”吊り橋効果”と”ロミオとジュリエット効果”
こんにちは 平です。
夫婦や恋人どうしにとっては、「苦労をともにした」という経験は大きな絆になるようです。
子育てもその一例です。「子はかすがい」という言葉がありますが、たしかに、かわいらしい子どもは夫婦にとっての愛のシンボルです。
が、子育てを経験されたご夫婦なら、それがどれほど大変なことかということもよくご存じのことでしょう。
子育てというのは一筋縄でいくものではなく、夫婦の頭を痛めることも多発しますよね。
しかし、そんな思いを共有することで、二人の絆は強まっていくようなのです。
また、私の友人の登山家のカップルは、どんなにひどい夫婦ゲンカをしていても、ザイルでおたがいの体をつないで山を登っていくうちに、いやなことはすべて忘れてしまうと言っていました。
私たち愛好家の山登りとは違い、登山家である彼らは過酷な場所でロッククライミングのようなことを体験します。
つまり、「死なばもろとも」という極限の状況で絆が深まっていくわけです。
それから、私の知り合いのある経営者は、事業がなかなかうまくいかず、ご苦労されました。
そして、奥さまの協力も全面的に仰ぎながら多額の借金をなんとか完済したそうなのですが、その間に夫婦の絆は深まったといいます。
仕事がうまくいっていると、ついつい夜の町へと足を伸ばし‥‥という男性は少なくないものですが、この経営者もまさにそのタイプで、奥さま以外の女性と浮き名を流したりすることもあったようです。
しかしながら、傾いた事業の再建に奥さまに手を貸してもらい、同じ苦労を共有することで、ご主人の気持ちは運命共同体である奥さまにまっすぐと向かうようになりました。
そして、借金を返し、次の事業展開にも着手できるようになったとき、このご夫婦はまさに「二人で一つ」といえるようなカップルになったのです。
奥さまの口からはいつも「うちの事業が順調であったなら、たぶん、私たちは離婚することになったでしょう」という言葉が出ます。
心理学には、「吊り橋効果」というのですが、吊り橋を二人で渡ったり、ジェットコースターに二人で乗ったりなど、怖い体験をともにすると、その二人は仲がよくなることが多いという法則があります。
これもその応用編で、「苦労をともにすると絆が深まる」という法則のモデルケースといえるでしょう。
人間、不安や恐れがあるときは、人と強くつながりたくなるものです。
たとえば、お化け屋敷に入ると、一緒にいる彼や友だちと体を寄せ合い、しがみつくようにしながら歩いてしまったりしますよね。
つまり、不安と恐れの特効薬は、人との絆や親密感といえるわけです。
とするならば、逆説的ですが、不安や恐れを上手に使うと、絆が強化されるともいえるわけです。
心理学ではこれを“ロミオとジュリエット効果”といいます。
まわりから反対されれば反対されるほど、ロミオとジュリエットのの恋愛は燃え上がりました。
ネガティブな感情が刺激されることで、当事者である二人の絆が強まったのです。
若いときはどうしても見栄をはったり、いいカッコをしたりすることで、パートナーの興味をつなぎ止めようとしてしまいがちです。
が、じつはあなたの抱えている不安や恐れ、あるいはいちばんの問題をパートナーにも共有してもらい、二人で取り組んでいくことのほうがパートナーシップにとっては大事なことといえそうです。
「困難の共有こそ、いちばんの絆をつくる」。頭の片隅に、よろしければメモしておいてくださいね。
では、来週の『恋愛心理学』もお楽しみに!!
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