DVのトラウマ

相談者名
ぴのりん
結婚25年の主婦です。2年前から、穏やかで仲の良かった夫が徐々にとげとげしくなり、私に怒鳴り、侮蔑し、怒りまくり、無視するなど、嫌がらせを始めました。一日中怒っているために、普通の会話もできない状態になりました。ただし夫のそういう態度は私にだけで、他の人には普通です。ただ、激やせし、睡眠障害になり、寝室から私を追い出しました。

また、私を嫌悪するとか、生理的に受け付けない、悪魔、などと罵り、私のことが恐ろしいだとも言いました。また、些細なことで激怒し、いつまでもねちねちと攻撃し「出て行け」などと言われるので、私は心の休まる暇がなくなりました。土下座してやっと部屋に戻れたこともあります。
私は、帰宅する時には足が震え、涙が出るようになり、心療内科で診察をうけるようになりました。しかし、夫が怖くてたまらず、今まで信頼していたのに、手ひどく裏切られた気がしました(実際、夫は女性と付き合うようにもなり、証拠を得ました)。

いたたまれなくなって、2ヶ月半ほど私が家出をしていましたが、生活の不安から、家にもどりました。恐くて会話ができませんでしたが、最近夫が元の普通の人に戻って来たので、やっと話せるようになりました。でも内心ではびくびくして、絶えず緊張しています。
医師からはトラウマといわれましたが、この怖さ、辛さは次第に軽減するものでしょうか。夫にはどういう態度でいればいいでしょうか。アドバイスいただければありがたいのですが。

カウンセラー
成井裕美
ぴのりんさん、はじめまして。
勇気を出してのご相談ありがとうございます。
担当させて頂く成井です。

結婚して25年。
結婚してから20年以上経った上で、ご主人が別人になってしまったら?
きっと誰でも同様すると思います。
きっと誰でも、一体何が起こっているのか?が理解できないと思います。
きっと誰でもどう受け止めればいいのか?が分からなくなると思います。

そんな手探りの日々の中で、ぴりぴりした空気の中で、たくさん気を使い、たく
さんご主人の態度に傷つき、そしてたくさん自分を責めてこられた部分がおあり
だったのではないでしょうか?

>。ただし夫のそういう態度は私にだけで、他の人には普通です。

ぴのりんさんだけに対して理不尽な態度を取る・・・。
しかし逆に言えば、彼はぴのりんさんにしかそうやって当たれないのかもしれま
せん。
そして、方法としては決して褒められるものではありませんが、そういう攻撃的
な態度や罵倒などを通してしか、彼は感情を発散させる術を今は持っていないの
かもしれません。

ちょっとこう想像してみてください。
彼が今、ぴのりんさんに対してしているような事を、自分の職場の人や友達に対
して行ってしまえば、彼の立場は一体どうなるでしょう?
周りの人は、彼の事をどう扱うでしょう?

きっとその事は彼も知っているのです。
自分が今、ぴのりんさんに対してしている事は決して周りの人から受け入れられ
ることでも、同情してもらえることでもないと・・・。
だから、彼は外では今まで通りの「穏やかな人」のままなのです。

では、どうしてぴのりんさんだけに、そんな最低最悪の自分の姿を見せるのか?

私はこう思います。
それは、ぴのりんさんが今までとても上手に彼を愛してきたからだと。
夫婦として2人がとても信頼関係で結ばれていたからだと。
ぴのりんさんが唯一安心できる相手だからこそ、彼はあんなに酷い自分を出すk
とが出来るのです。
どこかでぴのりんさんがこんな自分を受け止めてくれるのではないか?と思って
いるからこそ、彼はあんなにぶつけてくるのです。

じゃあそれを理解して私は彼を受け止めなくてはいけないの?と言えば、そうで
はありません。
だって、彼の事情はどうであれ、彼が取っている行動自体は褒められたものでは
ありませんから・・・。
しかし、ここで大切なのは
『彼は私が嫌いだから、あんな態度を取っているんだ!』
『彼は私のことが気に食わなくて、あんなに酷い扱いをするんだ!』
と、彼の言葉や行動を1つ1つ正面から”受け止め続けない”と言うことなんです。

実際、今の彼がやっていることを「自分が責められている」というのを横におい
てみれば、怒鳴ったり、大きな声を出したり、無視したり・・・、時には物に当
たることなんかもあるかもしれません。
でもそれは、小さな子供がカンシャクを起こしている時と同じなのです。
それは、ぴのりんさんのせいではないのです。

今は、何故だか、それだけ彼の中に行き場のない感情があるのだ。とだけ理解し
てあげるだけでいいかもしれません。
今は、あの穏やかな彼が、こんなになってしまうのには、彼なりに理由があるん
だろう。そう知っててあげるだけでいいかもしれません。
そして彼が手を着けれない状態に思えた時、大人の彼が暴れているのではなく、
彼の中にいる小さな男の子がカンシャクを起こしているんだ。そんな目で見てあ
げるだけでいいかもしれません。

怒るというのは、結構エネルギーが要るし疲れることでもあります。
ある意味、ご主人は今、それだけの大きなエネルギーを使って、彼の人生の何か
を変化させようとしている時期なのかもしれませんね。

そして、もし、今回の彼のこの変化が、夫婦としてのぴのりんさんにも何か自分
自身を変えるきっかけだったとしたら???
その変化の先にはどんなぴのりんさんがいるのでしょう。

私達でよければ、その答えを一緒に探していきましょう!

ぴのりんさんがココロからの笑顔を取り戻すことが出来るよう、応援しています。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛、対人関係、自己啓発、ヴィジョン、ビジネス心理を得意とし、”少しでも楽に・簡単に・シンプルに”をモットーに、分かりやすい心理分析と日常的に無理なく取り組める提案を行っている。 その人本来の輝きや、問題の先にあるヴィジョン(幸せな未来や才能)を引き出すカウンセリングが好評である。