陸さん はじめまして。 近藤あきとしと申します。 今回はご相談をお寄せくださいましてありがとうございます。 どうぞよろしくお願いいたします。毎日強い不安とプレッシャーに悩まされているのですね。 楽をするとその後にしっぺ返しがくる、だから自分にとって良いことをしても、 休養を取ってもそれはむしろ、その後に起こる恐怖の前触れとなってしまう というような感じでしょうか。> 小さい頃から怒られる事が異常に怖く、人の視線を気にしていました。 > ただ、学校・社会人となり、それらは緩和されたと思っていたのですが、 > 数年前に無理なダイエットをして、拒食・過食症になってから > 前以上に人からの評価や顔色が怖くなりました。 ということは、陸さんは恐怖と不安の感覚を、その頃からずっと今まで持ち続けて きたのかもしれませんね。その為人目を気にして常に顔色を伺って周りに合わせた行動や、 求められていることを察知してその通りに振る舞うことで怒られるという恐怖を避けて こられたのではないでしょうか。 それと同時に子供の陸さんは家の中の平和のために、わたしはこうした方が良いだろう という気持ちもあったのではないですか?家族が上手くいくために、あるいは両親の 喜ぶ顔が見たくて、子供なりに考えて一生懸命に頑張ってたのかもしれませんよね。 しかし、それは「本当はわたしはこうしたいの」「それは好きじゃないな」というような 本心を隠してしまっているんですよね。それが1度や2度なら問題ないのですが、 いつもいつも本心を言わずに周りに合わせてばかりいると、本心を隠すことが癖のように なってしまって、正直な気持ちを言って良い状況であったとしても本心が何だか自分でも 良く分からない、ということも良くあるんです。 実はこういったことは陸さんだけに限らず、私たちはずっと昔から繰り返してきています。 「テストで100点取ったら、お父さんがオモチャをかってあげるからね」 「お母さんの言う事が聞けないなら、よその家の子になりなさい」 こういった親の言葉は子供に「愛してほしければこうしなさい」という脅しに近いものを 感じさせてしまいます。「そんなことをしたらバチがあたるぞ」という言い方と同じですね。 仮に子供が親の言う通りにして上手くいったとしても、それは「犠牲」することを始めた ということですので、愛情をもらうには自分を抑えて我慢しなければいけないということを 覚えたということです。そしてそのやり方(犠牲)でしか愛情をもらえないと思ってしまう ということになるんですね。 そしてそのパターンは大人になっても変わらず続いていくので、家族・友人・会社・恋人、 成長とともに愛する対象は変わってゆきますが、犠牲をすることでしか相手を愛せなくなる というようなことが起こるのです。そこでは愛すること与える喜びを感じることは難しいので 一生懸命相手の為につくしても、辛どさばかり感じたり報われない感覚がいつもつきまとって いるということに苦しむことになったりします。 しかし一番の問題は、そんなことをし続けている自分がイヤになって自分の価値をどんどん 下げてしまうことなんですね。愛されるために何かをしなくてはと犠牲をしている自分が イヤで仕方なくなって自己嫌悪に陥ったり、「そのままの自分は愛されるはずがない」 という感覚を感じてそこから逃れるためにますます感情を抑えてしまうこともあるのです。 もしかしたら陸さんがいるのはここなのかもしれませんね。 だとしたら、もう本当の気持ちを打ち明けてみる時なのかもしれません。 「もうやだ」「疲れた」「やりたくない」「本当はこうしたかった」 何でもかまいませんので、今の気持ちを誰かに寄り添って聞いてもらうと良いですよ。 ただ不安、怖いという気持ちを聞いてもらうでもかまいませんからね。 好きな趣味なのに楽しめないというのも、ネガティブな感情が嫌で抑え込もうとすると、 わたしたちの心はポジティブな感情も全部一緒に抑え込んでしまうので、そういう時は なかなか心から楽しむことが出来ないからなのです。 だから先ずは「不安」「怖い」という感情を解放して外へ出してあげるのが大事なんです。 感情はちゃんと向き合って感じてあげると消えてなくなっていくので、共感して聞いてくれる 誰かに話していくのが良いでしょう。抑え込まれている感情が解放されていけば「嬉しい」 「楽しい」といったポジティブな感情も感じやすくなってきますから、趣味も楽しめるように なっていきますよ。 > 堂々めぐりとなり、人に相談出来ず、最近は人とどう会話していいか > 分からなくなってきました。 > もう消えたい、いなくなりたいと思ってきてしまいます。 この感覚こそが自己嫌悪なんですね。 自己嫌悪という感情は私たちを孤独にさせようとするんです。 一人になっていたい、人から離れていよう、というように思わせるんですね。 こういう時って袋小路に入り込んで出口がどこにも無いような、 本当にどん詰まりのどん底にいるような感覚ですよね。 何処にも救いが無いんじゃないか、だったら誰にも関わらずにいようって。 悪いのは自分だし、って感じてると余計にそうしてしまいますからね。 だからこそ一人にならないようにしましょうね。 思い切って誰かに助けを求めて下さい。話を聞いてもらってみてください。 もちろん私たちカウンセラーに頼って下さるのは大歓迎ですからね。 不安が消えないのは不安が大きすぎるからだと思われるので、誰かに話して心の外へ 出していけばその気持ちも小さくなっていきますよ。 陸さんはたくさんの人に愛されていますから、苦しい時はその人たちの顔を思い出して 下さいね。家族友人、会社の人たち、彼。 そのみんなが陸さんを見守ってくれていますし、 話を寄り添って聞いてくれます。 そして幸せになれるように祈ってくれています。 それは陸さんにそれだけの価値があるからなんですよ。 陸さんが未来にワクワクしながら毎日を楽しめるようになれることを祈っています! 今回はご相談ありがとうございました。 近藤あきとし |