性というものは、自分のしたいようにする為には私のことを傷つける、我が侭な
ものだ。
～男性はすばらしく、私はみっともない
～私は、男性の役にはたたない、価値がない…etc

これまで、みみさんは、セックスの度に、このような男性に対するネガティブな観念
が強化され、怖さが増したと感じておられるようです。
「私が悩むのはセックスのせい／○○のせい」という感じですよね。
これがあると、今回の彼とのことのように、「彼に応えたい（でも、セックスが怖い）」
とか、上手く出来ない時、「私は駄目だ（でも、嫌なセックスが終わった）」と、どち
らにしても相反する気持ちが出てくるので、彼に対して、YESの態度もNOの態度もとれ
なくなってしまうのです。
不安や怖れ、恥ずかしさ、反省などからセックスを楽しめない状態になることは、十
分に有り得ます。
けれどもし、この男性に対するネガティブな観念が“元々”あった為に、セックス中心
の付き合いが嫌だったり、積極的になれないのだとしたら、話は変わるんですね。
つまり、ネガティブな観念をやめれば、みみさんの感じ方や行動も変わるんです。

先程のは、私がみみさんのご相談内容を拝見しての印象で書いた観念でしたが、
みみさんの言葉でいうと、どんな感じがするでしょうか。
みみさんは、男性とはどんなものだと考えていらっしゃいますか。
そしてその観念が、もし、セックスで悩む以前からあったとすると、
いつ頃からあったものだったでしょうか。

私達女性が、生まれて最初に好きになる男性は、お父さんだと言われています。
幼児の頃までに父親に対して抱いた気持ちは、大きくなってからも、時に行動や判断
に影響を与えることがあるんですが、
みみさんは、お父さんのことをどう思っていましたか。

みみさんは、自分を苦しくしてしまう考え方をいつまでも持っていなくていいんです。
もし、こうして男性について考えていった時に、苦しかったり、辛かったりする観念
が見つかれば、その時は、みみさんはご自身に聞いてみてください。
「私を苦しめるこの考え方と、私の大好きなあの人と、どちらを選びたいか。」

二つめは、みみさんの魅力についてです。

今の怖れがあり自信をなくした自分を嫌っている状態のままで、再び恋をしようと思
うと、「セックスを何とかしなければならない」「上手くならなくては駄目だ」と思っ
ていらっしゃるかもしれませんね。
けれども、彼は、みみさんがセックスが上手くならないから、お別れを告げたのでしょ
うか。
みみさんがセックスを上手に出来るよう養成する為に、一緒に乗り越えようと色々な
アドバイスをしてくれたのでしょうか。
…そう考えるのにはちょっと、無理があるのではないでしょうか。

誰も、「最低」と思う人とはお付き合いはしません。「素敵だな」「魅力的だな」と
思うからお付き合いは始まります。
彼にとって、みみさんとのセックスは、“愛する人との楽しいこと”だったでしょう。
けれど、自分は楽しいと感じるが、恋人のみみさんが、それを分かち合えないばかり
か、傷ついて、独り落ち込んでしまうのを見た時に、彼は寂しかったり、治してあげ
られないと辛かったり、そして、みみさんに悪い事をしていると自分を責めて、離れ
るしかなかったのかもしれませんよ。

もし、思い当たることがあるようでしたら、そうなってしまった要因の一つに、
みみさんが、ご自身の『魅力』を認めてあげていないことが挙げられるかもしれませ
ん。
自分に『魅力』がないと思うと、“今の自分じゃ駄目だ”、“もっと、こうしなきゃ”
“もっと、ああでなくては”と考えてしまいやすいのですが、実際には、誰にでも得手、
不得手というのはあります。だから、セックスに限らず、何事に対しても、意見が一
致していないと二人の関係が上手くいかないというものではないんですね。
自分の『魅力』を認めていくと、「私はセックスは慣れていなくて恥ずかしくて、戸
惑ってしまうけれども、こんな風になら、貴方のことを誰よりも愛せるわ」と思え、
不得意なことで落ち込むのではなく課題捉えられるように変わることが出来ます。
そして、相手の方は、あなたなりの愛を「素敵だ」と感じているのではないでしょう
か。
彼は、みみさんのどんな所がいいと、素敵だと言ってくれていたのでしょうか。
「君ってこんな人だね」って、彼が佳く見てくれたのは、どんなことだったでしょう
か。

みみさんの『魅力』は、彼は勿論、みみさんが関わる、全ての人への贈り物になるん
です。
「今」、みみさんは、ご自身のいい所をいくつくらい挙げることができるでしょうか。
よろしければ、５０個以上を目標に、「私のいい所」をリストアップされてみてはいか
がでしょうか。ご家族やお友達に聞いて増やしていただいても結構ですよ。
このリストは、感情が揺さぶられる時、自信を取り戻すきっかけのような“お守り”に
なってくれますよ！

今回の彼とのことは、みみさんが、心から大好きな人との関係を喜べる、素敵な女性
になっていかれるスタート地点です。ここから始まるんです。
応援していますね！！

伊藤　昌代