あなたを変える“地獄の法則”

「与えないかぎり、増えない」が、心の法則

こんにちは　平です。

ちょっと思い出していただきたいのですが、あなたの異性の好みは、中学生から高校生、大学生へ、そして、社会人へと成長するにつれ変わってはきませんでしたか？

それはなぜかというと、あなた自身が変化していったからです。

男女関係の基本法則は、「人は、自分にないものをもっている人に恋をする」です。

子どものころのあなたはあまり多くのものをもっていなかったわけですが、成長するにしたがい、それらを自分自身で補完できるようになっていきます。それとともに、あなたが異性に求めるものも変わってくるのです。

たとえば、あなたも10代のときに、子どもの体から大人の体へと自分が変化していく経験をしたでしょう。この時期は自分がどう変わっていくか不安で仕方がないので、整った肉体をもつ美女･美男子に魅力を感じがちです。

しかし、二十歳を過ぎたころからは、異性に魅力を感じるポイントが外見的なことから内面的なことへと変化していきます。

見た目がカッコいいとかセクシーであるということよりも、誠実な人、楽しい人、やさしい人、尊敬できる人など、その人のもつ内面的な要素を重視するようになってくるわけです。

そして、さまざまにある内面的な要素の中でも、自分の人生に不足していたものを補ってくれることを、あなたはパートナーに求めるようになっていきます。

たとえば、浮気されたり、裏切られたり、パートナーにさんざんな目に遭わされてきた人は、なによりも誠実さがパートナーシップにおいて大切なものだと思うようになります。自分に教養が不足していると感じてきた人は、豊かな知識と見識を補ってもらうことで素晴らしい人生が拓けていくと思ったりします。

が、ここで一つ、知っていただきたいことがあります。「心の法則は物質の法則とは真逆である」ということです。

物質はだれかにあげればあげるほど、あなたの持っているものは減っていきます。
しかし、心というものは、だれかにあげればあげるほど、あなたの中の容量が増えていくのです。

たとえば、あなたが野菜をたくさん買って、ご近所の人に配ったとしたら、当然、あなたの家にある野菜は減っていきますよね。

一方、あなたがご近所の人たちに日ごろから親切にしているとしたら、どうでしょう。

どんなに親切にしても、あなたの中にあるやさしさが減っていくということはありませんよね。それどころか、あなたという人格の中のやさしさは、ますます大きくなっていくと思いませんか？

つまり、内面的なもので、あなたが「足りないから、だれかからもらわなければいけない」と思っていることがあるとしたら、じつはそれはあなたのほうから与えなければいけないものなのです。

あなたが彼に誠実さやさしさを求めているのならば、それはじつは「自分の中に誠実さとやさしさの要素が足りない」とあなたが感じていることを意味します。

そして、それはもらうのではなく、あなたから与えることによって満たさねばならないわけです。

このあたり、みなさんが混乱しやすいところなので、もう一度言いますね。

「与えないかぎり、増えない」。これが、心の法則なのです。

あなたが「自分はもっと愛されるべきだ」と思っていたとしたら、彼に愛を要求しつづけることでしょう。
そんなときは、どれだけ彼が愛してくれようと、あなたは「まだまだ足りない」と感じます。

そして、愛をもらうばかりで、あなたのほうから彼を愛していないこの状況下では、「こんなに要求ばかりする私は、いずれ彼から嫌われるのでは‥‥」という不安も生まれてきます。

すると、その不安を打ち消すためにもっとたくさん愛してくれるよう二と、彼にさらなる要求をすることになります。
その結果、彼にあきれられ、ウンザリされ、最後には彼の愛を失うということにもなりかねません。

心の法則とは不思議なもの。
あなたが与えたものは、いずれはあなたに返ってきます。
つまり、あなたが愛した度合いだけ、相手からも愛されます。

あなたが「もらっていない」と不満に感じるものは、じつはあなたが相手に与えていないものを表します。

そして、文句を言う代わりに、あなたのほうから与えるということをしてはじめて、あなたはそれを得ることができるのです。

もらいたい人にとっては、これは地獄の法則ですよ。

でも、実際に始めてみると、これほど劇的にあなた自身を変化させる法則もないのです。
ぜひ、お試しあれ！

では、来週の『恋愛心理学』もお楽しみに！！

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この記事を書いたカウンセラー