相談者名 | レイン |
もうすぐ30歳になる女性です。 小学校5年にいじめにあい、特に男の子から蹴られたり、触れればバイ菌扱いされ、それ以来、人を避け、話をせず、一人で過ごしました。特に触れられることに強い恐怖でした。 社会人になる時にそれでは困るので、人並みに話せるようにしたり、スポーツサークルに行ったりしました。 2年前、スポーツサークルで何故か私に好意を持って下さった男性がいました。生まれて初めて付き合った方でしたが、初めて一人暮らしの自分の家に行った時に、後ろから抱きしめられた時何にも感じなくて、次の日に、嬉しい、温かな気持ちを感じました。同時に触れられた恐怖も感じ、彼のことが好きなのに、すぐに気持ちを感じない、怖いと思う私はおかしいのではないか?と悩みました。 自分の家二回目の時、彼に求められましたが、彼とはキスもまだでしたし、今まで経験がない、深く触れられる、痛いかも知れない、セックスのとてつもない恐怖と、アトピー持ちの体を見せたくない、という思いから断ってしまいました。翌日、強い性欲を感じ、自分でしながら、何で欲はあるのに、出来なかったのか…怖いと思うのに性欲がある自分はおかしいんだ、と自己嫌悪…。 彼とは、4ヵ月付き合いましたが、私の心ない言葉が原因で別れてしまいました。失恋はとても辛く、ずっと自己嫌悪に陷ってました。 今、また恋愛したい、でも、もう、私は恋愛は無理かも知れない、もし、万一好きになる人があらわれたとしても、また怖くなるかも、また拒んでしまうかも、と不安になります。まわりは当たり前のように恋愛、結婚してるのに、私は出来ないのがとても辛いです。 | |
カウンセラー | 中山けんたろう |
レインさん、はじめまして。 ご相談を担当させていただきます、中山けんたろうです。 よろしくお願いいたします。 さて、メールをお読みして思ったことは、「小学5年生のときのいじめがきっかけで恐怖やつらさを抱えながら本当に今までよくがんばって生きてこられたなぁ」という思いと、「現在のレインさんは何もおかしくないですし、自己嫌悪を感じる必要はない」ということでした。 とはいっても、20年近くもの間、自己嫌悪を感じてこられてそれによって苦しんで来られた訳ですよね。 今後の方向性としては、「自己嫌悪を感じながら、自己嫌悪を肯定も否定もせず、ただ自分の中に自己嫌悪が存在することを受入れていく」ということと、「自分が受入れることのできた自己嫌悪を、他人にも受入れてもらったり、愛してもらったりすること」ということになると思います。 まず、小学校5年生のときのいじめですね。 なぜつらいことかと言うと、そのようなひどい扱いを受けることによって、レインさんの心のどこかに、 ところが、レインさんの優しさや我慢強さが裏目に出て、「私が人を避け、話をせず、一人で過ごせば、私が被害者になることはないし、誰も加害者にすることはない。」と思われた部分と、「他人から触られてまたバイ菌扱いされるのはもうこりごり」という被害者としての怖れの部分の両面を持ち続けて来られたのではないかと思います。 ですので、なるべく自分自身を表現しないように、目立たないように、気持ちを表現しないように、ご自分の心の中から湧いて出てくるはずの「感情」のほとんどを、ぎゅう~と心の中に抑え込んでしまわれたようにお見受けします。 ご相談内容に書いていただいているように、初めて彼がおうちに来られたとき、その時は何も感じなかったのに、翌日になって、 翌日になってそのような感情が出てくる訳ですから、感情が出てくるのを相当の力で抑え込んでいらっしゃるようです。 今は、好きな男性と感情のやりとりをするために、1日待たなくてはいけないわけですよね。 彼のことが好きだった訳ですから、嬉しい気持ちや温かい気持ちを感じられるのはむしろ自然な反応だったと思います。 彼が2回目にレインさんのお宅に来られたときの感情もなかなかご自身では受入れにくいものですよね。 彼のことが好きだと思うからこそ、その彼からバイ菌扱いされて嫌いになられたらどうしよう、怖い。 レインさんは、「彼」のことが怖いのではないのです。 好きな彼から体を求められたこと、つまり、それくらい興味を持たれ、好意を持たれたことについてはうれしかったのだと思います。 「彼と心も体もつながりたい、一つになりたい」という気持ちは持たれたのですが、、しかし、「怖い」という気持ちの方が勝ってしまったのです。 その「思い込み」や「誤解」があるために感じてしまう恐怖感を感じたくないために、彼に対して心ない言葉をかけて、それが原因となって別れてしまわれたという見方ができます。 そのような「思い込み」や「誤解」を少しずつでもよいですから手放していきましょう。 「私は愛されています。」 恋愛は、自分のことを相手に知ってもらい受入れてもらうことであり、それと同時に、相手のことを知ってあげて受け入れていくことと言えます。 今後、「万一好きになる人があらわれたとしても、また怖くなるかも、また拒んでしまうかも、と不安になります。」と書いていただいています。 今はその不安な気持ちも受入れていってあげてくださいね。 ネガティブな感情をきちんと感じるようになれば、不思議なことに、「好き」とか「うれしい」とか「楽しい」という感情もきちんと感じられるようになってくるものなのです。 「まわりは当たり前のように恋愛、結婚してるのに、私は出来ないのがとても辛い」ともお書きいただいています。 30歳を前にしていろいろ思われることがおありかと思いますが、焦らずに進んでいかれたら、きっと心の傷や「思い込み」を解消できて、恋愛や結婚をできる日を迎えられると思います。 今回のご相談が、レインさんが変わっていかれるきっかけになればと思っています。 |