「自分を好きになる」
「自己価値をあげる」
「自分に自信をもつ」
こんな風に前向きになれたら、毎日がうまくいきそうですよね。
ただ、うまくいっていない時というのはこれとは真逆の状態です。
自分自身にマイナス評価をしていることが多く、ここからプラスを目指すというのはなかなか難しいものです。
ここ数年は、自分のいい部分だけでなくよくないと思っている部分も含めて受け容れてOKをだそうという自己肯定感の考え方が、心理学に興味をある方の中では特に浸透しているように感じます。
ただ、まだまだ謙遜が美徳だという風潮があるのか、ほめられた経験が少ないせいか、自分のいい部分に目を向けたり受け取ることが苦手な方はとても多いです。
逆に、「自分がダメだと思っている部分を挙げるのは得意です」という方も多いです。
頑張りやさんの方ほど、自分の苦手なところ、ダメなところをなおしていこうとされますが、それ自体は全然悪いことではありません。
ただ、真っ白なシャツにシミがついていると、何だか人からその部分だけ見られているような気がして隠したくなるように、自分でよくないと思っている部分があると、とても気になってまずは隠したくなるものです。
ただ、ここで問題になるのが、一部を隠そうとするとあなたの大切な他の個性や魅力を隠すことになってしまうということです。
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「あなたはどんな人ですか?」
「〇〇さんはどんな人ですか?」
ときかれたとき、みなさんはどんな風にこたえますか?
「よく気がつくほうです」「人が苦手です」「優しいです」「明るいです」「大人しいです」etc 色々とあがると思います。
「わたしはこういう人間です」ということあらわす特徴、わたしたちの個性や人格をパーソナリティーと呼びます。
このパーソナリティーが1人の人間にどれぐらいあるかというのには色々な説がありますが、中には3〜4万もあるという説もあります。
だとすると、私たちが自分で認識している部分というのは、自分の人格や個性のごくごく一部なんです。
例えば、自分は「優しくない」と思っていたとします。
でも、相手や状況が違えば出てくる「優しい」という部分もありますし、色んなレベルの「優しさ」があります。
他の人に対してうらやましいと思っている部分も、これだけの数があれば、大抵は自分の中にあって見つけることができるのです。
わたしたちが3万ピースのジグソーパズルにたとえるとしたら、その1つ1つのピースがわたしたちの性格や個性で、その1つ1つが集まって自分自身をつくっています。
ただ、もし、そのうちの1つがとても気になるから隠したいと思うと、その部分だけ隠すことはできません。その周りのピースも隠すことになっています。そうすると、その周りのあなたの魅力や個性も一緒に隠されてしまいます。
人との関係でも、近づくとその部分がばれてしまうので、人との距離を取ろうとしてしまいます。人と親密になると疲れたり、こわくなったりしてしまいます。
そうすると、相手からすると、あなたがどんな人かがわからない、あなたに近づけない、ということになってしまいます。
また、あなたが大切に想っている人に対しても、せっかくの個性や魅力が発揮できないということになってしまいます。
とても、もったいないですよね。
ちょっと勇気がいるかもしれませんが、隠す部分が減ってくるほど、あなたの個性や魅力が際立ち、人との距離も縮まってきます。
魅力や個性がないという方はいらっしゃいません。隠れているだけです。
12月は恩恵を受け取ることができるシーズンです。
あなたが隠してしまった部分、自分でもまだ知らない部分にどんどん光をあてて、たくさんの魅力や個性を受け取っていただければ嬉しいです。