罪悪感と恨めしい気持ちと・・・。

相談者名
ふゆこ
結婚20年目の主婦です。高校生と小学生の子供が二人います。
うつ病で6年以上通院しています。ようやく減薬が進み今は殆ど薬を飲まなくてもよくなりました。
しかし減薬がすすんでいるのにも関わらず、主人と性的な接触を持つのが嫌なままなのです。夫婦生活は去年の夏以来一年以上ありません。
主人は仕事第一の人です。主人に付いて結婚以来8回引越ししました。育児ノイローゼ、自傷行為、うつ病と次々精神的な問題に襲われましたが、主人は仕事第一の姿勢のままでした。「俺だって忙しいんだ。」「俺だって病院へ行けばうつ病と言われる。」悲しいことも随分言われました。
主人は人付き合いは非常によく、誰からもいい人と思われていますし、またそう思われたくて貧乏くじも進んで引いてしまうような人です。
翻って私は、というと、アスペルガー症候群とADHDの二次障害に子供の頃からずっと苦しめられてきました。・・・とは言えASなどであると分かったのはごく最近のことで、親や兄弟、友達などからも常にいじめられたり、虐待に似た扱いを受けたり、さらには第三者からの痴漢行為に何度も遭うなど、人間不信と劣等感の塊のような人間になってしまいました。
こんな私と結婚してくれたことは感謝しています。知らなかったこととは言え、ASやADHDなどの障害を隠していた形になってしまったことに罪悪感も感じています。しかし、本当に助けが必要な時にいつも知らん振りだったこと、そしてそれを仕事のせいにする主人を恨めしくも思ってしまうのですが・・・。
カウンセラー
嶽きよみ
ふゆこさん、はじめまして。今回 担当させていただきます、嶽きよみ と申
します。
少しでもふゆこさんのお役に立てるよう お返事させていただきたいと思いま
す。
どうぞよろしくお願いいたします。

ふゆこさんは これまで本当に長い間 たった一人で辛い気持ちを抱えて来られ
たのではないですか?
そして、自分自身が苦しみながらもお二人の子供さんを育て、病気にもきちん
と向き合ってこられたなんて・・・、本当によく頑張ってこられましたね。

でも本当は、ご主人に 助けて欲しかった、という思いも きっと少なからずおありだったのではないでしょうか。
きっと、不安も相当なものだったでしょうし、味方でいてくれる人も欲しかっ
たですよね。

だからこそ

> しかし、本当に助けが必要な時にいつも知らん振りだったこと、そしてそれを仕事のせいにする主人を恨めしくも思ってしまうのですが・・・。

というお気持ちになられても、無理もないかと思います。

期待を裏切られた感じ・・・とでも言うのでしょうか、ふゆこさんからしてみ
れば、ご主人はいつも仕事を言い訳にして逃げている、とも感じられたかもしれませんよね。

ふゆこさんは、ご主人のため、子供さんたちのため、たくさん自分を抑えてこ
られたのではないですか?

それは、

> 知らなかったこととは言え、ASやADHDなどの障害を隠していた形になってしまったことに罪悪感も感じています。

と書いてくださっているように、もしかしたら、その罪悪感のために、心のど
こかでふゆこさんが「我慢しなければいけない」と感じてこられたのではない
でしょうか?

もしそうだとしたら、これまでたくさん傷ついてきたのに、さらにもっとご自
分を傷つけているような、そんな感じがしてしまうのです。

ふゆこさんが障害を知らなかったのは、ふゆこさんの罪ではありません。
ですから、ご主人に感謝できるふゆこさんは とても素敵ですが、どうかご自
分を責めないでいただきたいと思うんです。

少なくともご主人は、世界中の女性の中からただ一人 ふゆこさんを選んで、
ご結婚されたんです。
その障害があったとしても、そのままの ふゆこさんを愛してくださったので
はないでしょうか。

でも、そんな中

> 俺だって忙しいんだ。」「俺だって病院へ行けばうつ病と言われる。」

それは ふゆこさんにとって、とても辛い言葉ですね。

そんな言葉を言うと、ふゆこさんがどんな気持ちになるか、というのが 本来 分からないご主人ではないと思います。

それでもなお そんな言葉を口にしてしまうのは、何故なんでしょうか。

> 主人は人付き合いは非常によく、誰からもいい人と思われていますし、またそう思われたくて貧乏くじも進んで引いてしまうような人です。

というように、ご主人さまもまた かなりご自分のことを抑えて 周りに合わ
せたり、我慢されている部分が多い方なのかもしれませんね。

そうだとしたら、一番 心を許している相手には、つい その我慢しているもの
がはずれて、本心ではない きつい言い方をしてしまうことがあったのかもし
れません。

また、もし もともとご主人の心の中に、ふゆこさんの助けになりたい、とい
う思いが あったのだとしたら、それが上手にできていない自分に対する罪悪
感もおありだったのかもしれません。

いずれにしても、相手に対して 罪悪感のようなものを感じていると、わたし達は その相手に近づきたくない、という 思いが出てきてしまうようです。

それは、その相手そのものに近づきたくないのではなく、罪悪感 を感じたく
ないから、それを感じさせる相手に近づきたくない、ということなんですね。

ふゆこさんが ご主人と性的な関係を持ちたくない、と感じていらっしゃるの
も、そこに少なからず原因があるのかもしれません。

また、多くの男性は、

> 主人は仕事第一の人です。

と 書いてくださっているように、仕事を頑張ることが 一番 奥さんや子供さ
んのためになることなんだ、という観念を強く持っていらっしゃることも多い
です。つまり、それが愛情表現のように考えていたりする、ということなんで
すね。

ですから、奥様がコミュニケーションなどが足りないと思って それを訴える
と、「こんなに仕事を頑張っているのに まだ文句を言うのか?!」のように
喧嘩になってしまうことも少なくないんです。

もしかしたら、ふゆこさんのご主人さまも、少なからず そういう思いがおありの方かのかもしれませんね。

まずは、ふゆこさんの心の中の罪悪感を少しずつ減らしていくことを目標に、
カウンセリングなどをご利用されてもいいかもしれません。

これから、ご夫婦で いいコミュニケーションが出来てくることを祈っており
ます。

本日は、ご相談ありがとうございました。

嶽きよみ

この記事を書いたカウンセラー

About Author

柔軟な視点で問題を捉え「人間関係」「自己表現」「セクシャリティ」に関する悩みを多く扱う。 特に、現役で自身のビジネスも続けていることから、やりたいことを見つける、夢を叶える、など自己実現のサポートを得意としている。 「見た目の印象とは違い、声に癒される」との声が多く寄せられている。