結婚直前に始まったパートナーとのトラブルにどう対処する?~マリッジブルーの原因と解消法~

もうすぐ結婚という段階になって、パートナーから不安な点や問題点を指摘されて、傷ついたり、自信を失くしたりしていませんか?

こんな時、つい、向き合うことから逃げたり、軽く受け流しすぎてしまうと、あとで問題が大きくなってしまうことも。なぜなら、これからの二人の人生において、そのような態度がパートナーを不安にさせているのかもしれないのです。
今回は、結婚を前にした男女関係にありがちなパートナーとのトラブルについて解説しながら、次のステップに向けてのヒントをお届けいたします。

***

今回、担当させていただく熊谷佐知恵です。どうぞ、よろしくお願いします。

二人の交際は順調に進み、結婚式の日取りまで抑えていたのに、ちょっとしたこと
をきっかけにパートナーとの間に、怪しい雲行きが流れ込む。

いつしかそれが頻発し、トラブルの連続となって「本当にこの人と結婚して大丈夫なの?」「本当にこの人と結婚できるのかしら?」と疑問や不安がよぎり、カウンセリングに駆け込まれてくるケース、実は少なくありません。

中にはここを乗り越えられずに、関係を解消するようなことも。

幸せになるはずの二人が、どうしてこんなことになってしまうのでしょうか?

マリッジブルーになりやすい人は、まじめな人や結婚することでこれまでと大きく環境が変わる場合など、さまざまなケースが考えられますが、今回は特に感情レベルで巻き起こるトラブルをキーワードに解説します。

●心理学的に見たトラブルとは?

実際のトラブルは、感情や利害の行き違いで発生し、小さいところでは口論、大きいところでは殴り合い、果ては法的手段まで、さまざまなレベルが考えられますが、心理学的には、このトラブルという現象は、次にとるべき行動について自信を失ってしまったところに発生するといわれています。

つまりトラブルとは、前進することに対しての怖れの現れなのです。

意識の力を問題点や欠点ではなく、パートナーとの信頼関係や幸せな関係におくことができたなら、本来の達成をもたらす望ましい方向へと導かれていくことも可能なのです。

このように、トラブルをポジティブな考え方で捉えなおすことができたなら、その意味を解き明かすこともできますし、パートナーシップへの学びと成長の機会として取組めば、決して私たちを傷つけるものではありません。

●本当の課題は何なのか?

たとえば、きっかけとしてとても多いのが、お二人の関係に、お互いの親や兄弟が絡む出来事があったときなどのケースです。
お互いの家の価値観や習慣の違い、関わり方などの違いが、問題視されてしまうことも。

生まれも育ちも異なる男女が生涯をともにすることを誓い合うのが結婚だとするなら、後付で価値観や習慣の違いを問題視するようになるのは、怖いから、不安だから、という要素がそもそもお二人の間に紛れ込んでしまったためといえるのではないでしょうか。

人は怖れや不安を感じると、それを避けようとして相手をコントロールしてしまうことがあります。

一方、コントロールをされるのは不快な感情を抱くもので、コントロールから逃れようとつい防衛してしまうため、悪循環が続いてしまうこともあるのではないかと思います。

テーマが結婚に向けたパートナーシップだけに、逃げる・避ける・耐える・やり過ごすといった関係への消極的姿勢では真の解決には至らないということになります。

●パートナーの位置につく

ポイントは、パートナーとして対等な位置につくこと。

これまで依存側にいた人は、パートナーに対しての積極的な関わりや励まし、与える愛のあり方が求められているのかもしれませんし、自主・主体性、協力が求められているのかもしれません。

また、パートナーからどうして欲しいのかを聞いたからといって、それを必ずしなければならないというわけでもありません。でも、相手が何を望んでいるのかは知っておく。

いずれにしても、自分の気持ちも大切にしながら、相手の気持ちも尊重して、言うべきことを素直に表現していく対等さがとても大切です。

そのときに、それを相手がそのまま受け入れてくれるかどうか分からないけど、そ
れでも自分の意図を持って、言葉を使って表現するすべを身につけていきましょう

関係の中で一番大切なのは、お互いがリスペクト出来ていることです。

まずは、パートナーが打ち明けてくれる話に耳を傾け、一緒に関係の中に持ち込まれた不安や心配を解消していくことが重要になります。

本当は何を話したか、何をしたかが問題なのではなく、人生のパートナーとして、きちんと自分と向き合ってくれる人なのかどうなのかが試されている、といえそうです。

●真のパートナーシップを育てるために

丁寧に相手を知り、理解しあうその誠実な姿勢そのものが二人の絆や理解を深め、幸せな結婚生活へのスタートを切らせてくれるのではないでしょうか。

一見、批判や指図とも取れるパートナーの態度を怖れずに、愛を持って受け止めることができたなら、あなたとの関係にただ安心感や親密感を求めていることが分かるかもしれません。

その上で、今一度、この関係のゴールがどんなものであることを望んでいるのかを明確にし、曖昧さやごまかしのない、信頼関係をゴールにしてみると良いのではないでしょうか。

男女関係に限らず、パートナーシップは、二人が向き合うというより、共通の目標を得て同じ方向を見るのがポイントです。

ぜひ、お二人が、パートナーシップ本来の課題を乗り越えて、幸せな関係を築いて行けますように。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛、夫婦関係、職場の人間関係、転職・キャリアほか、自己実現など幅広いジャンルに対応する。 わかりやすいレクチャーをモットーに、感覚やインスピレーションを活用するハートフルなセラピーとの両面で癒しのプロセスを後押しするのが強み。自分のペースで気づき、変化、成長できると好評である。