イルカさん、はじめまして。 今回担当させていただきます、大塚亘と申します。 どうぞよろしくお願いいたします。 パートのお仕事やお子さんのことで忙しいながらも、ご主人とのセックスを含む コミュニケーションが少なくて、寂しさや空しさを感じられているようですね。 我々人間は、渦中にあるときは、当たり前ですが自分自身のことで精いっぱいで、 自分自身のことが客観的に見れなくなります。まずは、イルカさんの文章を拝見して、 私が感じたことを書いてみたいと思います。 >私も解消したい気持ちになる時とならない時が交互にあります。 解消したい気持ちは、寂しさや空しさを素直に感じて、解決の糸口をつかみたいと いうことですね。でも、そのためには、イルカさんも今まで試されたことがあるように、 ご主人に気持ちを伝えるなど、ご主人に向かっていかなければなりません。夫婦の ことですから、一人で解決することはほぼ不可能です。 とはいっても、ご主人の反応がない、あるいは反応が鈍いと、諦めてしまう気持ちに なってしまいますよね。それも良く分かります。でも、このままではイヤだという 素直な気持ちもある、こんな感じの堂々巡りなのかもしれません。 私は、カウンセラーとして、夫婦についての問題をたくさん伺ってきました。 カウンセリングを使ってくださるわけですから、何とかしたい、解決したい、という 前向きさをみなさんお持ちなのですが、残念ながら全員が幸せになったかというと、 必ずしもそうではない気がします。 カウンセリングを受けて、クライアントさんがその後どうなったかは分かりませんので、 想像になりますが、諦めてしまった方も少なからずいらっしゃるような気がしています。 でも、問題を乗り越えて、幸せをつかんだ方もいらっしゃると思います。では、幸せを つかんだ方と、つかめなかった方の違いはなんでしょうか。それは、 「諦めないこと」 だと私は思っています。 なんだ、あまりにも当たり前じゃないか、と思われたかもしれません。でも、諦めない ことって、実はとても難しいんです。 具体的な提案は後述しますが、夫婦問題は、一人では解決できません。つまり、必ず ご主人を巻き込む必要があります。ご主人が嫌がったとしても、ご主人に気持ちを 伝えたり、場合によってはケンカしなければならないかもしれません。 我々人間の心理には、「変化が怖い」というものがあります。仮に、今が不幸せで あったとしても、先のことが見えないので、今以上に悪くなることや、不確かな 未来を怖がって、今のままで居続ける選択をすることが良くあるのです。 私大塚も、今は再婚して幸せですが、初婚の時の夫婦仲はケンカばかりの生活で 最悪でした。私の親兄弟や、周りの友達、当時相談していたカウンセラーも含め、 ほぼ全員 「なんで大塚さんは離婚しないんだろう」 と思っていました。それでも、私は、変化が怖くて、しばらく離婚に踏み切れ なかったのです。 でも、私が自分自身で自分を認めたいのは、私は、諦めなかったということです。 少し時間はかかりましたが、諦めなかったことが、今の幸せにつながりました。 ちなみに、離婚したほうがいいという意味はもちろん全くありません。上記は 私の場合の話しです。 イルカさんについては、例えば、ご主人とセックスを含めた心の通った コミュニケーションをいつもたくさんしていて、そして、お互いに愛し 愛されているという感覚をいつも感じて、安心感や安らぎをいつも感じる 幸せなどが目標になるかもしれませんね。 さて、そんな幸せをつかむためには、どうしたらいいのでしょうか。 具体策をお伝えする前に、ご主人の心理状況を書いてみたいと思います。 >ただ、主人は7年前に浮気をしました。その頃から、セックスは義務的なものに >なりました。そして、その頃からキスする事を避けられています。 なぜキスをすること避けるのだと思いますか?イルカさんから見れば、私が 愛されていないから、私が嫌われているからと思ってしまうかもしれません。 しかし、客観的に考えていただきたいのですが、まず、一般論として、浮気は 悪いことだと思いますよね。そして、浮気したのはどちらでしょうか。 もちろんご主人です。 そうすると、ご主人は、自動的に「罪悪感」を感じます。悪いことをした、自分は 罪深い人間だと、ご主人は、頭ではそう思っていないかもしれませんが、 深層心理では、間違いなくそう思っています。 そうすると、罪人なんかとキスしないほうがいいよ、悪人とはキスしないほうがいいよ、 と言う感じで、イルカさんが原因なのではなく、ご主人の罪悪感が原因で、イルカさん から離れようとしてしまうのです。 セックスも同様で、ご主人が、自分自身の罪悪感が強ければ強いほど、奥様から 心理的に離れたくなりますので、セックスの頻度が少なくなってしまいます。 >私は、主人にそんなに嫌われているのか、必要とされていないのかと思うと 悲しくなります。 むしろ、ご主人は、自分自身に対する嫌悪感がある、つまり、ご主人は自己嫌悪が あると私は思います。つまり、ご主人が嫌いなのは奥様であるイルカさんなのではなく、 ご主人自身だと思います。 >主人は、自分の気持ちなどは聞いても話してくれません。 ご主人は、自分自身の罪悪感が強ければ強いほど、口を閉ざしてしまうでしょう。 素直に謝罪したり、「浮気をしてしまった本当の原因」を話してくれたら、一気に 解決することもあるのですが、罪悪感の強い人間は男女問わず、自分に触れて ほしくないという感じで、なかなかコミュニケーションしてくれません。 ちなみに、「浮気をしてしまった本当の原因」について述べておきます。浮気をする 男性は、自分自身に自信がないことがほとんどです。女性から見れば、私に魅力が ないから、とか、私が頑張らなかったから、などと自分自身を責めてしまうことが 多いですが、浮気をした男性は、ほとんどのケースで、「なにかから逃げるため」に 浮気をします。 相手の女性が魅力的だから浮気をした、というケースはほぼ皆無です。男性が 自分自身に自信がないために、無意識に保険を掛けたくなるような心理が働いて 浮気するとか、仕事で悩んでいるけど、それを誰にも相談できずに、現実逃避を するかのように浮気に走ってしまうなど、男性の中のネガティブな気持ちが原因で あることがほとんどです。 さて、ご主人は罪悪感を今でも持っていると思いますので、いきなりセックスレスに ついての話しを面と向かってしましょう、という場を設けたとしても、あまり口を 開いてくれないかもしれません。 そのため、もちろんイルカさんが、してみてもいいと思っていただけたらに なりますが、まずは、ご主人の罪悪感を払しょくするという観点で、しはらく 接してみてほしいと思います。 男性は、基本的に、女性の役に立ちたい、という心理を持っています。もしかしたら 信じられないかもしれませんが、ご主人は、今でも、イルカさんの役に立ちたい、 と思っていると思います。ただし、言葉でそんなことを言ってくれることはまず ないでしょう。自分は罪人と思っているご主人は、自分にはそんな資格はない、 という感じて、ひねくれてしまうかもしれません。 でも、それでも、心の奥底では、イルカさんの役に立ちたいと今でも思っていると 私は思いますよ。 そして、そんなご主人に男としての自信をつけさせてあげてほしいのです。具体的には、 自然に言えるときに、「感謝」し、「ほめて」あげてみてください。これは、同時に 「罪悪感の払拭」にもなります。寂しいのは私なのに、と思うかもしれませんが、 お勧めの方法です。 また、セックスは、異性を感じたときにしやすくなります。例えば、夫婦であっても、 夫が子供で、妻がお母さんのような関係だとしたら、親とセックスはしたくないので、 セックスレスになってしまうという感じです。 そして、夫婦で異性を感じるための方法として、お子さん抜きで、夫婦二人だけの 時間を持つように意識してみてください。夫婦2人だけで外食するとか、お家で 夫婦2人でテレビを見て、他愛のない会話を少しするだけでもいいかもしれません。 2人だけ、というところがポイントになります。 最後に、お一人で悩まずに、ぜひカウンセリングも使ってみてくださいね。 読んでくださり、ありがとうございました。 大塚亘 |