明子さん、こんにちわ。根本です。 お待たせしました。 ご相談ありがとうございます。彼の育ちと関わってくる問題のようですね。 彼を理解してあげよう、という気持ちはとっても素晴らしいですから、その参考にしてもらえたら幸いです。 > とてもかわいがっていましたし、子供もなついていたし > いい兄貴といった感じでした。 > それがこのところ、子供達の甘える姿勢が許せないとかで > よく私にお説教してきます。 この変化のきっかけって何か思いつくものはあるでしょうか。 彼や明子さんの心理的な変化であることが多いんですけどね。 例えば、無意識的に将来を思い始めた、とか、二人の間にそんな雰囲気が流れた、とか。 > 彼自身は「・・・しては親父に殴られた」とか「おふくろと2人でよくアオタン > つくってた」(お父さんにやられて)とか、「オヤジがうちにお金入れなくて > 貧乏だった」とか・・子供の頃の話といえば、こんな事ばかりです。 > 彼の進学の為のお金もお父さんがギャンブルに使ってしまったとか。 お父さんに相当苦しめられたような感じですね。 こんな経験から彼はお父さんに対してどんな気持ちを抱いているのでしょうね。 例えば明子さんと彼が一緒に暮らすとしたら、彼は「父親」のポジションになりますね。 最初は「お兄ちゃん」の立場でいられたかもしれないけれど、生活していくにつれて当然「父親」の立場になってくると思うんです。 それが結婚とかこの先将来のことを考え始めたり、周りからそういう視線で見られたりすると尚更強まりますね。 そうすると、きっと彼の心には「父親=自分や母親を苦しめた存在」が蘇ってきます。 いわば、嫌っていたポジションに自分が入ることになるわけです。 それはどんな気分だと思われますか? 例えば、子供時代に父親を憎んでたとすると、自分が父親になったら子供に憎まれる、って観念が無意識的に生まれます。だから、父親になりたくなくなって、抵抗したり、拒絶したりするようになります。 また、父親を嫌う分だけ、完璧な父親像、理想の父親像を心の中に持つようになります。 例えば「親父は優しくなかった、だから、俺は優しい男になる」とかいった風に。 だから、彼の心にはそんな葛藤が無意識に出来上がってしまっているのかもしれませんね。 > 甘える事もあまりなかったようで、うちに帰ってほっとするという経験が > なかったようです。 それは辛い時代があったんですね。 彼にとって「家」とはどんなところだったんでしょうね。 それが彼の恐れや家庭を作ることへの抵抗の源になっていると思います。 > 私にとっては彼も子供も大切です。 > 彼は、いつも何かに怒っているようにみえます。 そうですね。 彼にとっても大切なものと思いたかったり、うまくやっていきたいと思っている節はありますよね。 でも、なぜかそれが自分に許せないところがあるのかもしれません。 > でも、「たまには、遊びに行こうかなって思うけど、子供達にあわせる顔が > ないな~」とか「1度行ったら誘惑に負けそう」とか言っています。 ということは、彼も遊びに行きたいなあ、て思いが強いんですね。 子供に合わせる顔が無い、とはどんな気持ちなのでしょうか? 何か罪悪感を感じてしまっているのかな。 > 子供は少しづつ自然に変わってくるものだと思います。 > 私は今は彼の心を少しでも楽にしてあげる方がみんなの為じゃないかな? > と思えるのですが・・・ そうですね。僕もそれには賛成ですよ。 > 私と彼、2人という事に関しては、自分に気持ちは「ありがとう」とか > 「うれしい」とか素直に言葉に出して伝えるように心がけてます。 > そして、理解してあげられるように、心がけて彼の言葉も聞くようにして > います。 それは素晴らしいことですね。 ぜひ、このまま続けてみてください。 > 子供達は彼が大好きです。 > いつまでも仲良く4人でしあわせになりたいです。 僕も応援しますよ。 ぜひ、そんな家族を作っていきましょうね。 彼には家族のよさや温かさが分からないところがあります。 だから、それを明子さんや子供達が教えてあげる必要があるんですね。 “教えてあげる”ていうと傲慢に聞こえるかもしれませんが、彼が「家族って本当はいいものなんだ・・・」と感じられる環境を作ってあげることです。 それもすぐには無理で、やはり時間が必要です。 少しずつ少しずつ。 彼にとっては“温かい家庭”というのは未体験のものですからね。 だから、明子さんとしてもじっくり向き合ってあげる必要があります。 ちょっと忍耐が必要なときもあるかもしれません。 でも、やがては彼も少しずつ家庭を受け入れ始めることができるようになるでしょう。 その変化はちょっとずつですから、それを敏感に受取ってあげましょう。 そうしないと今度は明子さんが苦しくなってきてしまいますから。 明子さん自身も自分を大切にしつつ、彼との距離を縮めていきましょうね。 ですから、明子さんがそれをあきらめないこと、そして、常に4人が仲良く暮らす夢を見つづけていきましょう。 応援していますよ。 ありがとうございました。 |