元に戻りたいんです。

ご夫婦になってから、さまざまな変化があり、どう対応したらいいのか分からない、そんな心境でしょうか。
それでも、離婚したくないというお気持ち、旦那さんのことを大切に思っていらっしゃるのですね。
おつらいときかもしれませんが、りささんの優しさや愛情を大切にしてくださいね。
(りささんの表現のまま、「ご主人」ではなく「旦那さん」と呼ばせていただいてます)

メールを拝見して感じたのは、まず、りささんがいっぱいいっぱいであるということ。
環境が変わり、子供を産んで育児も大変ですよね。
そして頼りたい旦那さんに対しては、不信感があり、気持ちが乱れることもあるでしょう。
つらい、悲しいと感じてもいいし、泣きたいときには泣いてもいいのですよ。
このことについては、また、後ほどふれることにしましょう。

もうひとつは、旦那さまもまた、いっぱいいっぱいだということです。
はじめから、仲が悪くなりたいと思って結婚するカップルはいませんよね。
旦那さまも同じだと思うのです。
だから、旦那さんがここまでなってしまったのは、彼の希望というわけではなく、彼の中で大変なことが起きていると考えてみて欲しいのです。

家族を守りたい旦那さんにとっては、奥さんや家族がしあわせであること、笑顔でいることが成功です。
現状からは、りささんは信じられないかもしれませんが、はじめから現在のようだったわけではありませんよね。
旦那さんは、本当なら、安定した生活をさせてあげたかったのではないでしょうか。
しかし、会社が倒産してしまい、彼自身もこれからの生活に対して不安もあったでしょう。
りささんや子供さんのためにがんばろうと思っても、やはり新しい会社では緊張もあるでしょうし、家族を養うという大きなプレッシャーがあるのかもしれませんね。
彼は、もしかしたら、自分ひとりでがんばってりささんも子供も全部背負わなければならないと考えて、苦しくなっているのかもしれません。

もちろん、りささんからしたら、旦那さんに対して不信感でいっぱいかもしれません。
子育てでいっぱいで、いろいろと聞いてもらいたい気持ちもあるでしょう。
もっと、こうして欲しいという気持ちもたくさんあるでしょう。
その気持ちを優先して、それを訴えることもできます。
でも、今、旦那さんの訴えを聞いてあげることも、彼が抱えているプレッシャーを和らげてあげることもまた、できることを忘れないでくださいね。
かつて旦那さんがりささんを助けてくれたように、りささんが苦しんでいる旦那さんを、包み込んであげることもできるのです。
相手がしんどいときには、手をさしのべられるような、そんな夫婦になっていけたらいいですよね。

そのために、まずはりささんが笑顔になりませんか。
旦那さんから見たら、家に帰ってきても、自分に不信感を持っている妻とあまりなついていない子供さんに迎えられたとしたら、ちょっとさびしいと思いませんか?
彼は何のために一時間以上もかけて働きに行っているのでしょうか。
さらに、りささんに泣かれてしまうと、ますます追い詰められてしまいます。
それは、彼はりささんを泣き顔ではなく、笑顔にしたいからなんですよ。
それでも、彼も人間ですから、できることに限界があるのです。
限界まで追い詰められてしまえば、彼はその場にいたくなくなり、逃げ出すしかなくなってしまうのです。
すると、外で優しさを求めたくなってしまうのですが、心の中は失敗感でいっぱいです。
その失敗感があるがために、離婚するしかないと思っているのかもしれません。
りささんは、こんなことを望んでいるのではないですよね。
にもかかわらず、現状では逆の結果を生み出してしまっていますね。
もし、少しでもりささんが彼を笑顔で迎え入れてあげることができたら、それだけでも彼にとって家が安らぎの場所になっていくのではないでしょうか。

もちろん、りささんが、つらいときには泣いてもいいのですよ。
それは、悲しみを溜め込まずに出して、りささんが笑顔になっていくためなんです。
ですから、旦那さんの前で泣かなくてもいいのです。
先ほど伝えたように、りささんに泣かれてしまうと、彼はいたたまれなくなってしまうのです。
それは、大切なひとを泣かせているつらさからなんですよ。
そのことを、分かってあげて欲しいのです。

そして、こんな不安が大きい時期だからこそ、子供さんの前でも笑顔でいられるといいですね。
子供にとって、ママは大好きな存在です。
例え5ヶ月であってもママが泣いていたら子供は悲しいし、ママが笑顔でいたら子供もうれしいのです。
りささんは、子供さんの笑顔を見たくてあやすのに全力疾走してしまうことはないですか?
同じように、子供さんもママの笑顔が大好きなんです。

よく、お母さんは太陽や海に例えられますよね。
ちょっと不安があっても、お母さんが、「大丈夫よーー」と笑っているだけで、なんだか安心できる、そんな気持ちは想像できるのではないでしょうか。
りささんも、ご家族にとって、大切な太陽であり海であることを忘れないでくださいね。
りささんが笑顔でいることで、家族の誰もが安心することができる、それくらいの影響力と深い愛情をりささんは持っているのですよ。

子供さんにとって、ママはりささんだけ。
そして、旦那さんにとっても、たとえ旦那さんがどんな態度であろうと、彼にとっての奥さんはりささんしかいません。
りささんが笑顔でいることだけが、今の彼を助けることができるのかもしれません。

ご自分に、現状を変えることができる力があるということを信頼してくださいね。
もちろん、りささん自身もご自分の思いや、子育てなどで大変な部分もあるかと思います。
ひとりでがんばる必要はありません。
とはいえ、今は旦那さまもいっぱいいっぱいですので、りささんがしんどいときにはカウンセリングなどを利用してみてください。
りささんがほんの少し、気持ちを変えることができれば、家の中の雰囲気が変わってきます。
そうなれば落ち着いてきますし、最終的には旦那さんと多くのことを共有して相談しあえる関係になれたらいいですね。
一日も早く、そうなることを応援していますね。
ご相談、ありがとうございました。

山下ちなみ