彼と父がリンクしてしまう

相談者名
キキ
最近、4年10ヶ月付き合っている2歳年下の彼との関係がうまくいきません。
ありがちなお話ですが、彼の仕事が忙しくなったのをきっかけに、完全な倦怠期の落とし穴にはまってしまった感じです。
加えて、私の周りが結婚ラッシュで焦ったのもあって、プロポーズをされてもいないのにマリッジブルーのような感じになってしまい2ヶ月前に彼に別れを言いました。
当初は彼に対して冷たい嫌悪感まで生まれてしまい、別れる事しか考えられませんでしたが同じく彼も、倦怠期と結婚に対する不安でずっと悩んでいたという事がだんだんと理解でき、今現在は、もう少し付き合いを前向きにできないか、という気持ちに変わってきました。
最近は、お互い無理しない為に週1回ご飯を食べにいく程度の、距離を置いた付き合いをしていますが、それも1ヶ月となり、もう少し状況をどうにか前進したいと思っているのですが今ひとつ踏み込めません。
原因は、いろいろと私の気持ちにあると思いますが、その中でも、彼と父への怒りの感情がかなりリンクしていることが思い当たります。
彼とケンカして帰った日は、理不尽に父に当たり散らしたり、逆に父の嫌なところを見ると直接的に何の関係もない彼の事が嫌いになってくるのです。
彼と父の特徴が似ている事もあると思います。
母より一つ年下で、何かと母や祖母に甘えてすぎていて、自己中心的で、機嫌が悪いとその怒りを全面に表し何かと周りにあたります。
DVこそしませんが、私たちはいつも父の機嫌に振り回されていました。
愛されなかったとは思っていませんが、男の子が欲しかった父に「お前が男の子だったらなぁ」と小さい事からずっと言われてきた事もあって、姉や妹に比べて女の子として可愛がられていない不満は常にありました。
結果、昔から父とはよく衝突していて、夜に口論の末父を殴って飛び出して朝方まで帰らなかったこともありました。
父に似た人とだけは結婚しないと思っていたはずが、蓋をあけてみれば私が初めて結婚を考えた彼は父にそっくりで、それを実感するたびに悲しくて腹が立ちます。
父と彼は似ているけど違う、と分かっているはずですが、なかなかこのリンクを断ち切る事ができません。
この父との関係性だけで、彼との関係が改善されるというのも考えが甘い気もしますが少しでも前進したくてご相談させて頂きました。
よろしくお願いします。
カウンセラー
近藤あきとし
キキさん はじめまして。
近藤あきとしと申します。
今回はご相談をお寄せくださいましてありがとうございます。
どうぞよろしくお願いいたします。

> 最近、4年10ヶ月付き合っている2歳年下の彼との関係がうまくいきません。
ありがちなお話ですが、彼の仕事が忙しくなったのをきっかけに、完全な倦怠期の落とし穴にはまってしまった感じです。
加えて、私の周りが結婚ラッシュで焦ったのもあって、プロポーズをされてもいないのにマリッジブルーのような感じになってしまい2ヶ月前に彼に別れを言いました。

たくさん悩んで、苦しんだ時期だったんですね。
彼が仕事に時間を取られているうちに、何だか私よりも仕事の方が大切なのかなと
思ってしまったのでしょうか。本当に私愛されているのかな?という疑いと不安が
少しずつキキさんの中に積み重なっていったのかもしれません。

そして2人の間で結婚が具体的になるまえに周りの影響もあって、
キキさんの心の中は不安が持ちきれないような状態になってしまったのでしょうね。
好きな彼と一度はお別れをしなければいけなかったのですから、本当にしんどかった
のだろうと思います。

私たちは自分自身や周りが変化していくことをストレスに感じるものなんです。
それが自分の望むものだったり、良い方向への変化だったとしてもです。
その変化の度合いが大きければ大きいほど、ストレスの度合いも大きいんですね。

結婚というのはそれまでとは人生が大きく変わるほどの重大な出来事なわけですから
キキさんも結婚を身近に感じた分だけ、大きなストレスを同時に感じていたものと
思われます。そしてもう耐えきれないと思って彼を遠ざける形でその不安をなんとか
解消しようとしたのではないかと思いますよ。

> 当初は彼に対して冷たい嫌悪感まで生まれてしまい、別れる事しか考えられませんでしたが同じく彼も、倦怠期と結婚に対する不安でずっと悩んでいたという事がだんだんと理解でき、今現在は、もう少し付き合いを前向きにできないか、という気持ちに変わってきました。

嫌悪していた彼のことを今では理解してあげられるようになれたというのは
良いですね。痛みや苦しみに嵌り込んでいる時というのは自分の方にばかり
意識が向いてしまって相手の気持ちを考えることは出来ないものですから、
彼の不安と悩みを感じてあげられるようになれたのは素晴らしいことだと
思います。またキキさんが自分の感情と向き合える準備ができたということ
なのかもしれませんね。

> 最近は、お互い無理しない為に週1回ご飯を食べにいく程度の、距離を置いた付き合いをしていますが、それも1ヶ月となり、もう少し状況をどうにか前進したいと思っているのですが今ひとつ踏み込めません。
原因は、いろいろと私の気持ちにあると思いますが、その中でも、彼と父への怒りの感情がかなりリンクしていることが思い当たります。
彼とケンカして帰った日は、理不尽に父に当たり散らしたり、逆に父の嫌なところを見ると直接的に何の関係もない彼の事が嫌いになってくるのです。

お父さんへの怒りが彼との距離を縮めることの障害になっているかもしれない、
ということですが、確かに異性の親というのは心理的にはパートナーの象徴に
なることが多いものですから、影響が無いことの方が少ないかもしれません。

そしてキキさんにとっては、「お父さんとの距離感」が「彼との距離感」に
そのまま当てはまっているのではないかと感じました。

子供時代にお父さんとの距離感を遠くに感じていれば、男女関係では彼を遠くに
置きたくなってしまうんですね(近ければその逆)。例えば小さい頃お父さんが
仕事が忙しくあまり家にいなければ(趣味、お酒、浮気などの場合もあります)、
離れている感じを強く覚えますし、その分だけ甘えられなかったり子供らしく
いられないような感覚を多く味わいます。

本当は「甘えたい」「優しくしてもらいたい」のに、それらの欲求は抑え込んで
いくしかなくなります。そうすると甘えたいと思ってもつい我慢して何でもない態度を
とってしまったり、常に顔色を伺うようになって素直な自分が出せなくなったりします。

そして大きくなって彼が出来るとお父さんに感じていたことを彼にも同じように
感じてしまうので、彼に甘えたいはずなのに我慢してしまったり彼の顔色を伺うのを
止められなかったりしてしまうんですね。

子供時代は親に対して依存したい気持ちが必ずあるものですが、それが理由はどうあれ
満たされなかったりすると不満という形で私たちの心の中に収められていきます。
そして不満は蓄積されていくと「怒り」につながっていくんです。

キキさんの場合は彼の中にお父さんを感じる分だけ、彼に近づくほどにお父さんへ
感じている「怒り」が湧きあがってくるのかもしれませんね。だから結婚を考えた時は
彼に不安と同時にキキさんの中にある「怒り」に触れてしまい、どうしようもない
嫌な感情が出てきてしまって辛かったのではないかと思います。

> 彼と父の特徴が似ている事もあると思います。
母より一つ年下で、何かと母や祖母に甘えてすぎていて、自己中心的で、機嫌が悪いとその怒りを全面に表し何かと周りにあたります。
DVこそしませんが、私たちはいつも父の機嫌に振り回されていました。
愛されなかったとは思っていませんが、男の子が欲しかった父に「お前が男の子だったらなぁ」と小さい事からずっと言われてきた事もあって、姉や妹に比べて女の子として可愛がられていない不満は常にありました。
結果、昔から父とはよく衝突していて、夜に口論の末父を殴って飛び出して朝方まで帰らなかったこともありました。
父に似た人とだけは結婚しないと思っていたはずが、蓋をあけてみれば私が初めて結婚を考えた彼は父にそっくりで、それを実感するたびに悲しくて腹が立ちます。

どこか子供っぽい部分もあるお父さんだったようですね。
でもキキさんにしてみれば何か頼りなかったり、男らしさに欠けてたり、
ありのままを受け入れてくれるようには感じれなかったかもしれません。。
「お父さんて、どうしていつもああなのかしら!」なんて言ってしまうことも
あったかもしれませんね。

解って欲しくて衝突したり、怒ったり、あきらめようと思ったり、
そうしたお父さんへの不満が大きくなっていくと、成長してパートナーを得た時に
そのパートナーにお父さんとの間で満たされなかった思いを解消してほしいと
感じてしまうんです。

でも彼はお父さんではありませんから、彼が頑張ってキキさんの思いを満たそうと
してくれても何か不十分な感じがしたりして彼にさらに欲求を突き付けてしまったり
止められない思いに苦しくなることもあったかもしれませんね。

そうこうしているうちに彼が疲れてしまってあまり関わってくれなくなると、
愛されてないのかと不安になったり彼を責めてしまうこともあってもおかしくは
ないんです。

> 父と彼は似ているけど違う、と分かっているはずですが、なかなかこのリンクを断ち切る事ができません。
この父との関係性だけで、彼との関係が改善されるというのも考えが甘い気もしますが少しでも前進したくてご相談させて頂きました。
よろしくお願いします。

キキさんはお父さんへの不満もあった一方で、そんなお父さんのことを理解したい
受け入れたいと思う気持ちも持っていたのではなかったかと私には思えました。
きっとその思いが強くある分だけ、お父さんを感じさせる要素のある男性を好きに
なってしまうのだと思います。

そしてそんな彼に近づき理解し受け入れることで、キキさんはお父さんを解って
あげたいと心の中では感じているような気がします。

そんな思いを解放してあげる為に、子供時代に抑え込んだり諦めてしまった
お父さんと間で感じていた感情をもう一度思い起こすことから始めてみるのが
良いと思います。

しかしこの感情というのは今まで長い間無意識的に避けてきているものなので、
かなり抵抗感を覚えることもよくあるんです。なので、できれば1人でやるよりも
信頼できる誰かに思いを打ち明けてみること、そして受け止めてもらう安心感を
感じながら取り組んでいくことをお勧めします。

無料の電話カウンセリングを使ってみるのも良いでしょう。
詳しくお話を聞かせていただければ、より具体的なアドバイスもできるかと思います。

お父さんへの怒りの中から抜け出してキキさんの本当の気持ちを拾い上げられたら
あの頃出せなかった素直な自分を取り戻せると思います。それは誰からも愛される
キキさんだと思いますよ。

いつでも良いので連絡お待ちしてますね。

今回はご相談ありがとうございました。

近藤あきとし

この記事を書いたカウンセラー

About Author

超自立男性との恋愛・コミュニケーションに関わるお悩み・慢性的な生きづらさの解消などを得意とする。 理論的な“心理分析”と、感覚を使った“心理セラピー”を活用する多面的なサポートが好評。 問題の裏に隠れた「真実の物語」を読み解き「自分の本質を生きる」ことを目指すカウンセリングを提供している。