母子家庭で育った彼女

将来が不安で前に進めないです。

母子家庭で育った人は父親の愛を感じたいために異性を求める、とのことですが、実際にはすべての人が求めます。
母子家庭であっても、必ずしも父親の愛を求め続けるわけではないし、両親と一緒に暮らしていても、父親の愛を強く求める方も居るわけです。

この場合、ガクさんの彼女が当てはまると思わないほうがいいかもしれません。
つまり、人には個人差があって、例え同じ条件であっても、同じ結果になるとは限らない、ということですね。

そうすると、彼女が昔妻子ある男性と付き合っていたことと、母子家庭で育っていることは、まったく関係がないとは言いませんが、それ以外の要因も含まれた上でのことですから、単純に「母子家庭だから」で結論を出さないほうがいいと感じます。

それ以上に問題なのは、ガクさん自身のことですね。

もしかしたらガクさんは、彼女の問題といいながら、彼女にふさわしい自分であることに自信がないのかもしれませんね。
それは、いつか自分より素敵な男性が現れて、自分が見捨てられるような感じかもしれません。

例えるならば、ガクさんが昔お母さんのことが大好きで、お母さんから愛されるためにすごくがんばったとします。
しかし、お母さんの愛はお父さんに注がれてしまった。
もしこのような状態があったとしたら、ガクさんはどのような気分になるでしょう。

そして、このたとえ話の「お母さん」を「彼女」に、「お父さん」を「年上の男性」に置き換えると、どうなりますか？

すごく似たような話になると思いませんか？

実は、ガクさんの問題はここにあります。

ひとつは、母親の愛を求める自分が居るということ。
まあ男性であればほぼ全員が持っている感情ですから、それは問題ではありません。

もうひとつは、父親と張り合っている自分が居る、という感じでしょうか。
そしてその父親、性格には自分よりも権威や権限があり、自分に対して影響力の強い年上の同性に対して、ガクさんの心のどこかで「かなわない」と思ってしまうところがあるのではないか、と私は感じます。

パートナーシップというのは、問題を共有します。
彼女の問題は、ガクさん自身の問題でもあるわけです。

今のガクさんは、彼女から愛され続けられるのか、彼女のパートナーとしてふさわしくないのではないかとか、不安と猜疑心でいっぱいかもしれません。
しかし、その状態である間は、彼女自身を見てはいません。

彼女は、ちゃんとガクさん、あなたを愛していらっしゃいます。
「お父さん」よりも、あなたを選んだんですよ。

つまり、彼女は親離れをしたわけです。

ガクさんも、心の「親離れ」をするときかもしれませんね。

見るべきは自分の不安ではなく、彼女の愛です。
眼をそらしてはいけませんよ。

しっかり腹をくくって、彼女の愛を受け止めてあげてくださいね。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

ガクさんの幸せな未来をお祈りもうしあげます。

ありがとうございました。

中原謙一