結婚できないのは10年前の出来事が影響してるのでしょうか?

相談者名
shiho
 こんにちは。私は30代独身です。とても結婚したい気持ちはあるのですが、踏み切れません。今までほとんど切れ目なく彼氏がいました。現在もそれらしい人がいます。でも、交際中でもいつも他のもっと条件のいい人を捜してしまっています。もちろん彼氏のことは嫌いではないし、特別の存在です。

私は10年ほど前、レイプに近い体験をしました。といっても、自分が招いたことなんですけど。相手は男友達の上司で、3人で一緒に飲みに行った後、車を持っていた上司が私を家まで送ることになりました。家に着くと、彼は「疲れたから少し休ませて、このまま運転したら事故するかも」と言うので、「車の中で寝てくださいよ」と言って断りましたが、深夜で、私を送ってきたばかりに帰るのに2時間近くもかかるということで、仕方なく彼を部屋に入れてしまいました。彼はちょっと前に別れた彼に雰囲気が似ていました。自分でもこの状態はやばいとはわかっていましたが、彼は結婚しているから大丈夫かな、と言う感じだったんです。馬鹿ですよね。

コーヒーを出して、帰ってもらおうと思っていると、彼は床の上で眠ってしまいました。10分程寝させてあげようと思っていると、私も眠くなって、少しうとうとしてしまい、はっと気づくと20分ほど経っていたので、彼を起こそうとすると、私の腕を引っ張り、キスしてきました。少し怖くなったので、「奥さんがいるじゃないですか、やめてください」と言って抵抗しましたが、もちろん力ではかなわないし、前の彼と別れたことで、自暴自棄になっていた頃だったので「どうでもいいや」て気分になっていたのか受け入れてしまいました。受け入れた?今となってはどうしてあんな状態になったのか、はっきりとはわかりません。本気で嫌がっていたらもっと抵抗できたのではないかとか、本当はそうなってもいいと思っていたのではないかとか、私は一体何を考えていたのでしょう?自分が傷ついたなんて思いませんでした。

自分が招いたことで、あまりにも軽すぎると思ったので、このことは今まで誰一人として話したことはありません。心の奥底にしまって忘れていたぐらいです。ごく最近、ある本を読んでいて、これってレイプかも、と思ったのです。レイプされた経験がある人は性的関係に問題が出てくることがあるという内容だったと思います。

確かに私は、愛を感じていなくても相手が求めてくるとセックスができます。そして、その時は、相手のことが好きな錯覚に陥っていることもあります。でも、相手が本気になればなるほど、離れたくなり、この人は、こことここがだめ、と欠点を見つけては他の相手を見つけようとしてしまいます。以前つきあっていた彼氏に「おまえが心から愛しているのは、家族だけだ」と言われたことがありますが、全くその通りで、未だかつて誰かを本気で愛した記憶がありません。自分の兄姉がきちんとした家庭を持って幸せに暮らしているのを見るにつけ、相手が誰でもいい私にはとうていかなわない夢なのかも、と思われて、とても悲しい気持ちになります。

それでももしこの体験が私の心の中のキズになっているのなら、このキズを癒すことができれば、もう少しまともな恋愛ができるのかもしれない、という気もします。でも、今でも自分が傷ついていたとは思えないし、あの頃どう感じていたのかということも思い出せません。彼に対して怒りも感じていません。こんな状態でも、心のどこかに後遺症が残っているといえるのでしょうか。

カウンセラー
根本裕幸(退会)
shihoさん、こんばんわ。根本です。
お待たせしました。
ご相談ありがとうございます。

心の中にキズが残っているかどうかというのは、もう少しお話を伺わないとはっきりしたことはいえませんが、僕の経験では、残っていない方がおかしいかな、と感じさせます。
これは一般論ですから、参考にして頂ければ幸いですが、レイプやそれに近い経験をすると、自分に対して嫌悪感が生まれます。多くの女性は痴漢にあったときもそうですが、相手を憎む以上に自分を責めてしまいます。
自分に隙があったんじゃないか?やっぱり自分が悪いのではないか?等々。
特に数年を経ると、相手への憎しみより、自分への戒めや嫌悪感ばかりが残るようになっていきます。
同時に、その嫌悪感から、自分が穢れてしまった存在のように思えて、自暴自棄になったり、セックスに対して特別な感情を抱かなくなったり、気力を失ってしまったりもします。

この心の痛みを癒していくには、彼との本当に愛情のこもったセックスを繰り返していくことが一番なんです。穢れたと感じている自分を浄化していくことがやはり一番のようです。
(カウンセリングでは、セックスの代わりにセラピーを使ってそんな嫌悪感や穢れてしまった感覚を洗い流していきます)

ですから、ステキな恋愛を重ねていくに連れて、そのキズは癒されていくものですから、それほど切れ間なく彼氏がいらっしゃるshihoさんの場合は、ある程度癒されているのかもしれませんね。
(それはどんな恋愛か?にも大きく依存しますけどね)

> 現在もそれらしい人がいます。でも、交際中でもいつも他のもっと条件のいい人を捜してしまっています。もちろん彼氏のことは嫌いではないし、特別の存在です。

何か一人に決められないような感じがあるんでしょうか?
完璧さを彼に求めてしまうのかな。
そんな彼らの不満な点や、物足りない点ってどんなところだったのでしょうか。
彼氏ごとに違う場合もあるし、何か似通った点があるかもしれません。
自分の恋愛を別角度から眺めるためにも一度思い巡らせてみて下さい。

>  私は10年ほど前、レイプに近い体験をしました。といっても、自分が招いたことなんですけど。

10年も前となると、記憶も曖昧な部分も出てくるかもしれないけれど、比較的リアルに思い出せているような感じもしますね。
ありありと、でなくても、10年前のその他の出来事(例えば、彼とのデートや仕事のこと)よりも鮮明に記憶がよみがえってくるようでしたら、案外、この出来事は心の痛みと共に今のshihoさんの心に生きているのかもしれません。

でも、ひどい経験ですよね。
shihoさんにも確かに悪いところがあったかもしれないけれど、それ以上に上司の行動はいただけませんね・・・。
もう怒りはないとのことでしたし、感情的にはあまり覚えていないことかもしれないけれど、当時の自分なら、それをどう捉え、どんな風に感じていたと思われますか?
辛かったり、悲しかったり、惨めだったり、虚しかったり、気持ち悪かったり、何かが変わってしまったり、そんな感覚もあったかもしれませんね。

> 前の彼と別れたことで、自暴自棄になっていた頃だったので「どうでもいいや」て気分になっていたのか受け入れてしまいました。受け入れた?今となってはどうしてあんな状態になったのか、はっきりとはわかりません。本気で嫌がっていたらもっと抵抗できたのではないかとか、本当はそうなってもいいと思っていたのではないかとか、私は一体何を考えていたのでしょう?自分が傷ついたなんて思いませんでした。

彼と別れてしまった寂しい思いがたくさんあったのかもしれませんね。
投げやりになってしまって「彼と寝たとして誰も困る人はいない」なんて感じてしまったのかもしれません。
お酒の勢いもあったかもしれないし、何となく人恋しい夜だったのかもしれません。
そんな色々な要素があって、いわゆる「魔が差した」時間になったのかな。

>  自分が招いたことで、あまりにも軽すぎると思ったので、このことは今まで誰一人として話したことはありません。心の奥底にしまって忘れていたぐらいです。ごく最近、ある本を読んでいて、これってレイプかも、と思ったのです。レイプされた経験がある人は性的関係に問題が出てくることがあるという内容だったと思います。

封印していたものが本をきっかけに解かれてしまったような感じですね。
そういうときって、自分では全然意識してないところで今の自分に影響しているものが多くあることもあるんですね。

例えば、以前ある女性は仕事のご相談でカウンセリングにいらっしゃったんですね。
何だか無気力で、仕事に集中できなくなってしまった、と。
そうして仕事のことを中心に話を伺っていると、何か様子が変わってきました。
実は彼女には数年前に別れた彼氏がいて、とても辛い思いをそのときしていたんです。
でも、彼女はそこで仕事に生きることを決心し、恋愛を封印したまま数年間仕事に頑張ってこられたんですね。
だから、彼女にとってのキャリアというのは、恋愛の痛みを忘れるための補償行為になってしまっていたんです。
でも、彼女は彼とのことはもう過ぎたことで、忘れてしまった過去のことだったから、もう関係ないと思っていたばかりか、記憶からも消去してしまっていました。
でも、その失恋の痛みや彼をもう一度手放すことに注目していくと、徐々に彼女に活気が戻り、やがては新しい恋に踏み出すことが出来るようになったんです。

もし10年前の事件をきっかけに自分が何か変わったようなところがあるとしたら、それがヒントになるかもしれません。
でも、それもだいぶ昔のことですから、なかなかすぐには思い出せないかもしれませんね。
ですから、すぐにというよりは、少し時間をゆっくり取って自分を見つめ直していくことを提案したいです。

>  確かに私は、愛を感じていなくても相手が求めてくるとセックスができます。そして、その時は、相手のことが好きな錯覚に陥っていることもあります。

これはずっと以前からそうだったんでしょうか。
それとも徐々にそんな風に変わって来たんでしょうか。
30代になって、色んな男性とセックスを経験してくると、ある意味でオープンになって、色んな人とセックスを楽しめるようにもなります。
もちろん、それはこの人とセックスしたいな、という気持ちが出てくるからなんですけどね。

> でも、相手が本気になればなるほど、離れたくなり、この人は、こことここがだめ、と欠点を見つけては他の相手を見つけようとしてしまいます。以前つきあっていた彼氏に「おまえが心から愛しているのは、家族だけだ」と言われたことがありますが、全くその通りで、未だかつて誰かを本気で愛した記憶がありません。

僕にはshihoさんが本気の恋愛をすることを恐れていらっしゃるように感じましたよ。
どうして彼氏を愛せないのでしょうね。
どんなブレーキが心にかかってしまっているのでしょう。

この原因の一つとして10年前の事件を取り上げることも出来るでしょう。
でも、もっと以前、例えばご両親との関係や、初期の恋愛での経験がこの状態を作り出してしまっていることも僕は視野に入れておきたいですね。
もちろん、お兄さんやお姉さんとの関係もポイントかもしれません。
何か彼らには敵わないような自分を感じていらっしゃったんでしょうか。

>  それでももしこの体験が私の心の中のキズになっているのなら、このキズを癒すことができれば、もう少しまともな恋愛ができるのかもしれない、という気もします。でも、今でも自分が傷ついていたとは思えないし、あの頃どう感じていたのかということも思い出せません。彼に対して怒りも感じていません。こんな状態でも、心のどこかに後遺症が残っているといえるのでしょうか。

先ほど紹介したキャリアウーマンの女性もそうだったんですけどね、僕たちって本当は忘れることなんてできないんですね。
記憶の奥にしまいこんでいて、思い出せないことはたくさんあるけどね。
そして、その記憶の奥にあるものが、潜在意識でのトラウマになって、今の自分を苦しめているってことは、紹介した以外にもたくさんあります(というか、ほとんどの場合は、記憶の奥にあるものが原因だと言ってもいいくらいです)。

もし、本をきっかけに「何か残ってるのかも」と思われたとしたら、改めてそのことを見つめ直すきっかけになるだろうと思います。
このコーナーに書いてみようと思われたのも、それがきっかけで、その本を手に取らなければ、うちのサイトの存在も知っては頂けなかったかもしれませんね。
(だから、人の縁って僕は大切にしたいってすごく思うんですね)

そして、そこに何らかのひっかかりを感じたということは、心が何らかのメッセージを今のあなたに送ってきたのかもしれません。
「今、そのことに向き合って、楽になって、ステキな恋愛をしようよ」ってメッセージをね。

物事ってほんとにあらゆる角度から眺めることができますからね。
一つのきっかけから人生が変わってしまったこともありますから、一つ一つの気付きや出会いを大切にしてみるのも大切だと思います。

今日お話させていただいたのはshihoさんの特定論というよりも、一般論が多くなってしまったかもしれません。
ですから、自分がこうなんだ、という読み方をされるよりも、そういう見方もあるんやなあ、という気持ちで読んでいただけたら幸いです。
そして、そういう気持ちで読み返してみて、新たな引っ掛かりがあるとしたら、それは新たな一歩になるでしょう。

自分の経験や心を見直すことってとてもステキなことですから、今以上に恋愛を楽しみ、お兄さんやお姉さん以上に幸せな家庭を作ろう、という目標に向かってチャレンジしてみてください。
もし僕に協力できることがあれば、またお話しましょうね。

ありがとうございました。

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