主人が借金を繰り返すのはなぜ？

ご主人もきっと「頭では分かっているのに辞められない。どうしてなのかが分からない」という状態ではないかと思います。
ほとんど無意識的に借りてしまい、その後に「しまった・・・」と感じるのではないかな。
それはあだちさんもおっしゃるように「麻痺した感覚」があるのではないかと僕は考えます。

妻としての立場では、いつ見知らぬ借金が増えてしまうか不安も募るでしょうから、これを機会にじっくり向き合って見られると良いでしょう。
できれば、ご夫婦揃ってこの問題に取り組んで行かれるのが良いと思います。

お金が心理的に及ぼすものから見ていく方法と、お金を借りることで生まれる感情について見ていく方法などがあるかと思いますので、参考にしてみてくださいね。

あだちさんやご主人にとってお金とはどんなものなのでしょうか？
使い道を探ることも大切なことですが、お金に関する感情を見てみるのも一つの手ですね。
例えばお金を忌み嫌ってたとしたら、お金からもやはり忌み嫌われてしまい、苦しみを作り出してしまいます。
そこではお金というものについて、お互いにどう思っているかを話し合ってみるのが良いでしょう。
そこでは批判とかせずに、聞き役に徹するのがコツですね。
ここで分かってくるのが心理的に及ぼしている影響なんです。

一方、お金を借りることで生まれるのは多く“罪悪感”ではないかと思うんです。
ご主人は反省し、もうしない、という言葉を繰り返しているとのことですから、彼にとっては家族に対して申し訳ない気持ちを少なからず感じていらっしゃるでしょう。
そこでは彼を改めさせようと「裁判官」のような立場に立つと、彼はまるで牢獄に繋がれたように感じてしまいますね。
彼をコントロールしようとするよりも、彼のそんな気持ちをただ受けとめてあげることが必要ではないかと思います。

また、ご主人のそんな態度からはあだちさんやご両親に対する無意識的なメッセージがあると思って見ることもできますね。

例えば、優しく良い人だったとしたら、必要以上に感情を抑圧してしまうのかもしれません。
だから、イヤなことがあっても我慢してしまい、その嫌悪感や怒りを心に貯め込んでしまうときもあります。
その抑圧された感情を持ちつづけることはとても苦しいことだから、人は何らかの方法でそれを吐き出そうとします。
ある人はアルコールに走り、ある人は仕事、ある人はギャンブル、ある人はドラッグやセックス、といった風に。
通常はスポーツやカラオケ、コミュニケーションなどで解放されるものですが、あまりに強い抑圧があると、それくらい強い刺激がないと無理な感覚になり、そこで上記のような中毒的な症状を生み出すんです。
そうして、それくらいしんどい思いをしていること、逃げたい何かがあることを暗に訴えていたりするんですね。

だから、お金を借りることで苦しむのはご主人としても分かっているけれど、それを通じて家族に分かってもらいたい気持ちがあるのかもしれません。
それは家族や奥さんへの不満かもしれないし、自分自身への強烈な自己嫌悪かもしれません。
ちょっと苦しいけれど、その気持ちを家族が受けとめてあげることができたとしたら、ご主人としてもお金を借りつづける必要はなくなっていきます。

また、ご主人の中であまりのその感情が強いとしたら、感覚が麻痺してしまうようになり、ますます強い刺激（大きな借金）を求めるようになるんですね。

特にお金に関する問題は、愛情の授受によるところも多いようです。
必要以上にお金が出ていって、借金になってしまうとしたら、それは愛情を受け取れない彼の心理を示していると見ることもできるでしょう。
（逆にお金を貯めるだけ貯めて使わない場合は、愛情を与える点で問題が出てくる場合があります）
言わば、お金の拒食症みたいな感じです。

この場合はゆっくりと彼の愛情を受け取ったり、彼に愛情を与えてあげることがあだちさんには求められていると思うんです。
日々のお二人の様子をうかがってみないと具体的なことは申し上げられないのですが、例えば、一つ一つの彼の行為に感謝を示したり、彼の心の状態を気にしたりしてあげたり、といった点でね。

ですから「裏切られる」という恐れを感じてしまうのは無理ないこととはいえ、それで実際に彼から距離を取ってしまうと、ますますその癖はひどくなってしまうと思います。

まずは、彼の借金を重ねるのは、あだちさんへのどんなメッセージなのかを考えてみてください。
そして、ご主人とゆっくりとお話をされてみることをお勧めしたいです。
必要であれば、また僕たちを頼って見てくださいね。

ありがとうございました。