仕事を愛し、仕事に愛されるために ~自分と仕事の関係性を客観的に見る~

こんにちは、カウンセリングサービスの山田耕治です。

■□今日は自分と仕事の関係性がテーマ

私は今年3月末にカウンセリングサービスのアメブロ「恋と仕事の心理学(仕事の心理学)」で、
「『はじまりはいつも共依存かも』という見方」、と題して、
私たちの人や仕事の関係性、距離感について考えてみました。

今日は仕事にフォーカスして、自分と仕事の関係性について、考えてみたいと思います。
そこにも私たちの潜在的な意識が大きく影響しているように思います。

あなたと仕事の関係はどんな関係でしょうか?
あなたと仕事の距離感はどのくらいの距離があるでしょうか?

仕事を愛していると思いますか?
仕事に愛されていると思いますか?

「仕事を愛し、仕事に愛された自分!」
三男の大好きなサンシャイン池崎の如く、あなたは心から叫ぶことが出来ますか?

■□山田の昔を振り返る

20代、30代の私は自分=仕事であり、距離感がとても近かったと思います。
近いどころか、=で表現するぐらいですから、正に一体となっていたように思います。

それがどんな状態で、そこにはどんな自分の意識が隠れていたか少し深く振り返ってみます。
何としても結果を出さなければならない。
ただただ懸命に働いていたように思います。

仕事で結果がなければ自分の価値はない。
仕事で結果がでなければそこにいる価値がない。

結果がでると一時的な高揚感はあるものの、しばらくするとまた結果を出せない恐れと焦りに引きづられ、
振り回されていたように思います。

思うに、きっと自己の根源的な肯定感がマイナスだったのだと思います。
ゆえに、一時的な結果がでてもただマイナス分がゼロになっただけ。

しばらくするとその自己肯定感のマイナスに元の場所に戻るわけです。
定位置がマイナスなのです。

その動きは止まることを知らず、自分と仕事の距離感は一体、自分=仕事になっていったように思います。

当時の自分は人からは強烈な自立に見えていたと思います。

でも、実は仕事の結果が出るかでないかが、自分そのものであるわけですから、
強烈な仕事への癒着であり、強烈な仕事への依存だったと思います。

興味を持ち、意義を感じて、
この仕事なら好きになれる、この仕事なら愛することができると思って就いた仕事だったと思います。
でも、いつの間にか、結果がでなくなることで、仕事を愛すどころか、
「仕事を恐れ、仕事を憎む男」となってしまいました。

■□「依存」に傷つき、「依存」を恐れる自分

今振り返ると、そこまでの仕事との癒着や依存関係をつくってしまった原因は、
自己の肯定感の低さであり、そのことが自己の強すぎる自立を産み出していったように思います。

依存に傷つき、自立しかないと歩み出した自分はとことん自分でやるしかないのです。

私の辞書には「依存」の文字はないものの如く、超自立のポジショニングに拘り、
自分の価値を見いだせる仕事と癒着し、職場の組織と共依存の関係をつくっていったように思います。

そこには依存に傷つき、依存を恐れる自分がいたように思います。
そうすると誰にも頼れないし、誰にも弱音を吐かない、一人ぼっちの状態だったと思います。
そんな状態で、ずっと続けられるはずがありません。
結果が出ている時はしのげても、結果がでないことで、
恐れと焦りは自らの心のピークに達します。
そして、自らの退職という形で、その関係は破綻しました。

「依存」に傷つき、「依存」を恐れる先に、知らず知らず、仕事に依存する自分がいて、
その結果、またも仕事に傷つき、仕事を恐れ、仕事を憎む自分が登場するのです。
自分と仕事の関係性はずたずたになってしまいました。

そんな傷ついた依存のままの状態では、心のマイナスが大きすぎ、
真の自立にたどり着けないのだと思います。

■□傷ついた依存心を癒やし、次のステップへ

今の自分はどうか?

傷ついた自分の依存心を少しは客観的に見ることが出来るようになったのでないかと思います。
そのことによって、少しは自己肯定感が上がってきたように思います。

だから、今は、こんなふうに思います。

仕事は依存に傷ついた私たちが取り組むのだから、依存を恐れ、超自立に走り、
自分と仕事の関係が癒着や共依存から始まってしまうのも無理ないじゃないか。

でもよく考えてみると依存はダメなものじゃないし、実際は依存のない仕事もないように思えてきます。
だから、一人ぼっちでやらなくていい。
だから、最初からうまくいかなくてもいい。

傷ついた依存を癒やしていくことで、そんなふうに思えるようになり、
少し余裕もでてくるように思います。
元々あった仕事を愛する気持ちももう一度わき上がってくるように思います。

まずそのような流れをつくることが、
仕事を愛し、仕事に愛される「相互依存」への道のように思うのです。

最近では、仕事を通じて、仕事を通じて出会うたくさんの人々を通じて、
自分が創られていくことを実感することもあります。

それが「仕事に愛される」ことなのじゃないかと思うのです。

そのために、自らの傷ついた依存と向き合うことがとても大事なように思います。

■□必要とされる客観的な視点

仕事を愛し、愛される道へのはじまりとしてポイントになることがあります。
それが自分と仕事との関係を客観的に見ることだと思います。

その関係性を客観的に振り返り、見つめてみることで、
依存や共依存の関係を意識、認識することができると思います。
そこに自らの傷ついた依存が見えてくるように思います。

できたら誰かにその関係を語ってみること、
言葉にして、そしてまた耳で聞くことがその客観性を高めてくれます。

カウンセリングの場合は、そこにカウンセラーの相づちや、
言葉の繰り返しによる再確認が入るのです。層状的なサポートで、客観性が強化されるように思います。

■□客観的視点を育む

そのような取り組みを繰り返していくことで少しずつ客観的視点を育んでいくことができます。
カウンセリングとはそのための最強のトレーニングといってもいいと思います。

もう一つ大事なことがあります。
それは感情を受け止めること、間違いました。
止めるというのは中止ですね。この表現では、感情を切ってしまうように思います。

受け止めるというよりは受け留めるが適切だと思います。

簡単に言うと、感情があることを意識するということです。

受け泊めるとして、感情を一泊滞在させてあげるでもいいかもしれません。

感情を受け留めることで、その客観性を保持することができるとともに、
真実をしっかりと理解することができるように思うのです。

自分の感じる感情を切ったり、ただ振り回されているとしたら、
それは真の理解には繋がらないように思います。

真の理解とは、客観的視点とともに、感情を通じて、心で理解できるものだと思うのです。
その真の理解が傷ついた心の癒やしにつながるように思います。

■□最後に

今日は私たちと仕事の関係の中にある潜在的な思いについて考えてみました。

仕事との関係性、はじまりは共依存でいい。
大事なのはその先の客観的視点。
感情を受け留め、客観的視点を育みながら、自分の中にある傷ついた依存を癒やしていく。
その先に、仕事を愛し、仕事に愛されるあなたが登場するのです。

カウンセリングは傷ついた依存を癒やし、ハートを強くする最高のトレーニング。
土日の山田のカウンセリングでお待ちしています。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

1967年広島県呉市生まれ。早稲田大学法学部卒。家族は妻と小学生の息子3人。 恋愛、婚活、夫婦、家族、職場等、対人関係全般が得意。 臨月で子を亡くした喪失体験が人生に大きく影響し、18年勤めた会社を退職、心理学を学び直し2010年プロカウンセラーに。現在はサラリーマンとのWワークを推進中。