失恋後の心の開き方

相談者名
とりねこ
前彼と別れて2年以上たちます。大喧嘩で一緒に住んでいた部屋を私が飛び出し
以来4ヵ月以上接触を避けていましたが、どっぷり恋愛依存症だった私はすごく不安定な状況でした
その彼と少しの間体だけの関係を続けた事もありましたが
一年たった頃辛さに耐えきれず、行動だけでも正しくあろうと決心し
以来『友達以下』の関係をキープすべく努力しました
こちらから連絡はとらない。体の関係はもっての他
街で会ってもさらりとした風を装おう。一時間お茶くらいはOK
そのおかげか、彼が私の事を軽く扱う事はなくなり
毎月向こうから軽い挨拶の電話がかかってくるようないい感じになりました

2年たって私は引越し物理的にも遠く離れましたが
私の心の中といえば、彼の事を一日も忘れることができません
私の事を好きだといってくれる人が現れても
心を閉じている自分を感じるし
彼の事を思い出しては『でも彼ではダメだった』『彼では私を救えない』と打ち消す、の繰り返しです
まだ依存心が残っているんだと思います。
一緒に居て、とても傷ついた事と癒された事がどちらも大きすぎるのです

タイプとして私は強がりで器用。彼は自然体で優しいけど不器用でストレスに弱い、仕事ができない
下手したら私が養うようなヒモになりかねなかったかもしれませんがそういうのはがまんできなくてケンカばかりしていました。
私が依存している対象として、私の甘えを彼は上手く満たしてくれた。一緒にいてこんなに楽な人と会ったのは始めてだった、というところでしょうか。

心の中でフェードアウトを狙っているのですが
最近引越して以来、偶然チャットが入り少し話したのですが
まだ動揺し心は閉じたまま上手くしゃべれませんでした
聞かれた事につっけんどんにならないように返すのが精一杯で
後で悲しくて泣いてしまったのですが
自分でも何が悲しいのかよくわかりませんでした
よく考えてみたところ、『彼に対してこうありたい自分像』があって
そうでない自分が悲しかったようなところがありました
他にも原因があるかもしれませんが、すっきりできないまま
2年以上もたってこのまま時間がたっていくのがもどかしいです…
私はどうあるべきでしょうか、また何か気付くべき事がありましたら助言お願いします

カウンセラー
大谷常緑
とりねこさん、こんにちは。
御相談を担当させていただく大谷です。
よろしくお願いします。

御相談を拝見していて、とりねこさんが本当の自分の気持ちを無理矢理遠くに押
しやろうとしておられる感じを受けました。
とりねこさんの本当の気持ち、それは、前彼の事を大好きで大好きで仕方がない
のではないでしょうか?だから一生懸命努力して彼から気持ちを離そうと努力し
ておられるんですね。もし仮にそうでないとすると、こんなに努力して彼を遠く
に押しやったり、自分の気持ちに苦しむ事はないですから。
とりねこさんは、ご自分で「依存」と書かれていますが、僕は凄く自立的な側面
を感じました。普段でも自立的な行動や考え方をされているのではないでしょう
か?そして、彼との恋愛の中でも彼と随分強力に綱引きをされている感じを受け
ます。そうだとしたら、とりねこさんの前彼との今の関係の中に、「彼を救いた
いけど救えなかった自分」という感情はありませんか?
とりねこさんの執着(依存ではなく、「執着=手放せない」なんですが)の原因
は、この「自分が悪い」という感覚だと思います。心理学用語でいうところの
「罪悪感」というものです。
この「自分が悪い」という感覚があると、執着は尾を引きます。なぜならば、ど
こかで自分を許してもらいたい感覚が残るからです。でもとりねこさんはそれを
感じないために、「彼が悪い」と一生懸命に思おうとされているんですね。
さて、彼への執着をとりねこさんが本当に断ち切りたいのであれば、とりねこさ
んが持たれている罪悪感を緩和するか、取る必要があります。この罪悪感は、実
は前彼を通して目の前に現れている感情ですが、もっと深い部分では、小さい頃
からお持ちだったように感じます。それらも含めて、罪悪感の緩和をする必要が
あります。
これは、ご自分で行われるのは凄く勇気がいるし、難しいのですが、ご自分で、
ご自分を許す必要があります。とりねこさんは、ご自分でご自分を責めていると
ころが沢山あるように感じます。しっかりしていないとか、自分はできていない
とか、自分は優しくないとか・・・。
意外かも知れませんが、実は人間は、自分に厳しく、他人に優しいものです。例
えば、ご自身がご自分に向けられている批判ややっている事を他の人にしたらど
うなるでしょうか?おそらく、友達はみんなとりねこさんの周囲からいなくなる
のではないでしょうか?それほど自分に対しては、自身を責めて、酷く扱ってい
るんです。
とりねこさんは、この自分を責めている部分を許していく事ですね。そうすると、
罪悪感が消えていきますから、彼への執着も手放していけるようになります。
ただ、先ほど書きましたように、お一人では難しいと思いますので、電話カウン
セリングをお受けになる方がいいと思います。
さて、一方、本当に前彼ともう終わりにしなければならないのか?という疑問が
残ります。前彼との関係を終わりにしなければならない理由は何でしょうか?
ここに、とりねこさんの怖れがあります。何を怖がっているんでしょうか?
人間は、起こりもしない事をああだこうだと理由付けのために考えます。
心理学用語で「エゴ」というんですが、この罠にはまられているような気がしま
す。
エゴは、その人が持っている本当の気持ちをわからなくさせてしまいます。
そして、エゴの正体は「怖れ」です。
彼を許すと、とりねこさんに、どんな事が起こってしまうのでしょうか?
とりねこさんは、どんな風に変わってしまうんでしょうか?
本当にとりねこさんが前彼との関係をどうしたいと思っているのか、この点に着
目してご自分の本当の気持ちとコミュニケーションされることをお薦めします。
ご回答がお役に立てれば幸いです。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。