会社に行くのが嫌だなと、誰しも一度くらい思った経験があるのではないでしょうか。
そんなとき、私たちは会社そのものが嫌いということは、あまりないようです。
子どもの頃学校に行きたくなかったのは、学校そのものが嫌いではなかったのと同じです。
授業について行かれない劣等感、友達がいない寂しさ、すぐに怒る先生への恐怖など、学校で感じる「ネガティブな感情」が嫌だったんですね。
同様に、会社が嫌なときは会社で感じる「ネガティブな感情」が原因になっていると考えられます。
ネガティブな感情を解消し、仕事をスムーズに進めるための、ちょっとしたヒントを集めてみました。
●わからないと言えないとき
「今の仕事のことなら何でも聞いてくれ、自分が知らないことは何一つない」という人は問題ないと思いますが、
新しい仕事をすることになったり、経験したことのない問題が起きたときに、どうすればいいか分からないということがあると思います。
そんなときに「分からない」と正直に言えればいいのですが、それは意外と勇気が要るものかもしれません。
人に負けたくないという競争の気持ちや、自分の不甲斐なさや無価値感、劣等感を感じてしまうことが原因かもしれません。
仕事に就いてある程度時間が経っていると、「今さら聞けない」という気持ちも出てきますよね。
今までそんなことも知らずにいたのか?と思われそうで質問しづらいかもしれません。
そのような時はこんな言葉で切り出してみませんか?
「今ごろこんな事を伺うのは恥ずかしいのですが、質問してもいいですか?」
こう言われて「本当に恥ずかしいやつだ」などと言う人はまずいません。
そして恥ずかしいという自分の感情を伝えると、案外心が楽になるものです。
自分は今わからないことがあるんだと認めることで、競争も劣等感も超えていかれるのかもしれません。
また、「ご存知でしたら教えて頂けないでしょうか」と聞いてみるのも良いと思います。
人にものを聞かれる側の立場になってみると、「もし答えられなかったら恥ずかしいな」という気持ちが出てくるものではないでしょうか。
そのために「ご存知でしたら」と付け加えると、「たとえ答えられなくても恥ずかしいことではない」と感じられ、相手は安心して丁寧に対応してくれるかもしれません。
そして人に何かを教えてもらったら、「ありがとうございます」はもちろんのこと、聞く方にとっても聞かれた方にとっても気分良く終わる言葉で締めたいものです。
「勉強になりました」は、そんなときに使える言葉ではないでしょうか。聞いた側にとっては質問をしたことに意義があったことを受け取り、また質問された側にとっては、助言を与えることで相手のためになったということを受け取れる言葉ではないかと思います。
気軽に質問ができる方法を覚えておくと、仕事が格段にやりやすくなっていくと思います。
●人に頼みごとをするのが苦痛なとき
仕事というのは必ずと言ってもいいほど、人との関係が発生します。
でも人に何かをやってもらうことを頼むのが苦手な人は結構いるようです。
こんな自分のために何かをしてもらうのは悪いなと遠慮してしまう人もいれば、人に貸しを作るようで嫌だと思う人もいます。頼んだときに断られたら傷つくから頼みたくない、という人もいるでしょう。
そんなとき相手が気持ちよく頼まれてくれるやり方があるとしたらどうでしょうか。
よく使う言葉ではありますが、「忙しいところすみませんが」という前置きはいつでも口をついて出てくるくらいにしておくといいかもしれません。
これは読んで字のごとく相手の忙しいところに邪魔をして申し訳ないという言葉ですが、相手の時間を貴重なものだと思っているからこその気遣いの表現でもあると思います。
誰でも人は自分の価値を認めてもらいたいと思っているので、こんな言葉でものを頼まれたら、たとえ本当に忙しい最中であっても、悪い気がせずにあなたに手を貸そうと思ってくれるのではないでしょうか。
人とのやりとりはちょっとした言葉の使い方でスムーズになります。
自分の思っていることを丁寧に伝えること、相手の立場を思いその気遣いを表現すること、その繰り返しで、毎日気分よく仕事ができるようになっていくのではないでしょうか。