時間の流れとのつき合い方

相談者名
なな
いつもHPを読んで、参考にさせていただいています。大変ためになります。
早速ですが、時間の流れに強迫的に追われるような感じがします。最近特にひどいです。
たとえば月が変わってカレンダーをめくる時や、週の頭、給料日、そして年末年始…等。
そして私の誕生日は3月なのですが、店先に雛人形が並び始めるとひどく落ち込んでしまいます。
年齢を重ねることへの恐怖や、このままでいいのか、それとももっと生き方を変えるたほうがいいのか、と心が激しく揺れ動いてしまいます。
確かに病気や突然の事故で、年齢を重ねることすらできずに人生を終えざるを得ない不幸な人たちもいます。映画「タイタニック」の最後の方でもそんな台詞があったと記憶しています。
だから私は恵まれています。せっかくの人生、もっと楽に時間の流れと付き合っていきたいと思います。そのためのよきアドバイスをお願いします。
カウンセラー
大谷常緑
ななさん、こんにちは。
初めまして。ご相談を担当させていただく大谷です。
よろしくお願いします。

さて、ねねさんのご相談を拝見して感じた事は、2つあります。
一つは、この先の暗い人生のストーリーをお持ちではないかということです。
もう一つは、人生に対して無意味な感覚です。

前者は、この先の暗い人生ストーリーから何とか逃れたいという気持ちをつくり
出し、逃れるためには頑張らなければならないと焦りを生み出します。

後者は、ねねさんが元々お持ちの人生に対する情熱が行き場を失って、「どうせ
人生ってこんなもんだよ」と諦めている感じを生み出しています。

前者は、一見アクセルを踏んで人生を前に進めようとしている積極的な感情に見
え、後者は、一見ブレーキを踏んで人生を立ち止まらせようとしている消極的な
感情に思えるかも知れませんが、いずれもねねさんが今から先にある何かに対し
て感じている「怖れ」がその原因となっていて、実はいずれも人生に対するブレ
ーキになっています。

これらの怖れを取り除いてしまえば、時間の流れを過大に意識することなく、お
気持ちが平静になると思います。

では、どのようにすればいいかと言いますと、一番最初にやっていただきたい事
は、今の自分をありのままに認める事です。
例えば、
・何かが欠落している感覚
・自分の価値や存在意味を証明したい感覚
が、ねねさんの気持ちの中に無いでしょうか?
もしこれらの感覚があるとすれば、これらの感覚は、ねねさんの今を否定してい
る大きな要因です。
ねねさんの今を否定する事により、その延長線上にあるねねさんの将来も否定す
る感覚に陥って、怖れを感じ、それを阻止しようと時間をとても気にされるので
すね。
言わば、時限爆弾が自分の横に置かれていて、「カチッ、カチッ」と時を刻む音
が気になる状況なのですね。

ねねさんは、とても頑張り屋さんだし、きちっりとしておられるように感じまし
た。
人間、自分の良いところを認めにくいものですが、これらを初めとして、とても
多くの良い所をお持ちのように思います。
先ずは、これらご自分の良い所を認められて、今の自分をありのままに認めるよ
うにしてください。
そうすると、今の延長線上に未来があったとしても、それは怖れるに足りず、と
いう話になります。時限爆弾が幻想だった事に気付いていただけるはずです。

回答がお役に立てれば幸甚です。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。