相談者名 | あすか |
私は中学生の時にいじめにあっており、その人も私をいじめる1人でした。 結局私は中学の途中から不登校になり、高校、大学と地元を離れました。 祖父母の事を考えて地元で就職したのですが、そこにその人が勤めていたのです。 正直、10年も前の事だしもう別に何も言ってくることもないだろうと思って仕事していましたが、ある時、会社の名前がタイトルになっている匿名掲示板に私の思い出したくない過去や誹謗中傷を書き込まれている事を知りました。 伏せ字こそされていましたが部署や年齢から色んな人が私と特定していました。 私はそのイライラを同じように別の匿名掲示板に書き込んでしまいました。 その罪悪感から仕返しをされるのではないかという不安感に襲われるようになり、それから1年以上経った今、子供を入園させる所にその人の子供が入園している事も知り、余計に不安になってしまいます。 とても話し合ってどうにかなる相手では無いということと、私が虐められていたという理由で息子がいじめの対象にされるのではという心配もあります。 因みに、保育園は他に条件の合うところがないためそこ以外に入園出来ない状況です。 私のしてしまったことには大変反省しております。 ただ、その事から酷く心配症になってしまい不安感を少しでも軽減出来る方法は無いでしょうか。 今は生理の関係で不安になったりすると、その不安感を感じた内容としてその人の事を思い出してしまい余計に不安になってしまうのがとても辛いです。 | |
カウンセラー | 嶽きよみ |
あすかさん、はじめまして。 今回担当させていただきます、嶽きよみ と申します。あすかさんのメールをお読みして、あすかさんのお気持ちを考えると、どんなにお辛いだろうと思いました。 過去に自分をいじめていた人に再会すること自体、とても辛い体験になるに違いないのに、さらに、誹謗中傷を書き込まれ、ものすごく傷ついただろうと思います。 今感じている痛みと、過去に感じた痛みとが重なって、より深い痛みを感じられたのではないでしょうか。 さらに、「他の人もそれが自分のことだと特定している」と感じていらっしゃるということは、どれだけストレスだろうと思います。 ほんとうにすごく嫌な気持ちですよね。 また、感情というものは、我慢したり抑圧すると、その押さえつける力と同じだけの怒りの感情が生まれるものです。 わたしたちは、自分の弱い感情・・つまり、寂しさや悲しさ・・・わかってもらいたい、愛されたい、、などの感情は、なかなか見せることができません。 なので、それを我慢し、それが怒りという感情のフタのようなものを作ることになります。 怒りの感情は、とても強い感情なので抱えているのはすごく苦しいです。 ある人は、その「怒り」の感情を持っていられなくなって、誰かにパスしたくなります。 でも、「怒り」の感情自体が苦手な人は、怒りの感情自体をさらに抑圧したります。 >私はそのイライラを同じように別の匿名掲示板に書き込んでしまいました。 あすかさんは、それくらい苦しかったのだと思います。 イライラした感情を、一人で抱えきれなくなって、それを少しでも外に出せる場所が、匿名掲示板だったのではないでしょうか。 余裕のある時なら、もっとちがう選択をしたかもしれません。 きっと自分の心を守る選択肢が、他には思いつかなかったのではないでしょうか。 そんなあすかさん自身を、どうかこれ以上責めないでほしいと思います。 それよりも、どれだけの我慢を一人でしてきたのか、辛い気持ちをたくさん飲み込んできたあすかさん自身を、何の批判もせずそのまま認めてあげてほしいのです。 わたしなら、そんなに辛い経験をしながらも、なんとか乗り越えて、さらにすてきなお母さんになられていることを、たくさんほめてあげたいです。 たしかに相手の人(仮にAさん)のしたことは、本当にひどいと思います。 自我が確立していない子供の頃のいじめの多くは「いじめに加わらないと自分がいじめられる」、というような怖れから、いじめる側になる子供が多いと考えられます。 そういう場合、たいていはあとになってその子の心の中に大きな罪悪感を生むことになります。 あすかさんも感じていらっしゃる、罪悪感は、とてもやっかいなものです。 そこで素直にあやまったり、自分の間違いを認めることができれば、そのループから抜け出せるのですが、それをしないままいると、逆説的なのですが、さらに自分が罰を与えられるようなことをしてしまったりします。 それは、言葉にすると矛盾しているように感じるかもしれませんが、自分に罰を与える人を自ら作ろうという、無意識の行為なんですね。 Aさんが、あすかさんに再会することによって罪悪感また出てきて、そのもやもやした感情を外に吐き出すために掲示板に書き込むという行為をしたのだとしたら、それは、すべてAさんの問題と考えてみてください。 あすかさんは、そんなことを言われる筋合いも攻撃の対象に合う理由もまったくないのですから、その怒りを受け取らないこと、それがとても大切です。 >私のしてしまったことには大変反省しております。 あすかさんは、掲示板に書き込んでしまった自分自身をとても反省していらっしゃいます。 だからこそ、してしまったご自身を許してあげてほしいのです。 そして、最終的には、Aさんの間違った選択を許していくこと。 まずは、中学のころのAさんの選択。 許そうとすると、とても腹立たしい気持ちになるかもしれません。 その場合は、まずはあすかさんが傷ついた気持ちの方に目を向けて、本当に傷ついたね、よくがまんしたね、と自分自身を認めてあげること。 そして、落ち着いたら、Aさんの感情の方にまた目を向けてみること。 Aさんが、強い心の持ち主だったら、、Aさんが心から幸せな状態だったら、、、きっとその選択はしなかっただろうからです。 それができると、Aさんに対しての見え方が、少しずつ変わってくるのではないかと思います。 何度も言うようですが、Aさんに対してよりも、まずは、あすかさん自身への許しのほうが先です。 わたしたちは、自分に非がなくひどい目にあったときも、どこか自分が悪いような感覚になることが少なくありません。 まずは自分を許さないことには、人を許すのは大変むずかしいからです。 心の中でAさんと和解することができると、攻撃される怖れというのは、どんどん減っていきます。 自分が相手に対して、攻撃的な感情(つまり怒りの感情)があると、どうしても攻撃される怖れというのがついてきてしまいます。 (ちなみに、これは、あすかさんの心の中でのことなので、実際にAさんと仲良くならないといけないわけではありません。) もし今度不安が出てきたら、 「わたしの弱い心を許します」「Aさんの弱い心を許します」のような言葉を唱えてみてください。 もちろん、言葉で書くほど、「許す」ということは、簡単なことではないと思います。 一人で向き合っていくのが難しい場合は、一度 カウンセリングかセラピーなどを受けてみられることがおすすめです。 すこしでもあすかさんの不安が軽くなることを祈っています。 ありがとうございました。 嶽きよみ |