自分が我慢するしかない、自分が変わるしかない、そうしなければ離婚になってしまう。
そんな気持ちに離婚問題に取り組んでいくって、とても辛いです。
離婚になるか、ならないかの選択権を相手に握られている感じがしてしまっているように感じると、相手がどう思っているか不安になちゃいます。
そんな時は、相手ではなく自分が選択権を握っているんだと思いながら、離婚問題の回避、修復に取り組んでみましょう。
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「離婚を考えていかないか?」とパートナーから言われるのですが、それに同意はできず「私は離婚せず、一緒にやって行きたい」と離婚になるのを回避したい、修復したいと考えられている方からのご相談をいただくことがあります。
離婚問題に取り組み、努力をされるクライエントさんの姿勢に心から応援したくなります。
離婚問題に取り組まれている方に、何らかのヒント、インスピレーションになれるように記事を書かせていただこうと思います。
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浮気をするパートナー。
自分の気にくわないことがあると癇癪を起こすパートナー。
自分のやり方、考え方に相手をあわさせようとするパートナー。
自分は正しい、間違っているのは相手だということを主張するパートナー。
理不尽なことを言うパートナー。
などなどのパートナーから離婚を考えていると言われるとします。
「離婚したくなかったら君が変わることだ」と。
これらのような状態で離婚問題が生じると精神的に本当に辛いです。
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例えば、
自分のやり方、考え方に相手をあわさせようとする夫がいたとします。
そして自分の気にくわないことがあると癇癪を起こすんです。
それに加え、自分は正しい、間違っているのは妻だと主張する人だとします。
「もっと綺麗に家を整理しといてくれよー」
と、自分は掃除も、整理もしないにも関わらず、そう主張する夫。
その言葉にカチンときて、
「私も働いて疲れて帰っているから完璧は無理よ。そんなに気になるんだったら、あなたがやったら良いじゃない」
と、強めの口調で言い返す。
それを聞いた夫が自分の思い通りにならないことに癇癪を起こしたとします。
「なんだと、お前はそうやって言い訳ばかりして自分は何も変えようとしない。
最低だ!
俺がいつもどれだけ我慢しているのかわかってないし、俺ばかり苦労をしている。
この生活を維持するのに俺は夜遅くまで働いているのに、お前は俺より早く帰ってきてるゆっくりしている。
同じだけの苦労をお前はしていない。
なのに、あなたがやったら良いんじゃないってどういうことだ!」
と、自分の思い通りにならないことに癇癪をおこし、奥様に暴言を吐くんです。
暴言を吐かれたことに対して、奥様が自分の言い分を返すと、更に癇癪を起こしてヒートアップ。
俺は正しい、お前が間違っていると主張するご主人。
こんな感じのケンカが度々あり、
ご主人さんが離婚を口にしだしたとします。
「こんなにケンカばかりの生活に疲れた。君が変わらないんだったらこのまま夫婦としての生活をしていくのは難しいと思う。離婚も視野にいれて、これからを考えよう」
そう言われた奥様はご主人の言い分は納得いかないながらも、機嫌を損ねると感情的になる夫は離婚をまた口にし出すかもしれないと思ってしまう。私が我慢して言うとおりにするしかないのかなぁ・・・と奥様は生殺与奪権をにぎられた気分になりながら離婚問題を取り組んでいるとします。
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自分が我慢するしかない、
自分が変わるしかない、
そうしなければ離婚になってしまう。
そんな気持ちに離婚問題に取り組んでいくって、とても辛いです。
離婚になるか、ならないかの選択権を相手に握られている感じがしてしまっているように感じると、相手がどう思っているか不安になちゃいます。
不安でビクビクしてまっているというお話をカウンセリングでお聞きすることもあります。
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パートナーが離婚を言いだし、そしてパートナーは自分は間違っていないという態度を取っている場合は、離婚を回避し、その後の関係の修復を希望する場合は、感情的に納得いきにくい面がありながらも言われているほうから変わっていくことが求められるケースが多いです。
今回の例のケースの場合だと、
奥様のほうから変わっていくことが求められるわけですね。
例えば、
ご主人さんの癇癪にカチンときて
「私も働いて疲れて帰っているから完璧は無理よ。そんなに気になるんだったら、あなたがやったら良いじゃない」
と強めの口調で言うのではなく、
「できるだけ私なりに頑張ってみるわ。できた時はちゃんと誉めてね」
と冗談ぽく返すなど、カチンとくる言葉に対しても夫が癇癪を起こさないように女神様のように心広く受け止められる人に変わるなどです。
変わることが求められるのですが、
この変わるということに関して、
そうしないと離婚されてしまう・・・と怯えながら変わろうとするのは精神的にとてもきついです。
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そんな時に、こう思ってみてはいかがですか?とアドバイスをさせて頂くことがあります
「自分に選択権があると思ってみてはいかがでしょう」って。
*状況によっては、この考えが使えない離婚問題のケースもあります。
例えば、この例の場合のご主人さんは、
自分のやり方、考え方に相手をあわさせようとする、
自分の気にくわないことがあると癇癪を起こす、
しかも、癇癪を起こして暴言まで吐いている、
自分は正しい、間違っているのは妻だと自分のことは顧みない、
と問題だらけです。
だから、もし離婚しても、自分のことは顧みていないご主人さんの問題は変わっていないでしょう。
ご主人さんの問題は離婚後も持ち越していくことになります。
持ち越したまま、ご主人さんが次のパートナーシップを持ったとしたらどうなるでしょう?
たぶん、同じ問題が発生するでしょうね。
そして、このご主人さんが自分を顧みて『自分も変わらないといけない』と努力しないかぎり、次のパートナーシップでも幸せにはなりにくいでしょう。
問題を持ち越したままだとパートナーが別の日とに変わってもたいがい同じ問題が発生するわけですから。
この奥さまだから問題が生じているわけではないのです。
だから、
問題だらけで自分を顧みようとしないパートナーをここで見限っても良いし、
ここは私がまず変わって彼を上手く扱える女神のような自分になって、彼に成長するチャンスを与えよう、
それでも彼が変わろうとしなかったら彼を見限ろう。
という具合に、
私は彼に見限られるほうではなくて、
私が彼を見限るか、彼にチャンスを与えるかの選択権をもっているんだと考えてみてはいかがでしょう?
というような説明をさせていただくんですね。
自分に選択権がないと思いながら離婚問題の回避・修復に取り組むのと、
自分に選択権があると思いながら離婚問題の回避・修復に取り組むのとでは、
やることは同じでも精神的な負担が変わってきます。
自分に選択権があると思いながら自分を変えていこうとしたほうが、心の余裕が生まれやすいんですね。
「自分に選択権がある」という考え方、
あなたの離婚問題の回避・修復に使えそうでしたら、使ってみてくださいね。