不特定多数の人が苦手な心理~攻撃されるという怖れの正体~

目の前にいる相手をどのような眼差しで見るか?であなたの世界は変わります

1対1で会話する分には問題なくても、
グループや不特定多数の人を目の前にすると、
途端に苦手意識が芽生えてしまう人は少なくないと思います。
不特定多数の人たちから攻撃されるのではないか、
そう怖れてしまう正体はどんな心理から来ているのでしょうか。

攻撃性を持っているのは、本当は誰なのか、
そして攻撃されるという怖れの世界から抜け出すためには
どんなことを意識すればよいのかについて解説します。

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こんにちは。
今日の心理学講座はカウンセリングサービス『高見綾』が担当します。

1人ひとりを相手にしているときは全然問題なくても、
不特定多数の人を目の前にすると、途端に苦手意識が芽生えて、
怖くなってしまうという人は少なくないと思います。

例えば、あなたが職場で大勢の人の前でプレゼンをすることになったとしましょう。
参加するのは職場の人なので、知らない人はいません。
どの人とも、一度は挨拶をして、関わったことがあります。
でも一対一で話す分には問題なくても、自分対大勢の人、という構図になった瞬間に、
急に怖くなってしまうことってありますよね。

あなたがセミナーに参加していて、その後懇親会のパーティにも行ったとします。
50人くらいが参加していてみな知らない人ばかり。
そんなときに、順番に自己紹介しましょうとマイクが回ってきました。
あなたは自己紹介するときに、どんな感じがするでしょうか。

◆わからないものは怖いという心理

私たちが不特定多数の人に対して苦手意識を持つとき、
「わからないものは怖い」という心理が働いています。
1人ひとりの顔や人となりが見えないと、
相手がどう思っているのかがわかりませんよね。

先程の例で、知り合いのいないパーティに参加しているときは、
どんな人がいるのかがわからない分だけ怖さは出てくるものです。
職場で大勢の人の前でプレゼンすることになったときも、
参加する人のことは知っていても、その時のその人の心理状態というのを
全員分把握することは難しいですよね。

「わからない」ことがあると、私たちは本能的に怖さを感じるものなんですね。
そのため、大勢の人は苦手だと感じるのはごく普通なことなのです。
「私は、わからないから怖いと感じているんだな」と知っておくだけでも、気持ちが和らぎます。

◆自分の中にある怖れや攻撃性に気づく

不特定多数の人が自分を攻撃してくるような気がして怖い、と感じる場合もあると思います。
確かに、大勢の人の前でプレゼンをしようとしていて、
その人たちがみんな自分を攻撃してくるとしたらめちゃくちゃ怖くなりますよね。

「どれどれお手並み拝見ね。」
「プレゼン、へったくそだなぁ~。」
「面白くないから眠くなってきちゃったわ。」
もしそんなふうな目で見られているかと思うと、怖くて怖くて、
プレゼンどころじゃなくなってしまいますね。

でもよく考えてみてください。
そんなふうに実際に言われたわけではないですよね?

自分の頭の中にある怖れであって、
実際に攻撃されたわけではない、

ということに注目してみてください。

攻撃されているわけではないのに、
なぜそんなふうに感じてしまうのでしょうか?

じつは、攻撃性を持っているのは不特定多数の人たちの方ではなくて自分の方なんですよね。
目の前にいる人たちのことを、「自分を攻撃してくる人」だと見ているということなんです。
自分の中にある攻撃性が、投影されて人から攻撃されるように感じてしまうんですね。

◆目の前にいる相手をどんな眼差しで見るか?

相手を、自分を攻撃してくる怖い人だと思うと、本当にそのように見えてくるものです。
たとえ、相手が熱心にプレゼンを聞こうと思っていても、です。

すべての答えは自分の中にあるということなんですね。

自分が目の前にいる相手をどのような眼差しで見るか?によって、あなたの世界は変わります。

もし、目の前の人たちは自分のプレゼンを一生懸命聞こうとしてくれている意欲のある人たちだ、と思えば、そのように見えてきます。
そうすれば、こちらとしても、わかりやすく伝えたいなとプレゼンに熱が入りますよね。

あなたは目の前の相手をどのような眼差しで見てあげたいですか?

優しい目で見る、信頼して見る、
もしくは自分を攻撃してくる人だと疑って見る・・・。
どれを選択するかによって自分の世界は180度変わります。
どれを選んでも自由ですが、優しい眼差しを選択した方が、
あなたの世界は安心できるものに変わりますよ。

参考になりましたら幸いです。

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