自分を許してあげるには

相談者名
リン
私は高校時代のことをとても後悔しています。
あんなにやりたいことだったのに、やめてしまったなんて、あのときの自分が許せない、自分で自分を裏切ってしまった。助けてくれる人が周りにいたのに、その人が差し伸べてくれた手を振り払ってしまった。
あれ以来、こんな自分でこれからの長い人生生きるのはつらい、
人に弱みを見せてはいけないんじゃないか、親に対しても、あのときさんざん迷惑をかけたのだから、心配かけてはいけないんじゃないか、頼りかたがわからない、と思うようになってしまいました。
今、大学生になり、とても素敵な出会いがありました。
その人と出会えたおかげで、自分の気持ちと向き合えた。
高校時代の自分は、相手を許せなかったのではなくて、自分を許せなかったんだ、自分の気持ちから逃げていたんだ、と気づくことができました。
そして、この場所に来てよかった、自分の人生も捨てたもんじゃないって思えました。
その人とは、普通に会話することはできます。ただ、自分の中に心の壁があって、どうしても、一歩を踏み出すことができません。心の距離が遠いんです。素直になれないし、どうしても自分のこころ見せれないんです。

心の壁を取り除いて、深くかかわるにはどうしたらいいでしょうか?
自分の気持ちを素直に表現できるようになるには?
そしてまだ、高校時代の自分を完全に許すことができません。どうしたら許してあげることができるのでしょうか?

カウンセラー
なかつまともみ
はじめまして、リンさん。
今回担当させていただきます、なかつまともみと申します。
どうぞよろしくお願いいたしますね。

リンさん、
大学生になって素敵な出会いがあったんですね。
本当に良かったですね!!
その方との出会いに感謝できるというのは、
意外に難しいことなのですよ。

一期一会という言葉がありますが、
これを噛み締めながら日々生活できるかというと、
そうでもなかったりします。
うっかりすると色々なことが日常に埋もれていき、
「当たり前」になっていきます。

今、リンさんの目の前には
「当たり前」という概念を崩してくれた方がいるんですね。
>その人と出会えたおかげで、自分の気持ちと向き合えた。
>そして、この場所に来てよかった、
>自分の人生も捨てたもんじゃないって思えました。
こう思わせてくれる方に出会った。
まずはその喜びを受け取って
体いっぱいに吸い込み、味わいましょう!!

イメージ出来ましたか?

イメージしていっていると、
イメージが広がるのを阻む「何か」が出てくると思います。
それが今リンさんを悩ませている
「心の壁」と「許せない高校時代の私」です。

さて、リンさんは
「プロセスは完璧」という言葉をご存知でしょうか?
我々の業界(苦笑)ではお約束になり過ぎていて、
うっかり忘れてしまいがちな言葉です。

その人の身の回りに起こる全ての出来事は
全て意味があり、必然であるという考え方です。
さらに、そこで気づいたことは
その人にとって大きな恩恵に変わると考えられています。

リンさんはどうも
「私は変われない。だって高校時代の私を許せないから」と
「変われない私」の方を信頼しているようです。

でも、こういう見方もあるのです。

リンさんは素敵な人と出会ったことで、
心の奥底に封印していた「裏切り」という罪悪感に気づけた。
じゃあ、これからリンさんは
「無実である」と言うことに気づいていけばいいじゃない。と。

裏切っているのに無実!?と思われるかもしれませんね。
まぁ、ちょっとゆっくり考えてみてください。
どうして「裏切り」が悪いことであると
リンさんは知っているのでしょう。

信頼を裏切ること、何かを憎むこと、人に迷惑をかけること…
これらを悪いことだと思っていない人は
「当たり前」と思って罪悪感に苦しみません。
じゃあ、悪いことだと知っている人って…。

そうです。
リンさんは清廉潔白だからこそ、罪悪感で苦しむのです。

リンさんが完璧なプロセスを辿っていると仮定すると、
高校時代のリンさんは、止むに止まれぬ事情があって
自分自身を裏切ってしまったのでしょう。
自分を許せない!という感情は、かなり強くて厳しい感情です。
その時、その場で感情に向きあうことが辛くて、
逃げ出してしまうことも仕方がないことだと思います。

しかし、今、向き合っている。
こうやってご相談出来ている。
それはとても勇気がいることで、
一歩を踏み出していることは素晴らしいことなのです。

近い未来に現れる、
「『高校時代のリンさん』を許している自分」を
信頼してみませんか?

リンさんの心の壁は、
リンさんが持っている罪悪感のなせる技でしょう。
私は悪い存在だから、近づいてはダメ。
そう思っているリンさんは、
どう見ても誠実で優しい人に見えますよ。

しばらくチャレンジが続くと思います。
小川の向こう岸へ渡るため、
水面から飛び出している濡れた岩の上に
震える足を一歩、また一歩と踏み出すような感じです。

全て独りでやる必要はありません。
小川の向こうには大事な人が待っていますし、
近い未来の「許されている自分」も
数歩先の岩の上で手招きしています。

その人はどんな笑顔をリンさんに向けていますか?
もしその許されているリンさんが
今悩んでいるリンさんに声をかけてくれるとしたら
なんて言って励ましてくれると思いますか?

想像が難しければ、遠慮なくお電話ください。
これも、「水面から飛び出しているの岩」の1つですよ☆

リンさんが心の壁を取り払って
大事な人ともっと親密になれるよう
心よりお祈りいたしております。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。

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