自己分析

相談者名
ms
はじめまして、
私は今自分の性格に対してどうするべきか悩んでいます。

私は一種の脅迫神経症の様な物を持っているのですが、
それが特定の事柄ではなく、すべての行動に対してなんです。

小さい頃から、私は全ての物に対して警戒心が強く、
何か行動を起こそうとすると、頭でパニックになり
先に疲れて、何も出来ない事がほとんどでした。

周りの人と話そうとしても、完璧に話そうと頭で思っているのに、
何を話せばいいか分からず、焦って何も言えずに終わったり、
勉強などをしようとしても、努力に対しての結果が怖くて
どうしても何も出来ずに終わりました。
その内に努力する事に疲れて、外の人と喋らなくなったり
ワザと他の人と違う行動を取って遠ざける様になり、
周りからも孤立するようになりました。

施設へ相談する話もあったんですが、私は人に話すことがイヤだったので
断り、結局行かずに終わり、
勉強が特に悪いという事もなかったので、そのまま放置され
私も逃げてきました

大学にまでは行ったんですが、今就職の事になって
いまさらながら焦ってしまっています。

なんとかガンバろうと思った事はありましたが、その度に頭がパニックになり
泣きたくなって何も出来ません。
まずはこの警戒心を解かない事にはどうにもならないと思うのですが、
どうすれば、治る様になるでしょうか。

説明が分かりにくい文ですみませんが、
よろしくお願いします。

カウンセラー
吉原直人
msさん、はじめまして吉原と申します。
よろしくお願いします。

ご相談を読ましていただいていて、
msさんが、人との会話や勉強などすべての自分の行動に、
すごく敏感になっておられるのが良く解ります。

人との関わりや勉強の結果や努力の成果など、
あらゆる事に対して「こうでないといけない」と、
とても強く感じられているのだと思います。

色んな行動や努力に対して「失敗したくない」とか、
人との会話で「うまく話せなかったらどうしよう」など、
僕たちは、誰しも失敗することを怖れる気持ちを持っています。

この気持ちや不安があまりにも強くなると、
「絶対に、失敗することは出来ない」
「人とうまく話せない自分は許されない」という風に、
常に自分に対して強いるようになってしまいます。

そうすれば、何か行動しようとする度に極度に緊張するでしょうし、
その緊張が続けば、身も心もくたくたに疲れてしまうはずです。
また、不安や緊張を感じることは辛いことなので、
すべての行動をやめてしまったり、制限してしまう事にもなってしまいます。

msさんが、そんな風にいつも過大なプレッシャーを感じながら、
大学まで進学されたこと自体、大変な努力をされて来た事だと思います。

ただ、これから社会に出て行く事で、
msさん自身が、そう言った自分の感じ方自体に、
大きな不安を持っておられるのだと思います。

では、どうすれば、
「失敗をすること」に対する警戒心、または怖れる気持ちを、
弱めていくことが出来るのでしょうか。

まずひとつは、経験値だと思います。
僕自身の経験からも、歳が若ければ若いほど、
この失敗を怖れる気持ちは強かった様に思います。

社会に出ると、今までとはまったく違う人の繋がりがあります。
そして、色んな経験や様々な人との出会いの中で、
自分がする行動や失敗が、自分自身が責めたり怖れているほど、
周りの人たちが責めていないことも感じられるでしょう。

すべての人が、失敗や恥ずかしい経験を繰り返して、
成長してきたり、人生を作り上げている事も実感出来ると思います。
そう言った経験を増やすことで、自然に色んな自分を許せたり、
受け入れられる様になっていきます。

msさんが感じて居ることは、特別なことではなく、
全ての人が感じていることだと実感していけます。
msさん自身もあまり心配しすぎない様にして欲しいと思います。

もうひとつ、心の仕組みとして、
少しカウンセリング的なお話をします。

頭では、失敗することもあるだろうし、
努力やチャレンジすることが大切だと理解していても、
心の中で「失敗することが許されない」と感じてしまっていたら、
相当に強いプレッシャーになってしまいます。

では、この失敗に対する「怖れ」はどうして強くなるのでしょう?

そこには、小さい頃からの環境や経験の中で、失敗を許されない状態が続いたり、
また、周りの期待があまりにも強かったりすると、
心は過大なプレッシャーを感じ続けていたり、
自分が失敗することを許せない気持ちが強くなってしまいます。

その感情や強い思いを弱めていくために、
まずは、その当時の感情を思いだして解放していきます。

そこには「痛み」と言われる、悲しみや辛い思いが絡んでいる場合があります。
普段、心の中の見えないところに仕舞い込んでいる感情を癒していきます。

そして、その作業が完了してから、
当時の周りの人の感情を感じる事に取り組みます。
自分自身の感情が解放された分、いままで以上に、
余裕の出来た心は周りの人の色んな感情を感じます。

この経験を繰り返して行くことで、
「私が優秀でなければ周りに愛されない」とか、
「優秀でなければ誰かを傷つける」などという、
心の中で感じてきた誤解を解いていくという方法です。

実社会での経験も、カウンセリングでの心の取り組みも、
msさんが、何かを達成するために「努力」すると言うことよりも、
色んな自分を受け入れたり許せたりする経験を重ねていくことです。

色んな自分を許せることで、
会話や行動をする前にある、不安や怖れを弱めていく事が出来るのです。

あまり心配したり、自分の性格を嫌ったりするのでは無く、
日々自分を認めてあげたり、好きになる努力をされていくことが、
大切だと思います。

出来ないことを責めたりするのではなく、
出来たことを認めてあげるような視線を、
自分自身に向けてあげてください。
msさんは、充分努力もしているし、頑張っていますよ。

今日はご相談ありがとうございました。
何か解らないことがあれば、お電話ください。

吉 原 直 人

この記事を書いたカウンセラー

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